ビットコインの価格は68万円にも達するなど日本で日々ニュースになっている仮想通貨ですが、ベトナムではどのような状況なのかについて調べてみました。(タイトル画像は、XEのサイトにおけるBitcoinとベトナムドンのチャートより)

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1. ベトナムの大学で授業料支払いにビットコイン

10月27日ベトナムにあるFPT大学がビットコインによる学費の支払いを認めると発表し、各種ベトナム語ニュースメディアなどにも取り上げられています。現在FPT大学には、学生全体の1%にあたる約100人の外国人留学生がおり、その中でもアフリカ(ナイジェリアなど)からの留学生の為の措置とあります。よってベトナム人学生は対象外。

FPT大学の発表内容より

報道では、ベトナム国外からビットコインを使ってベトナムへと送金し、ビットコインから現金(ベトナムドン)に変えて学校に授業料の支払いを行うとあるので、大学がビットコインを直接受け取るというよりも送金経路としてだけ活用し、最終的な大学側での受け取りはベトナムドンになると考えられます。

2. ベトナム国内でビットコインによる支払いは非合法?

他のビットコイン利用ケースについても調べてみると、10月27日のVNEXPRESSの報道では、
◆Yen Hoa (ハノイのCau Giay地区) にある自動車店
◆Vo Van Kiet 通り(ホーチミン)のカフェ
などがビットコインでの支払いを受け入れているようです。

また、FutureTravelというベトナムの旅行代理店がビットコインでの支払いを受け入れています。

Future TravelのWEBでは決済方法により価格が異なる

現状ベトナム国内でビットコインを使っての決済は、ごく小規模な店舗がこっそりとやっている程度で、海外からのお金の受け取り部分についてFPT大学やFuture Travelのようにビットコインを介在させているところがいくつか出てきたという状況です。

これにはベトナム国内における合法的な決済手段として、ベトナムドン以外では決済が認められてないという法規制によるものと思われます。FPT大学の件もベトナム国外からのお金の受け取りについては、現行の法規制でもドルといった外貨での受け取りができるため、留学生に限り上手く運用フローを変えて、法規制をクリアしているといった所でしょうか。Future Travelについても国外で航空券を発券&販売したことにするなど、上手く規制を潜り抜けているものと思われます。

3. ベトナムでの仮想通貨に関する法規制

ベトナムの中央銀行は、組織や個人がビットコインや他の仮想通貨に投資、保有、取引しないことを推奨しており、先日10月28日にはベトナムの中央銀行からビットコインや他の仮想通貨がベトナムで法的な支払い手段ではないことを確認する文書を改めて発行しました。10月28日付のVNEXPRESSの報道より

したがって現在ベトナム国内の支払いにおいては、ビットコイン及び他の仮想通貨を支払い手段として使用することは禁止されており、罰金として1.5~2億ドン(約100万円)の罰金という行政処分を食らう可能性がある事や、また2018年1月1日からは、刑法2015、206条第1項hの規定により刑事責任のために起訴されることもありうる状況となっています。

ただしベトナム市民がビットコインの取引、保有、マイニング、または交換をすることが禁じられているわけではなく、またビットコインの価格をベトナムドンで表示することも禁止されているわけではないため、ベトナムで決済にビットコインを使うことを除いてビジネスとして活用することは、グレーな状態であるとも言えますが、将来的にはこの辺を明確にしていく事が決まっています。

具体的には、8月28日にベトナムで今後仮想通貨の管理に関する法的な枠組みを整備していくと発表されました。フック首相が各関係の省庁に対して、諸外国の事例を参考にベトナムの法規制や税制で変更すべき点を洗い出して1年後の2018年8月までに取りまとめしていく計画です。

4. ベトナムでの仮想通貨ビジネス

そんな法整備を待たずにビジネスは始まりつつあります。例えば2016年よりATMの様なマシンを使ってビットコイン取引ができる機械がホーチミン市内に登場しています。

10月27日のVNEXPRESS記事より

Bitcoin ATMs in VietNamを見ると、ベトナムには現在4個所(いずれもホーチミン)にビットコインATMがあり、こういった場所で取引が行われていることがわかります。

Bitcoin ATM in Vietnamより

またベトナム国内で唯一法人格を取得している取引所「ビットコイン・ベトナム」への登録者数は、この記事を書いている10月31日時点で49,500人、5,357ビットコインの取引があり徐々に存在感を高めています。

取引所ビットコインベトナム、Facebookでログインして会員登録が可能

10月13日付のNNAの報道によるとビットコイン・ベトナムの登録者は1日100人くらいのペースで増えており、利用者の95%がベトナム人で5%が外国人、利用者の2割が女性で他国よりも女性の利用率が高いという特徴が紹介されていました。また最も伸びている事業が、ビットコインを使った国内外への送金サービスで1日の送金額が最大12億ドン(約60万円)という制限があるものの、手数料は1回2ドルで済むことから、韓国で働くベトナム人労働者が利用するケースが多いなど、実際にビジネスとしても活用されています。

またこの取引所が運営しているECサイトもありますが、ビットコインでの支払いの場合は、ベトナム国外の会社が運営しているbitpay.comに飛んで決済をするようになっており、ベトナム国内でビットコイン建ての決済をしていると見なされないように工夫していますね。

仮想通貨での支払いからベトナムのECで一般的な現金手渡しまで3種類

国営ベトナム通信(VNA)に掲載されていた専門家の話として、ベトナムでは2009 年にビットコインの使用が始まり利用者数は毎年2桁成長しており、仮想通貨の利用者数は総人口の1%(93万人)にとどまるが、この先10年間(2027年)で3,000万人へ増加する見通しとあります。

これについては以前にも紹介した通り、ベトナムでは自国通貨に対する信頼度が低いことや、ベトナム国外へ自由にお金を送金することができない(外貨についての規制が厳しい)ことから、仮想通貨について日本よりも受け入れられやすい土壌があると考えられます。

5. ベトナムでICOを考える企業も登場

そんな中、9月12日にシンガポール系(Sugar Ventures)のベトナムスタートアップ企業Dropfoods社が、資金調達のためICO(Initial Coin Offering、株式の代わりに独自の仮想通貨やトークンを発行)して最大900万ドル調達する計画と発表しています。

オフィスグリコの自販機版のようにも見えるDropfoods社のサービス

Dropfoods社は、自動販売機(smart vending machines)を75名以上の従業員がいる会社に無料で設置して、自販機を通じて商品を販売するという一見仮想通貨とは直接関係のないビジネスを行っているようですが、今後仮想通貨を活用した決済などにも乗り出していくものと考えられます。

法整備の展開に伴ってベトナムにおいてもどのような仮想通貨を活用したビジネスが出てくるのか楽しみですね。

6. ベトナムで仮想通貨・暗号通貨・ブロックチェーン関連の開発をお考えなら・・・

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本記事内の画像は、XE、FPT大学、Future Travel、VNEXPRESS、Coin ATM Radar、Bitcoin Vietnam、Dropfoodsといったサイトより引用したものであり、その権利は各権利者に帰属します。

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