VR

2020.01.28

オフショア開発

【VRアプリ開発奮闘記】ベトナム語の学習×肩こりの解消×ダイエット

今回は、Unity開発ラボ責任者の永岡に以下お話を伺いました。

先日からメンバーのエンジニアやデザイナー達は、「テト」と呼ばれるベトナムの正月休みに入りました。
一方、私はと言えば、ここしばらく忙しくしていたこともあって、日本の正月に立てた今年の3つの目標ついて何も始められないまま、ズルズルと3週間が過ぎてしまいました。

目標は下記の3つでした。
ベトナム語を覚える
肩こりを治す
ダイエット

肩こりとダイエットについては、実は有望なアイテムをすでに見つけていました。
Oculus Questのキラーコンテンツ、Beat Saberです。

1. Beat Saberとは

皆さんの中には、名前は知らないけどプレイ動画を見れば知っている方も多いはず!
まずは、こちらの「Beat Saber」のプレイ動画をご覧ください。

一時期、SNSでも話題になりましたよね。

Beat Saberをプレイする際に使用するOculus Questは、Oculusシリーズのの中でもワイヤレスで利用できることもあり、こんな感じに立って体を大きく動かす楽しみ方には最適なVRヘッドセットです。

Oculus Ques

プレイ中は大きく両手の剣を振り回すことになるので、肩甲骨外しには有効ですし、続けてプレイすればそれなりの有酸素運動になります。
まさに、肩こりの解消とダイエットにはうってつけのゲームです。

ただ、このBeat Saberには弱点がありました。
難し過ぎる
単調過ぎる

私としてみればダイエットになるくらいの時間は粛々と回数をこなしたいので、あまり難し過ぎるのは向いていません。頻繁にゲームオーバーになって、メニューを選びなおすのが非常にかったるい。
一方で、確実にクリアできるステージばかり選んでいると、単調過ぎてすぐに飽きてしまいます。

悩む

Beat Saberによる健康増進計画は早くも壁にぶち当たってしまいました。
そして、今年のもうひとつの目標であるベトナム語の学習は始められないまま...。

そんなこんなで迎えた今年のテト休み初日の朝、ふと私は思い立ちました。

「そうだ、ベトナム語の学習と肩こりの解消とダイエットが同時にできるVRアプリを自分で作ればいいんだ」と。

2. 基本コンセプト

二刀流

思い立ったらまず手を動かす性分なもので、「なんとなく」で、まずはザックリと試作品を作ってみることにします。

基本コンセプトとしては、こんな感じです。

Beat Saberの二刀流スタイルは踏襲する
ベトナム語の単語をクイズ形式で覚える

二刀流と肩甲骨外しの相性の良さは既に身をもって実証済みなので、このスタイルはそのまま受け継ぐことにします。
あとは、本家Beat Saberの弱点であった単調さを、ベトナム語を覚えるという有意義な行為で補えば、自分のためだけの理想のアプリが出来上がるはずです。

ただ、Beat Saberに登場する小さなキューブにそのまま問題を書き込んだら、小さ過ぎて文字が見えません。
キューブを問題が書き込めるくらい大きくすると、今度は遠くのキューブが剣のリーチに届かなくなります。

その大きなキューブを遠くに配置して銃で狙い撃つゲームシステムにすれば簡単に問題は解消できますが、そもそもの課題である肩凝りの解消とダイエットが疎かになってしまいます。

ですので、二刀流というスタイルは死守しつつ、どうにかゲームに仕立て上げたいと思います。

3. 試作品 その1

ということで、これらの課題を「なんとなく」解消しつつ、まずは試作品を作ってみました。
見るほどの価値もない動画ですので、お時間のある方だけご覧いただければ幸いです。

一応、ベトナム語の単語の問題が出され、4択の選択肢の中から正解を選ぶと次の問題に進める、という基本のルーティンは成立しています。
山のように課題はありますが、その最たるものは下記でしょう。

背後にある選択肢を確認するのに頻繁に視界を動かす必要がある
その結果、VR酔いを起こす

4. 試作品 その2

改善を試みることにします。

ふと、4択であることに必然性はあるのか、疑問に感じ始めました。
スマホアプリを作るのだとしたら、クイズなら選択肢は4つくらいは欲しいものです。
ですが、ここは敢えて遊びやすさを重視し、思い切って2択にまで減らすことにしました。

2択であれば、二刀流の左右の刀と相性が良く、視界をそれほど大きく動かす必要はありません。

早速、試してみたのがこちらです。

目論見通り、視界の移動を減らすことが出来ました。
また、2択にしたからと言って、それほどゲーム性が下がったようにも感じません。
タイムアタック形式にしているので、2択の中から選ぶだけでも充分にそれなりの緊張感はあります。

大きな方向性は見えてきたようです。

5. 試作品 その3

今回は1日で作り切れる範囲に留めておこうと思いますので、最後に、照明やエフェクト、効果音といった要素を入れて、よりゲームらしく仕上げたいと思います。

今日の時点は、最終的にこんな感じになりました。

最低限楽しめるレベルまでは、達することができたように思います。

6. 課題

二刀流と2択というという基本的なスタイルは確立できました。
何度もプレイしていると、どんどんタイムが改善していきます。ということで、学習としても効果は実証できました。

サクセス

ただ、私のベトナム語レベルが低いこともあり、肩こり解消やダイエットになるほどには、腕を激しく振り回せていません。この辺りには、まだまだ改善の余地があります。

また、現在ではほんの少し剣先が触れただけでも、当たり判定が発生してしまいます。
そのため、意図せず回答してしまう事が頻繁に起こりました。

これは、ある程度のスピードで剣を降り抜かないと回答と認識されないように変更することで、改善できそうです。
結果的に、剣を大きく振り回す必要があるので、健康増進の観点からも有効に思えます。

今回の開発はここで終わりにしておきますが、改善が進んだらまたブログ記事でお知らせしようと思います。

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