「ローコード開発って何?どんなメリットデメリットがあるの?」
近年、プログラミングなしでサービスを作れるツールが増えています。以前ノーコード開発について解説しましたが、類似したもので「ローコード開発」と呼ばれるものがあるのはご存知でしょうか?
本記事では、ローコード開発とは何か?また、ローコード開発のメリットデメリットは何か?解説していきます。ローコード開発について理解を深めたい方はぜひ最後までご一読ください。
目次
1. ローコードとは?
ローコードとは「Law(ロー)=少ない」の通り、少ないコードでwebサービスなどを開発できる手法を意味します。また、ローコードという言葉自体は米国フォレスター・リサーチ社が2014年に定義したものであり「最小限の手作業でのコーディング、最小限のセットアップ、学習やデプロイへの先行投資でアプリケーションを迅速に提供できるもの」とされています。
ローコード開発の特徴としては、ソースコードの記述量を最小限に抑えられることがあげられます。基本的な機能がすでに用意されていることが多く、各機能をつなぎ合わせたり、カスタマイズさせたりする時にコーディングが必要となるものが多いです。そしてローコード開発は、近年注目を集める開発手法の一つと言われています。
2. ローコード開発が注目される背景
では次に、ローコード開発がなぜ注目されているのか?に触れていきます。その理由としては、大きく4つあげられます。
- オンライン需要の高まり
- 深刻なエンジニア不足
- 内製化の促進
- DXの推進
特に新型コロナウイルス感染拡大以降、ビジネスの主戦場がオフラインからオンラインへ変わる様子がみられ、エンジニアを求める声が高まるようになりました。しかし、日本ではエンジニア数が不足しており、オンライン化を進める中でスムーズにいかない場面が見受けられます。このことが、企業の内製化やDX推進を足止めしている要因にも結び付いています。
こういった背景を踏まえ、エンジニア人材が不足している中でもサービス開発を行えるノーコード開発やローコード開発に注目が集まったと言われています。
3. ローコード開発とノーコード開発の違いは?
では注目を集める、ローコード開発やノーコード開発の違いは何でしょうか?様々な違いはありますが、よく言われる事項を3つご紹介致します。
3-1. ソースコードの違い
まず1つめは、ソースコードの違いです。最小のコードで開発できる手法がローコード開発であるのに対し、コードを一つも書かずに開発できる手法がノーコード開発です。
3-2. 拡張性の違い
2つめは、拡張性の違いです。ローコード開発は、コードを書いてカスタマイズすることができるので拡張性のある開発手法と言われます。一方、ノーコード開発は、コードを書く必要がない分ある程度決まった仕様のものしか作れない傾向にあります。ゆえに、ローコード開発の方が拡張性はあるとされています。
3-3. 簡易性の違い
3つめは、簡易性の違いです。ノーコード開発は非エンジニアでも触りやすいツールである一方、ローコード開発はロジックを設計する必要があるなど、非エンジニアが難しいと感じる作業が発生しやすいです。このことから、ノーコード開発の方が簡易性が高いとされています。
ではこれらの違いを踏まえたうえで、ローコード開発のメリットデメリットとは何でしょうか?
4. ローコード開発のメリット
まずはローコード開発のメリットについて解説していきます。
4-1. 時間の短縮に繋がる
ローコード開発1つめのメリットは、時間の短縮につながることです。
例えば、1からプロダクト開発をしようとすると完成するまでに相当の時間を要します。この中でさらに品質を担保しようとすると、テストを行う必要があったりコード量が多くなったりと、完成までの時間が長期化しやすいです。この時、ローコード開発であれば、少ないコードで開発することができ、完成までの時間を短縮できます。また、サービス公開までサポートしていたり、デプロイシステムを簡単に作れる場合があったりなど、従来の開発よりもシンプルに開発できるメリットもあります。
4-2. 要望を反映しやすい
2つめのメリットは、要望を反映しやすいことです。
例えば、最初は簡易的な仕様のアプリをリリースし、リリース後のユーザーヒアリングをうけ、カスタマイズを加えていきたいという場合、ローコード開発では要望を反映しやすいです。また、ローコード開発は外部サービスとの連携ができるものも多く、ローコードで作ったものだけで完結せずにさまざまなサービスと連携したプロダクトを作ることもできます。
4-3. コストを抑えた開発ができる
3つめのメリットは、コストを抑えた開発ができることです。
エンジニアに頼んで開発をする時には、当然ですが時間もお金もかかります。
即時的にちゃんとしたものを出そうとすると高いレベルのエンジニアに頼む必要があり、高額なプロダクト開発となる場合もあります。しかし、ローコード開発であれば、開発にかかる負担を減らすことができるため、結果としてコストを抑えた開発を行えることにつながります。
そのため「まだユーザーのニーズが掴めてない」「プロダクトの仕様をどのようにするか決めかねている」という時に、ローコードツールでプロトタイプを作って検証。その後、エンジニアを雇って本開発に入る。というフローにすることでプロトタイピング期間のコスト抑制を実現できます。
5. ローコードのデメリット
では次にローコード開発のデメリットを紹介していきます。どの開発にも、メリットデメリットは存在します。しっかり押さえておきましょう。
5-1. ノーコード開発に比べると難しい
まず1つめのデメリットは、ノーコード開発に比べると難しいことです。
ローコード開発にも種類があり「オープンソース型でコードを落として開発できるもの」「SaaS型でありオンラインで開発を行っていくもの」など、ツールによって様々な特徴が見受けられます。そのため、ノーコード開発に比べると複雑に感じられる部分も多く、全くプログラミングをやったことがない非エンジニアは難しさを感じやすいと言われています。
5-2. 自由度が下がる
2つめのデメリットは、ゼロからの開発に比べると自由度が下がることです。
ローコード開発は拡張性があり、カスタマイズしやすいとは言え、例外的な処理や独自の機能をつけるのは難しい場面があります。そのため、ビジネスロジックが複雑なものや大規模ソフトウェアの場合は、対応できない場面も起こり得ます。
以上がローコード開発に見られるメリットデメリットです。どんな開発手法にもメリットデメリットは存在しますので、しっかり比較検討するようにしましょう。
6. ローコードのツール
ここからは、ローコード開発を行えるツールを紹介していきます。実際、ローコード開発に興味ある方はご覧ください。
6-1. Node-RED
Node-REDは、Node.jsを使用したオープンソースのローコードツールで「ハードウェアデバイス、API、オンラインサービスが結合された仮想環境をオンライン上で実現したもの」とされています。現在は、Node-REDでIBMクラウドのサービスを利用できるようになっています。
Flow based programingという考え方に基づいて上記の画像のようにフローを配置していくことでロジックが作れるものです。
6-2. OutSystems
設計からコードのデプロイまで行えるものとなっており、モデルと呼ばれる設計書を作成していくとコードを書く部分はほとんど省略できるというものです。DB設計などはスプレッドシート(エクセル)で作成するようになっています。また、コードの言語やDBの種類も選べるようになっており、自由度が高いと言えそうです。
6-3. Kissflow
Visual Workflowと呼ばれる、ロジック作成のための機能があるのでそれを使ってフローを作成し、かつアクセスの制限などもかけられるようになっているので非常に便利です。初心者向けと言えそうです。
7. まとめ
オンライン化が進んでいる昨今、すばやい開発を行えるローコード開発やノーコード開発に注目が集まっています。企業の内製化やDX促進の需要が高まる中、今後もますます注目を集めていくでしょう。短期間ですばやい開発を行いたい方やコスト抑制したい方は一度検討してみるのはいかがでしょうか?
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