ベトナムでは、カフェやレストラン、コンビニといった様々な場所で無料のWifiが提供されており、この点に限って言えば日本以上に充実しています。そのバックボーンは、光ファイバーを始めとするブロードバンド回線となりますので、各社のシェアや契約数、料金といった特徴について調べてみました。

急速に伸びるベトナムの固定ブロードバンド接続

この記事によると、2016年1~2月と2017年1~2月のそれぞれの2ヶ月間を比べたところ大手通信事業者のVNPT(日本でのNTTのような会社)の光ファイバー新規契約者は、255,000件増加(前年同期比123.5%の増加)し、またブロードバンド全体の加入者においてもDSL加入者が激減したものの前年同期比529.8%の伸びと報じられています。

ブロードバンド普及と速度向上に伴い家庭やオフィスに加えて、カフェやレストランといった飲食店におけるWifiのバックボーン速度もより速くなると見込まれます。

ベトナムのコンビニでは、無料Wifiを提供

ベトナムでは、多くの人がこういった無料Wifiも使ってネット接続をしていますので、全体的な体感速度が向上することになり、4Gの全国展開と合わせてコンテンツ消費内容も変わっていくのかもしれません。

日本とベトナムのネット接続速度を比較

アカマイ社が発表した2016年第4四半期における報告書には、各国のインターネット平均速度が掲載されています。これを見ると

・日本19.6Mbps(世界9位、前年比13%速度アップ)
・ベトナム8.3Mbps(世界第64位、前年比115%速度アップ)
・全世界の平均速度は、7Mbps(前年比21%アップ)
ベトナムは世界平均よりは早いですが、まだ日本の4割くらいの速度でしかありません。

日本とベトナムは海底ケーブルで接続

この資料には、速度ごとのネット接続の割合ついても記載があり、
◆4Mbps以上でのネット接続
・日本:ネット接続の92%(前年比1.5%増加)
・ベトナム:ネット接続の82%(前年比107%増加)
◆10Mbps以上でのネット接続
・日本:ネット接続の72%(前年比15%増加)
・ベトナム:ネット接続の25%(前年比2,518%増加)
◆15Mbps以上でのネット接続
・日本:ネット接続の51%(前年比26%増加)
・ベトナム:ネット接続の6.3%(前年比3,075%増加)

平均が8.3Mbpsなので10Mbpsを超えるネット接続はまだ少ないものの、増加の勢いは年25~30倍と凄い勢いで伸びている事がわかります。

アジア新興国と比べてベトナムのネット速度は?

アカマイ社のレポートから、他の東南アジアの新興国と比較してみます。2016年末時点で
・タイ:平均13.3Mbps
・マレーシア:平均8.2Mbps
・スリランカ:平均7.3Mbps
・インドネシア:平均6.7Mbps
・中国:平均6.3Mbps
・インド:平均5.6Mbps
・フィリピン:平均4.5Mbps
とベトナムの平均8.3Mbpsは、タイに次ぐ速度で新興国の中では上位国です。

また4Mbps以上の接続が占める割合でも
・タイ:96%(前年比1%増加)
・スリランカ:88%(前年比68%増加)
・中国:73%(前年比77%増加)
・インドネシア:71%(前年比97%増加)
・マレーシア:69%(前年比24%増加)
・インド:38%(前年比123%増加)
・フィリピン:31%(前年比126%増加)
とベトナムの82%は、上位であることがわかります。オフショア開発国を選ぶ際の基準の1つに、ブロードバンド環境の充実やその費用の安さという点があり、上位ランキングからベトナムが選ばれている理由が伺えます。

ベトナムのブロードバンド料金と日本に無い特徴

VNPTは、つい先日光ファバー接続の新プランを発表しています。VIPプランとありますが1契約で固定IPアドレス6個、F-Secure社のセキュリティサービス付き、2年契約で初期費用の50%オフといった法人向けプランと推測されます。これを見ると、日本には無い2つの特徴があることがわかります。

(1)ベトナム国外へ出ていく部分の帯域制限がある点
◆100Mbps(国外への接続最大35Mbps、最低4Mbps)は、月額900万ドン(約4.5万円)
⇒2年契約で15%引きの月額765万ドン(約3.8万円)
◆150Mbps(国外への接続最大50Mbps、最低5Mbps)は、月額1,600万ドン(約8万円)
⇒2年契約で15%引きの月額1,360万ドン(約6.8万円)
◆200Mbps(国外への接続最大60Mbps、最低6Mbps)は、月額2,000万ドン(約10万円)
⇒2年契約で15%引きの月額1,700万ドン(約8.5万円)

ベトナム国内(ベトナム国内のサーバへのアクセス)であれば最大100Mbpsですが、ベトナム国外に出ていく部分(ベトナム人の利用が多いFacebookやYoutubeなど)へは最大35Mbps、最低4Mbpsの速度になるというプラン設定です。

1年に何回か切断事故がある海底ケーブル

ベトナムの場合、国外に出ていく海底ケーブルが頻繁に切断して国外へのアクセスが遅くなるなど、実際に現地に住んでいて国際回線が弱いと感じます。それがこのようなプロバイダーの料金設定にも反映されていると見られます。

(2)一括前払いによる値引きを設けている点
・3ヶ月分の一括前払いで月額料金を10%引き
・6ヶ月分の一括前払いで月額料金を15%引き
・12ヶ月分の一括前払いで月額料金を20%引き
・18ヶ月分の一括前払いで月額料金を25%引き
・24ヶ月分の一括前払いで月額料金を30%引き

こういった割引を設けているのは、光ファイバーなどのインフラ構築に投資額が大きいことや、借入金利が高いこと(銀行の預金金利が年6~8%なので、借り入れ金利は10~15%超?よって前受を増やして投資資金に充てたい)といった要因が考えられます。

日本の場合、法人向けの光ファイバー接続だと速度は1Gbpsで月額4万円~ですので、ベトナムと日本を比べるなら料金は同じくらいで速度は10倍(国際回線の品質も入れたらそれ以上)違うといったところでしょうか。

一方家庭用の光ファイバー回線は、シェア最大のVNPTで安いプランだと12~14Mbpsの速度で月額15.5万ドン~18万ドン(約780円~900円)ほど、50Mbpsでも月額40万ドン(約2,000円)と安価な料金設定です。

ベトナムでは光ファイバー接続でもプランによって速度が異なる料金体系

日本の場合、光ファイバー接続だと速度1Gbpsで4~6千円からといったプランしかないことを考えると、速度はDSL回線並みですが、ベトナムの方が光ファイバーのプランにおける種類が豊富です。もっとも家庭用プランは、国際回線部分の帯域保障などが無いため、タイミングによっては非常に遅くなり国外のサイトが読み込みづらくなることもあります。品質はお値段相応と考えても良いのかもしれません。

固定ブロードバンド接続におけるシェアや加入者数

最後にVNPTも含めほかにどのような業者がどのくらいのシェアを持っているのか調べてみました。2016年の1年間で光ファイバー接続については、VNPTが大きくシェアを伸ばし1位が逆転しました。

2016年シェアを落としたVIETTLE(ベトナム軍系の通信会社)

◆2015年の光ファイバー契約の事業者シェア
・Vittel 40.8%
・VNPT 33.3%
・FPT 25.4%

◆2016年の光ファイバー契約の事業者シェア
・VNPT 44.8%(287万契約)
・Vittel 35.7%
・FPT 19.2%
⇒VNPTの契約数から推測するにベトナムの光ファイバー総契約数は、約640万契約と推測されます。

他の接続種別のシェアを見てみます。

ベトナムの電柱もネット回線を含むケーブル類でギッシリ

◆専用線接続
・VNPT 35.2%
・CMC 34.2%
・HTC 7.5%

◆xDSL接続
・VNPT 64.8%
・FPT 25.4%
・Vittel 4%

◆固定ブロードバンド接続全体
・VNPT 46.1%(420万契約)
・Vittel 26.1%
・FPT 18.6%
⇒VNPTの契約数から推測するにベトナムのブロードバンド総契約数は、約911万契約と推測されます。

日本の人口(約1.2億人)における固定ブロードバンド接続(光ファイバー、xDSL、CATV)が約3,900万契約であるため、ベトナムの人口(約9,270万人)からすると現在の2~3倍に伸びしろがあるのではないかと考えられます。

高速なインターネット環境でオフショア開発

ベトナム・ホーチミンに拠点を構えるバイタリフィアアジアでは、光ファイバー回線を使ってベトナムの中でも高速なインターネット環境を提供しております。ベトナムでオフショア開発するならホーチミンで約9年、オフショア開発・アプリ開発を展開しているバイタリフィへお気軽にご相談ください。インターネット環境を含めたベトナム現地情報の無料提供もしておりますし、ベトナム向けIT・WEBサービス/アプリの開発支援、ローカライズ、テストマーケティングといった進出支援に加えて、日本や他国向けのオフショア開発やアプリ開発も行っております。