情報発信の方法が多様化している今、静かにブームになっているのが「グラレコ」。
イベントなどによく参加される人は実際に目にしたこともあるかもしれませんね。
言語のコミュニケーションのしづらい海外の方との会議や、オフショア開発のコミュニケーションとしても非常に有効的です。
また、国内でもリモート会議などが増え、情報の上手なまとめ方を探している方にはぴったりな「グラレコ」を今回は説明していきます。
目次
1. グラレコとは?
「グラレコ」とは、「グラフィックレコード」の略です。「グラフィックレコーディング」「ファシリテーショングラフィック」と呼ばれることもあります。
グラレコは、会議やイベントの内容をグラフィック=絵や図でまとめたもののことです。
イベントなどに参加している人が、その内容をまとめたり、参加者の様子をまとめたりするのに使われています。
私も出席したイベントや勉強会でグラレコをしている人に会ったことがありますが、大体の人は発表者の似顔絵と共に、内容を短いテキストと図で描画したものでした。
情報を絵や図にしてまとめることを「ビジュアリゼーション」とも呼びますが、テキストだけだと読むのが少し難しいなと感じるものもビジュアルになると理解が容易になることから、多くの人に親しまれています。
2. グラレコの始まりは?
グラフィックレコーディングは1970年代のアメリカにすでに素地となるアイディアが存在していたそうですが、Googleトレンドで調べてみると日本では2008年ごろに「グラフィックレコーディング」というワードが検索され始め、2016年ごろからじわじわと検索ボリュームを伸ばしていることが見て取れます。
日本では2006年に「ファシリテーショングラフィック 議論を「見える化」する技法」、2018年にグラフィックレコーディングの本「Graphic Recorder —議論を可視化するグラフィックレコーディングの教科書」が出版されるなど、その認知度は年々上がってきていると言えるでしょう。
また、日本には2017年に「グラフィックファシリテーション協会」も作られており、今後より体系的にグラレコについて学ぶ人が増えるかもしれません。
3. グラレコはどのような使い方をするの?実例3選
実際にどんなふうにグラフィックレコーディングを行なっているのかを見てみましょう。
3-1. 会議中にリアルタイムで内容をグラフィック化する
多くの人が参加する会議では、様々な発言が飛び交って論点がずれたり、メンバー間の認識の違いで齟齬が発生することも少なくありません。
自分たちが今何について会議をしているのか、ゴールはどこを目指していて、今どのような議論をしているのかをリアルタイムでグラレコを行うことで、情報の透明性が上がり、論点の整理がしやすくなります。
こちらの動画では、対談で話していることをグラフィックにまとめている様子がみられます。
3-2. イベントのレポートをグラフィック化
SNSなどでよく見ることができるのがイベントのグラレコです。特にIT系の勉強会や講演会では、イベントのハッシュタグと共にグラレコをアップしている人がよくみられます。
こちらはNetflixのアニメイベントをグラレコしたもの。
会場でリアルタイムのグラフィックレコーディングが行われたようです。
https://twitter.com/NetflixJP_Anime/status/1109677142252482560
こちらで会場の様子を紹介していますが、何人かのグラフィックレコーダーでグラレコを行い、配信されていたようです。
https://note.com/glagrid/n/n41f7206303bd
3-3. 本の内容をグラフィック化
個人でいつでも始めやすいのが、本の内容をグラレコするというものです。
本も漫然と読んでいるだけではなかなか頭に入ってこなかったり、あとで情報を探しに行くのが手間だったりしますが、グラレコに本の要点や自分の役に立ちそうなことを描くことで内容が頭に残りやすく、かつ後からも見返すのが容易になります。
例えばこちらTwitterにてしおりん(@shiorin_grp)さんがあげている「その一言の見つけ方」という本のグラレコです。
読んだ本のグラレコは誰でも始めやすいので、グラレコ入門してみようかなと思っている人はここから始めるといいかもしれません。
4. グラレコのメリット
グラレコの使い方をみたところで、グラレコを行うことで得られるメリットをまとめてみましょう。
4-1. 情報が構造化される
グラレコを行うことで、情報の要素同士の繋がりがわかりやすくなり、結果構造化が推進されます。
これにより、会議中やイベント中に聞き逃したり、話がわからなくなった人が容易に情報のキャッチアップができるようになります。
また、リアルタイムでグラフィックレコーディングをすると、構造化された情報を視覚でいつでも捉えることができるので、話が行ったり来たりしても整理されやすくなります。
「さっき話していたこと、今の話にも繋がるんじゃない?」といった、口頭だけだと「どの話でしたっけ?」となって再度説明が必要になりそうなことも、グラレコをしていれば、すぐに情報にアクセス、思い出すのも容易になるのでより効率的に話を進めることができるでしょう。
4-2. 文章を読むのが苦手な人にも伝わりやすい
会議の議事録などを取っている会社は多いと思いますが、文章ばかりだとなかなか見返さなかったり、見返してもあまり頭に入ってこない、要点がわからないという人も多いかもしれません。
グラレコは誰がみてもどこが重要なのか、要点は何だったのかをまとめられるので、文章が苦手な人でも後で見返してすぐに要点を掴むことができるようになります。
特に抽象的な話をするような時は文章でまとめようとすると難しくなる時もありますが、グラレコはイラストや図を使えるのでより明確に伝えることが可能となります。
また、言語や文化の違う方と話す場合においても、グラレコを使うことによって、共通認識を持つことが可能であるので、オフショア開発の会議にもぴったりです。
4-3. SNSなどで注目を集めやすい
イベントレポートなどをグラレコとしてSNSにあげている人をみたことがある人は多いかもしれませんが、SNSで注目を集めやすいというのもグラレコのメリットです。
特にTwitterやインスタでは、長い文章を書くのはあまり適していないのでレポートを文章であげるのが難しいですが、グラレコなら画像を添付すればそこに情報が全てある状態なので、より効率的に伝えることが可能になります。
広報などでSNS上で何か情報を伝えたい時も、文章ではなかなかうまく伝わらないこともグラレコを使えばよりわかりやすく、かつ多くの人に見てもらいやすくなるでしょう。
5. グラレコを書くのにおすすめのアプリ
グラレコを始めるためには、基本的には紙と鉛筆、またはホワイトボードとマジックなど、とにかく絵が描けるものがあればいいですが、デジタルでグラレコを描いてオンライン上で共有したい人のためにデジタルで絵が描けるアプリをご紹介します。
5-1. procreate
5-2. オンラインホワイトボードA Web Whiteboard
機能も使い方もシンプルなので、慣れるまで時間がかからないのがメリットです。
ペンツール、マーカー、図形描画、テキスト、ポストイットなどグラレコを描くための機能が一通り使えて、会員登録もなく無料なので、最初の練習にこちらを使い始めるのがお勧めです。
6. まとめ
情報を伝えるというのは意外に難しいですが、グラレコによって可視化されることでより会議が効率的に進んだり、イベントの様子をより多くの人に伝えることができます。
絵を描くのが苦手という人でも始めやすいので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
7. バイタリフィのオフショア開発で御社専属の開発チームを持ちませんか?
今や、オフショア開発をおこなっている企業はどんどん増えています。
日本国内ではオフショア開発に対して後ろ向きな先入観を持っている企業もいますが、開発ベンダーが国内であろうが海外であろうがはもう関係がなく、自社にあった選択する必要があります。
バイタリフィでは、弊社では2008年からのオフショア開発のナレッジを元に、仕様の理解を徹底することで安定した品質を担保しています。スマートフォンアプリ開発拠点としては、ベトナムでNo.1の実績を誇っております。
弊社では、国内開発とオフショア開発の両者に対応しているので、まずは気軽に開発のご相談をいただければ幸いです!【ご相談は無料です】
7-1. オンラインで現地視察ができる!「バーチャル視察会」
バイタリフィでは、日本にいながらベトナム現地の視察ができる「バーチャル視察会」を定期的に開催しています!
オフショア開発に少しでもご興味ありましたら是非お気軽にご参加ください!
▼詳細・お申込はこちら