ベトナムのメディア上で、国民1人あたりが背負っている公的債務の金額をベースに国の大きさを表した地図が掲載されていました。また色で対GDP比を表すなど、ユニークな表現方法だったので紹介します。
公的債務で世界地図を作ると・・・
この形式でみると、1人あたり85,700ドルの借金を背負っている日本が堂々と世界の中心に位置していることがわかります。画像をクリックすると原文である『vnexpress』の記事に飛び、大きなサイズで確認できます。
債務危機で大問題となったギリシャや、銀行預金のペイオフがあったキプロス。他にも欧州債務危機で話題となったアイルランド、イタリア、ポルトガルといった国々やベルギーなどが世界の中心に位置していますが、意外だったのはシンガポールで、国民1人あたり56,100ドルの公的債務とGDP比で100%以上の公的債務があるとのこと。
『世界経済のネタ帳』でも、IMFによる2016年10月時点での推計で4,320億シンガポールドルの政府債務とGDP比106.36%とあり、過去20年ほど右肩上がりで増えて行っている様子がうかがえます。一方プライマリーバランスは、2012年から減少傾向にあるものの黒字ではあるようです。
ベトナムの公的債務は?
ではベトナムはどうなのかというと、IMFによる2016年10月時点での推計で2,824,240,310,000,000ドン(2,824兆ドンで約14兆円)、GDP比も6割をついに超えて62%。人口が9,264万人と言われているので、1人あたり約1,300ドルの債務があることになります。
同じく『世界経済のネタ帳』を見ると債務も急拡大していますが、シンガポールと異なり『プライマリーバランスも赤字』で、変動はあるものの改善にはまだ遠いようです。
この債務増大は、ベトナムにおいても政治問題になっており、『2030年までに公的債務全体はGDPの60%以下(うち政府の債務はGDPの50%以下)、対外債務はGDPの45%以下にする』という方向が示されていますが、インフラ整備などで債務増大が見込まれるため、いかに効率よくお金を使って経済成長をさせ、返済原資の税収を増やせるのかにかかっていると思われます。
公的債務の増加により、ベトナムにおいてすぐに何か危機が発生するわけではありませんが、まだ先進国と比べて経済基盤が弱いため、通貨安など為替に影響が出てくる可能性はあります。
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