ベトナム人ITエンジニアの給料水準や開発言語について、ベトナムの求人メディアTopDev社より2018年Q2(4~6月)のデータ(1万件の応募者(求職者)、500の募集企業、3,000件の求人データ)を元にしたレポート(ベトナム語)が公開されていたので、現地での実情と合わせて紹介します。日本でITエンジニアが確保できずにお困りの方、ベトナムで優秀なITエンジニアを活用したオフショア開発をお考えの方、ぜひご参考ください。

1. 2018年ベトナムオフショア開発におけるトレンド

最初にこのレポートにおいて、2018年ベトナムIT開発における注目ワードが紹介されています。
1位:Blockchain
2位:AI
3位:Fintech
4位:AR/VR
5位:IoT
ベトナムのITでどのような分野が注目されているのか参考となります。なおAIは2位ですが今後様々な開発に関わってくると予想されており、今後さらに注目されるキーワードになると考えられます。

1-1. ITエンジニアの需要が高まるベトナム

下記は、このレポートを出しているTopDev社サイトにおけるITエンジニアの求人件数の伸びについてです。グラフの通りこの2~3年で急速に伸びている状況がわかります。

このペースで増えていくと2021年末までにIT人材の需要は、35万人にまで増える見込みとありますが、その需要を満たすエンジニアはまだ20万人しかいないとあります。この差は、以前紹介した通り毎年5万人の新卒IT人材が埋めていく事になるものと考えられます。

1-2. ベトナムでは、どのスキルレベルのITエンジニア需要が高いのか?

TopDevにおける1,000件の求人内容から、少なくとも2年間の開発経験があるエンジニア(ジュニア人材)もしくは、開発経験5年程度と考えられるシニアエンジニア人材を求めているケースが多く、新人(新卒、未経験者)の需要は8%と高くありません。

大規模な開発の末端を下請け的にとにかく安く行うという時代から、コストをかけてでも優秀なエンジニアを使ってより良いサービスやプロダクトを作り上げるという様に、国全体としてもシフトしている様子が伺えます。

なおレポートでは何を持ってシニアエンジニアとするのかについて明確な基準が書かれていませんが、例えば弊社(VitalifyAsia)では、1人で要件定義~設計~実装~テストまで一貫して行うことができ、かつ複数の開発言語が使える人材をシニアエンジニアとしております。その為、求人の30%がシニア人材というのは、現地でオフショア開発を行っている身の実感値として納得がいく比率と考えています。

1-3. ベトナムのITエンジニアの性別や年齢層

まず性別で見ると男性94%、女性6%とITエンジニアは男性が圧倒的に多いです。一方で弊社の経験で言うと、日本語が話せるブリッジとなる人材=当社ではPMとしての教育も行っておりBPM(Bridge Project Manager)と呼ばれる人材については、半数超が女性であるなど一般的なプログラマの男女比とは異なる状況が見受けられます。

年齢層はグラフの通りで25~34歳くらいが半数を占め、ほとんどのITエンジニアが大卒以上です。
また一般的な考え方と対照的に、35歳以上のエンジニアの価値を多くの企業が認めているとレポートでは触れられています。この点については弊社での経験から開発内容と本人のマインド/能力によって変わってくるポイントであると考えています。

ベトナムにおいても年齢が高いエンジニアの中には、保守的になり新しい開発言語や開発スタイルの習得に消極的な人も多い為、新しいサービス開発の担当者としては向かないものの、着実な保守対応(安定性が優先)な開発では安心して任せられる人材であったりもします。

1-4. ベトナムでは、どのような開発言語の募集(仕事)が多いのか?

下記に一覧で掲載していますがJavaやJavaScript開発エンジニアの需要は引き続き強い事がわかります。また企業側は、JavaScriptで十分な能力があり多くの異なる開発フレームワークを扱えるエンジニアを探しています。

Java 84%
JavaScript 55%
SQL 49%
PHP 43%
.Net/C# 38%
Node.js 37%
HTML5 37%
React JS 34%
Python 30%
ASP.NET 28%
Ruby 24%
Scala 20%
Swift 19%
Perl 17%

2018年TopDevに投稿された求人において、募集されている開発言語ごとの割合より(複数の開発言語を必要とする求人が多い為、合計しても100%にはならない)

1-5. ベトナム人ITエンジニアは、どのような開発言語を使った仕事を探しているのか?

ITエンジニアが求人検索を行った際のデータですが、Javaが多く、JavaScriptで探す人は求人ほどは多くないですね。

Java 45%
PHP 28%
SQL 21%
JavaScript 18%
Android 11%
iOS 9%
.NET 5%

2. ベトナム人ITエンジニアは、いくらで雇えるのか?

レポートでは、経験のあるプログラマーに対して企業側が払っても良いと考えている給与水準は、月1300ドルとあります。また2018年は、15~25%の昇給が予定されているとのこと。

2-1. ベトナムITエンジニアの給与水準

新人(新卒) 300 – 400 USD
モバイル開発者 400 – 500 USD
フロントエンド開発者 400 – 600 USD
バックエンド開発者 500 – 700 USD
シニアエンジニア 700 – 1400 USD
フルスタックエンジニア 1400 – 1600 USD
ITマネージャー 2000 – 3000 USD

弊社での経験から上記「フロントエンド開発者 400-600 USD」というのは、その給与水準からJavaScriptをゴリゴリつかってSPA(Single Page Application)を作るエンジニアというよりも、HTML5/CSSやJavaScriptを使ってページを作成していくエンジニアと考えられ、AngularJSやReact.jsなどを活用してSPAを作るエンジニアは、「シニアエンジニア」「フルスタックエンジニア」の給与水準が該当すると考えられます

またバックエンドの開発者もそのエンジニアの経験/スキル次第ではあるものの、実際のところはもう少し高めでは・・・といった印象を持ちました。

2-2. 開発経験年数ごとのベトナム人ITエンジニアの給与水準

2年以下の開発経験 300 – 500 USD
2年超の開発経験 500 – 1000 USD
5年超の開発経験 1000 – 2300 USD
10年超の開発経験 2300USD –

上記表の金額からわかるのは、ベトナムのITエンジニアは日本以上に給与格差が激しいという点です。
未経験の新卒と経験年数の長いマネージャークラスとでは実に7~10倍もの差があります。

日本の新卒の給与が20万くらいと考えた時に、マネージャークラスで月100万以上もらっている人がどのくらいいるのかと考えると、ベトナムの給与格差についてイメージしやすいのではないでしょうか。

逆にこういった大きな格差があるがゆえ、新しい技術の習得や高いパフォーマンスの発揮について積極的なエンジニアが多く、ベトナムには優秀なエンジニアも多いという評価に繋がっていると考えられます。

2-3. ベトナム人ITエンジニアの給与満足度

1年前のデータでは、満足が11%、不満が35%でしたので、今年はそれぞれ増加していることがわかります。(不満の方がより多く増加している)

2-4. ベトナム人ITエンジニアの給与改定(昇給)に繋がる要因

KPIをクリアした時 41%
昇進 38%
会社の方針 26%
新しいスキルを身に付けた時 15%

「会社の方針」については詳細が書かれていないので詳細は不明ですが、定期昇給や退職に伴う引き留め時の昇給と考えられます。

なお52%の求職者がより高い給料のオファーがあれば転職すると述べており、こういったオファーは、友人や知人経由で知ることも多いとのことです。よって企業側から見ると既存の社員の知り合いに声をかけてもらうというやり方はベトナムでより効果的であるとも言えます。

3. ベトナムでオフショア開発をするならバイタリフィへ

自社でベトナムに現地法人を設けて直接ベトナム人エンジニアを採用しオフショア開発を行うという方法がありますが、最初は採用やベトナム人マネジメントなどで上手くいかないことも多く、また仮に撤退となった場合も簡単にできないなどリスクも高いのが実情です。

バイタリフィVitalify Asiaでは、ホーチミンで2008年から10年超のオフショア開発経験と実績を活かし、優秀なベトナム人エンジニアを活用したソフトウェア開発・サービス開発/保守運営が可能です。

Javascriptを使ったフロントエンド開発』や『アジャイル・スクラムでのサービス開発』、独自の『ベトナム法人設立前にベトナムをお試しできる拠点開設プラン』、『AI導入をお考えの方に精度や効果を無料で確認してから開発の判断ができるサービス』など様々なご要望に対応できます。

いずれもお気軽にご相談くださいませ。

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