以前取り上げた通りベトナムでは毎年ECの市場が大きく伸びており、つい最近のニュースでは『Amazon.comが間もなくベトナムに進出する』とも報じられています。

そこで現状ベトナムのECにおいては、どのような会社がどの分野で、どのような特色を出しているのかについて、ベトナムで価格比較サイトを運営するiPrice社の「The Map of E-commerce in Vietnam」(ECサイト50社を様々な視点でランク付け)から見てみます。なお上部画像は、そのランキングになります。

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1. ベトナムのECサイト月間訪問者数Top10

以下、2017年第4四半期(10~12月)分のデータを元にしたランキングとなります。

1位は、Lazada Vietnamで月間訪問者5,047万人


中国のアリババ・グループが合計20億ドルを投資(3月19日にさらに20億ドルの追加出資も発表)し経営権を握っているLazadaは、月間訪問者数で2位よりも20%超差をつけています。一方で以前はLazadaが1位だったApp StoreとPlay Storeにおけるランキングでは、2位になってしまい特典を付けてアプリのダウンロードや利用を増やそうとしている様子が見て取れます。


2位は、The Gioi di Dong(モバイルワールド)で月間訪問者3,963万人


スマホやPCなどを扱っているサイトです。ベトナムの街中ならよく目にする黄色い看板の携帯電話の販売チェーン店で、ECにおいても訪問者数2位と存在感があります。


3位は、Sendoで月間訪問者2,408万人


大手IT開発&通信事業者のFPTが運営する総合オンラインショッピングモールです。


4位は、Shopeeで月間訪問者1,895万人


シンガポールに本社を置く会社で、オンラインマーケットプレイスとしてここ1~2年で急速にシェアを伸ばしました。またたApp StoreとPlay Storeにおけるランキングでは1位とLazadaをも上回っています。


5位は、Tikiで月間訪問者1,804万人


元々、本やCDなどを扱うサイトとして2010年に創業し、急速に成長を遂げ今は総合オンラインショッピングモールとして有名なサイト。2時間以内の速達配送サービス「TikiNow」なども展開。ある意味ベトナムにおけるAmazonのような感じです。

サイバーエージェント・ベンチャーズや、住友商事、中国EC大手の京東商城(JDグループ)からも出資を受け、さらにはZaloやオンラインゲームをベトナムで展開するVNG Corporationからも出資を受けています。


6位は、FPT shopで月間訪問者1,331万人


3位のSendoと同様FPTがベトナムで全国展開をする携帯電話の販売チェーン店のECサイトです。リアル店舗同様にThe Gioi di Dongと価格やサービス面で競争しており、サイト上では画面下部に

こういったバウチャーを表示させるなどして差別化をしています。


7位は、Dien may XANHで月間訪問者1,027万人


The Gioi di Dongグループの家電販売店チェーン店オンライン販売サイトになります。このサイトでもスマホなどをThe Gioi di Dongの名義で販売していますが、メインで打ち出しているのは上記のような家電製品です。


8位は、Vatagiaで月間訪問者748万人


以前、詳細をこのアプリ開発ラボマガジンで取り上げた総合オンラインショッピングモールです。


9位は、A day roiで月間訪問者738万人


ベトナムで不動産開発最大手のVinグループが運営する総合オンラインショッピングモールです。サイト上部にグループ各社のリンクを掲載したり、グループが運営する病院VINMECが提供する医療サービスをこのサイト上で販売するなど、(通常のEC商材に加えて)グループが扱う商材の売上をここで増やすという方針が見て取れます。

上記は、サイト内で販売している子宮頸がんスクリーニングパック。Vinグループが発行するカードでの割引なども掲載しています。他にもVinグループ会社が運営するリゾート施設の利用や旅行商品をECサイトで販売しています。


10位は、Loziで月間訪問者447万人


飲食店における口コミ投稿・検索から、ファッションなどの分野でお店/個人間を繋げるサービスを展開しているサイトです。

写真の様に若い女性向けの商材が多く特色があります。


以上が月間訪問者数のTop10ですが、それ以下の訪問者数を見ていくと
11~20位では、月間訪問者数が364万~174万人
21~30位では、月間訪問者数が155万~86万人
31~40位では、月間訪問者数が84万~67万人
41~50位では、月間訪問者数が65万~41万人
となっており、上位との差は非常に大きく寡占化が進んでいる様子がわかります。

なおベトナムECサイトTop10において外資企業になるのは、LazadaとShopeeの2サイト。残り8サイトは地場(ベトナム)資本が意外と健闘をしている事がわかります。また、The Gioi di Dong、FPT shop、Dien may XANHといったスマホやPCなどのITガジェット専門サイトが、上位ランキングに3つも食い込んでいるというのもベトナム上位ECサイトの特色といえます。

価格比較サイトにより価格競争が進みランキングにも影響

一方でITガジェットから自動車・バイク、美容健康商品に至るまで日本と同様、価格勝負となっており今回のランキングを掲載しているiPriceに商品名を入れれば、価格が安い順に取り扱いサイト一覧を出してくれます。価格勝負を可能とするEC運営会社の資金力も、上記ランキング形成にあたって大きな影響を与えているものと考えられます。

ベトナムの価格比較サイトiPriceでは、商品を選択すると安い順に価格が表示されて便利

Lazadaにも匹敵するベトナムECの巨人は・・・

もっとも上記ランキングには出てきませんが、ベトナムにはLazadaに匹敵するECサイトが実はもう1つあります。

2017年第2四半期(4~6月)という1年前のデータですがAppota社が公開している『Vietnam Mobile Report Quarter 2 – 2017』において、20ページ目に過去3ヶ月に1度でも購入したことがあるECサイトとして、Lazada(56.1%)と並びFacebook Shopping(50%)があげられています

In a Survey of 1000 randomly selected adults in HN, HCMC

これは以前にこのアプリ開発ラボマガジンでも取り上げた『Facebookページを使って個人や店舗が商品を販売している件』で、Facebookページでの買い物が1つ1つは小さいものの合計すればLazadaに匹敵する規模であることがわかります。

2. 同じファッションサイトでもFacebook活用方法が違う

FacebookページへのLike数では、1位のLazadaが2,146万Likeと、2位のShopee734万Likeに3倍以上の差を付けており、3位のThe Gioi di Dongは309万Likeでしかなく圧倒的な差がついていますが、FacebookページのTOP10を見ると4位に230万LikeのZanado、7位に212万LikeのYameといった月間訪問者数においてはだいぶ少ないサイトがランクインしています。

いずれもファッションに特化したサイトではあるものの、FacebookページにPOSTしているコンテンツに違いがあります。Zanadoは、

ベトナムのTV番組や各スターなどを載せた週刊誌のようなメディア記事をFacenookページ上にPOSTしてファンを集めています。

一方で同じファッションサイトのYameは、

Facebookページ上にファッション情報やセールなどを盛んにPOSTしており、ECサイトとして本来のやり方でファンを集めていることがわかります。

同じファッションECサイトでもFacebookの活用方法が大きく違うのは、興味深いです。

3. スマホ販売店は、Youtubeの番組で差別化

次にYoutubeでの存在感を見ると、圧倒的な存在感を出しているのはCellphoneSです。(Youtubeでは、Lazadaの14倍の登録数があります。)

ここは、名前の通りスマホを売るサイトで月間訪問者数では12位(360万人)と2位The Gioi di Dongや6位FPTshopにはかないませんが、Youtube上ではSchannel(登録数111万)を設けてスマホの紹介だけでは無く面白い番組を次々と公開しファンを集めています
例えばこれは、「口紅を塗って食品に付けないように食べる」といった企画で、そもそも本業の携帯電話販売とは全く関係の無いネタですが言葉がわからない日本人が見ても比較的面白い番組です。

一応、説明欄にサイトへのリンクなども書いていますが番組に広告を出したい人も募集しており、本業のスマホ販売サイトへの集客活動以外にYoutubeでの広告収入増加を狙っています

4. Instagram活用方法でベトナムECの王者Lazadaと戦うLozi

最後にInstagramで強いのが既に取り上げたLoziです。23万人のファンを集めており、2位Shopeeの3倍、3位Lazadaの5倍にもなります。

日本で言われるような「インスタ映え」する写真がたくさん投稿されているわけではありませんが、食品・衣類・靴・小物といったLOZIを通じて取引をされているモノが頻繁にUPされており、また全般的に女性向けの商品の写真が多く、こういった点で(価格勝負ではない)差別化が見て取れます。

さらに最近ではLOZIのビジネスを発展させて、フードやドリンク類について都市部(ホーチミンとハノイ)で注文後1時間以内の納品時間を約束したLoship.vnというサービスの展開を行うなど、大手サイトとは異なる分野で特色を出しています。

以上見てきたようにベトナムのECにおいては市場は伸びているもののそれ以上に競争が激しい為、どうやって差別化するのかという点が重要となります。

5. ベトナムでオフショア開発をするなら頼れるパートナーのバイタリフィへ

ベトナムでのオフショア開発、ベトナムでITビジネス展開をお考えなら、ホーチミンで2008年から10年の経験を持つバイタリフィバイタリフィアアジアへお気軽にご相談ください。

Javascriptを使ったフロントエンド開発』や『アジャイル・スクラムでのサービス開発』も得意としておりますし、弊社独自の『ベトナム法人設立前にベトナムをお試しできる拠点開設プラン』も用意しております。

また『AI導入をお考えの方に精度や効果を無料で確認してから開発の判断ができる』サービスも開始致しました。いずれもお気軽にご相談くださいませ。

本記事内の画像は、EC各社のサイトから引用しておりその権利は各社に帰属します。

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