2018年2月28日付のBRANDS Vietnamによると、ベトナムに存在する店のうち、90%はインターネットを使用して顧客にアプローチを行っているということです。
また、2018年11月9日付のSSOHAによると、Eコマースはベトナム経済の10%にも貢献しているということです。今回は、ベトナムでEコマースがどのようになされているのかを調べてみました。(タイトル画像は、2017年12月7日付のErawebより引用。)
目次
1. ベトナムEコマースの詳細
2018年2月28日付のBRANDS Vietnamによると、ベトナム全国の店舗の90%がオンラインサイトを開いて顧客とつながるようになりました。同記事によれば、オンラインでの販売がハノイ・ホーチミン・ダナン・カントーで3.4%増加したと発表しています。
2018年3月5日付のictnewsによると、ベトナムEコマースの前年からの成長率は25%以上となっており、小売業界では成長率35%を記録しました。
また、2018年2月8日付のictnewsによれば、Eコマース用ウェブサイトへのアクセスは72%が携帯電話からされているものだそうです。
(画像は、2017年11月15日付のtuoi tre onlineより引用)
2. ベトナムで効果的な販売チャネルとなるアプリケーション
2018年2月28日付のBRANDS Vietnamによると、ベトナムの2017年に最も効果的な販売チャネル上位5つは、店頭、Facebook、ウェブサイト、Instagram・Zalo、ディーラーだそうです。
(画像は、2018年1月21日付のVNEXPRESSより引用)
では、オンライン販売となり、またアプリケーションにもなっているFacebook・Instagram・Zaloはベトナムでそれぞれどのような販売がされているのでしょうか。
(1) Facebook
2017年11月9日付のSSOHAによると、Facebookは世界各国にユーザーがいるため幅広い客層を獲得するのに有効な販売チャネルです。
2017年7月9日付のSOCIAL68によると、現在ベトナムでは2000万人がFacebookを利用しているそうです。Facebookは2021年までにベトナムで約6000万人が使用すると予想されています。
(画像は、2017年11月9日付のSSOHAより引用)
Facebookには、ターゲットモードや広告を出せる機能が付いており、画面の右側にユーザーに関連するような広告が出されています。
これによりターゲットになる客と関与しやすく、販売機会も増える可能性が高いです。
(2) Instagram
2017年9月11日付のGiao hang giareによると、Instagramは世界最大の写真共有ソーシャルネットワークであり、7億人以上のユーザーを持っています。
ユーザーの70%以上が若者で、1日30分以上このアプリケーションを使っているそうです。ベトナムではFacebookの次に多く利用されています。
Instagramでは、ビジネスアカウントを作成すると、広告を掲載することもできます。Instagramのインタラクティブ率はFacebookの50倍以上で投稿はユーザーに100%表示されるそうです。
Instagramのユーザーは91%が35歳未満で16歳~25歳が過半数を占めているため、若者向けのサービスや製品を提供する会社の販売手法に最適です。
半数のユーザーはInstagram上で積極的に製品を探しています。Instagramのユーザーは平均所得も高く、より迅速な購買意思につながります。
(3) Zalo
日本ではあまり馴染みのないアプリケーションですが、2017年4月4日付のBRANDS Vietnamによると、現在ではFacebookとYoutubeの次に最も使用されているアプリケーションということです。
ベトナムでの使用率は89%と極めて高いです。2017年11月28日付のKINH DOANH VIETによると、ユーザーの大半は18歳から30歳と、若くインターネットの使用率が高い年齢層となっています。
また、スマートフォンからの使用率もFacebookが13%なのに対し、Zaloは56%と大変高く、国内最大のモバイルプラットフォームだそうです。
2017年6月2日付のBRANDS Vietnamによると、ベトナムのインターネットユーザーの85%がスマートフォンを使用しており、スマートフォンの価格も下落したため、さらに今後ユーザーは増えていくと考えられています。
(画像は、2017年8月29日付のFPTShop.com.vnより引用)
2016年9月26日付のkenh14.vnによれば、Zaloユーザー8000万人に商売をする企業に向け、Zaloは商品の価格表示・カテゴリに沿った掲載・プロモーションを行えるZalo Shop、オーナーが積極的に広告を作成できるZalo Adsという機能を用意しています。
3. アプリケーションを活用した事例
(1)Facebookで圧倒的な販売力 ”LAZADA”
LAZADAは東南アジア最大級のオンラインショッピングを展開する会社です。facebook businessによると、フィリピン・タイ・インドネシアなどでも展開され、家電やヘルスケア商品、ファッションなど大変豊富な品揃えがあるそうです。
LAZADAはオンラインショッピングをFacebookで提供し、消費者からの信頼を得て、新しい顧客を獲得しつつ、既存の顧客とも関与していくことを目標としています。
Facebookにおいて、LAZADAは広告を1日に10回前後投稿することで、強力なファンページを構築しました。
広告でのキャンペーンを拡大することで、低コストでベトナム以外の東南アジアのユーザーにもアプローチすることができ、投資収益率を最大限に高めることが可能となったのです。
2017年11月30日付のNganLuong.vnによると、大きなキャンペーンを実施した2017年11月9日~11日には、3日間だけで1600万人以上が閲覧し、約150万の商品が売れたとのことです。
(2)Instagramを上手に利用! ファッションショップ ”She By Shj”
若者のユーザーの割合が高く、世界最大の写真共有ネットワークであるということを利用して販売を行い、ベトナムでは今若い女性に大変人気のあるファッションショップです。
2018年4月現在、instagramには26万5000人のフォロワーがいます。
2017年6月22日付の8loigiai.tkによると、このブランドのアイテムは若い女性向けで、違った種類の服との組み合わせにも適応するアイテムが多いことが特徴だそうです。
そんな特徴もinstagramで、写真を通じて発信できているのだと考えられます。
毎回、このように発信したい情報のタグをつけ、1日に1回ほどのペースで更新が行われています。
また、2017年6月29日付のSpiceによれば、このブランドは変わったデザインの服が多いそうです。そのため着用してinstagramに投稿すると、”インスタ映え”し、広まることでそれが新たな宣伝につながっているとも考えられます。
4. 今後のベトナムのEコマース
2018年1月4日付のBOXMYによると、今後はソーシャルネットワークを使ったEコマースが増加すると考えられています。これはソーシャルネットワーク上で、売り手を買い手の交流が増え、ショッピングの際にユーザー間の交換や共有が促進されるためです。
(画像は、YouNetMediaより引用)
また前述した通り、ベトナムのインターネットユーザーの85%がスマートフォンを使用していることから、このようなことがより促進されると考えられます。
以上のようなことから、ソーシャルネットワークのアプリケーションには今後も注目が必要です。
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