NO.1オフショア開発老舗企業としてベトナムのホーチミンとハノイに拠点を構える株式会社バイタリフィ代表取締役の川勝です。

将来的にベトナムのマーケットを狙っている企業のお手伝いができるよう現地情報の提供を行っていますが、今回はオフショア開発が抱える課題と解決策について解説していきます。

本記事を読めば「今、オフショア開発に見られる課題とは何か?」理解でき、オフショア開発の実情を把握できるはずです。

尚、私自身、オフショア開発に様々な課題があることを認めていますが、決してネガティブなものではなく、他の業界や階層でもみられる課題だと思っています。よってこのブログではどういったテーマが課題に挙げられやすいかに触れていると捉えてくださいね。

目次

1. オフショア開発の現状

まず、課題を把握する前にオフショア開発の現状を解説していきます。

結論、オフショア開発の市場規模は年々高まりをみせていると言われています。そして、その背景には大きく2つあると考えています。

  • 新規事業開発検討者の増加
  • 日本のIT人材不足

オフショア開発の需要が高まる理由1 :新規事業開発検討者の増加

オフショア開発の需要が高まる理由1つめは、新型コロナウイルスの影響をうけ新規事業開発を検討する企業が増えたことです。

オンライン化が進む中、これまでオフラインで戦っていた企業が続々とオンラインへ参入するようになりました。その証拠として、例えばEC業界では、オンラインショップ活用店が増加。競争が激化しています。

商売の主戦場がオンラインとなっているからこそ、新規事業開発(Webシステム,アプリなど)を検討する企業が増えているのだと感じています。

オフショア開発の需要が高まる理由2 :日本のIT人材不足

オフショア開発の需要が高まる理由2つめは、いまだ日本のIT人材不足が問題視されていることです。

厚生労働省からDXの崖レポートが発表されたことは記憶に新しいですが、日本のIT人材はまだまだ不足の状況が続いています。新規開発需要が増えていく一方、国内の作り手は不足している。

日本国内でIT人材を賄える状態じゃないからこそ、海外IT人材の活用を視野に入れる企業が増えているのだと感じています。

2. オフショア開発の課題

オフショア開発の需要は拡大傾向にあり、活用を検討する企業も増加中です。しかし、海外リソースの活用を不安に感じる人も多くいるでしょう。

ここからは、オフショア開発によく言われる7つの課題について触れていきます。

  1. 社員の定着率はどうか
  2. OKの定義が異なる
  3. 個人プレイヤー気質
  4. キャリア重視
  5. コンプライアンス問題
  6. 品質問題
  7. コスト削減にならなかった

オフショア開発への不安を取り除くには、ポジティブ面だけでなくネガティブ面も知っておくことが重要です。しっかり押さえておきましょう。

※7つの課題解決策も最後の章で解説しています。

オフショア開発の課題1:社員の定着率はどうか

オフショア開発で見られる課題1つめは、社員の定着率が懸念される点です。

オフショア開発の課題

ベトナム人の転職率は日本に比べ多いと言われており、中には2年か3年に一度転職をする人もいます。これは転職のイメージでいうと、日本人からみる欧米人のイメージと近いかもしれません。

日本では少なからず転職回数が多いことを気にする文化が根付いています。しかし、ベトナム並びに欧米ではそんなことはなく、転職に対する抵抗は薄いように感じます。自社の業務に慣れてきた頃に、転職となる可能性があるのは辛いですよね。

以上のことから、ベトナム人の職場への定着率が懸念される点、オフショア開発の課題1つめとして挙げられます。

オフショア開発の課題2:OKの定義が異なる

オフショア開発で見られる課題2つめは、OKの定義が異なる点です。

オフショア開発の課題

例えば、本を買う時、一番上にあるものでなく、その2個下くらいにある手垢の付いてなさそうなものを買いませんか?CDを買う時、セロファンが破れかけているものでなく、キレイに包装されているものを買いますよね。

垢が付いていてもセロファンが破れていてもいなくても中身は同じ品質です。しかし、日本人は「神は細部に宿る」の精神をもっているため、同じ品質だとしてもかなり詳細まで拘ります。これは、外国人からすれば厳しいと感じるかもしれません。

こういったカルチャー面に根差して、日本とベトナム間の「OK!」という内容のレベル感は大きく異なっています。また、OKの定義が異なるのと同じように日本人の言葉の定義がそのまま通用しない場合が多くあります。指示語や略語など日本人同士には伝わる曖昧な表現や説明は避ける必要があります。

以上のことから、OKの定義が異なる点が、オフショア開発の課題2つめとして挙げられます。

オフショア開発の課題3:個人プレイヤー気質

オフショア開発で見られる課題3つめは、個人プレイヤー気質が見られる点です。

オフショア開発の課題

自分の担当箇所は責任をもって全うする。一方、担当外のものであれば、やらない。という具合に、役割を明確化しているエンジニアが多い傾向にあります。

極端な例ですが、エンジニアはコードは書くけどテストはやらない(テスターがやる)という具合です。

このように、チームワーク重視というよりも、自分に与えられたミッションを完遂しようとする「個人プレイヤー気質」である点がオフショア開発の課題3つめとして挙げられます。

オフショア開発の課題4:キャリア重視

オフショア開発で見られる課題4つめは、キャリア重視な点です。

オフショア開発の課題

ベトナム人は自分のキャリアアップに繋がらない仕事を好みません。日本人もそうですが、よりその傾向が強いように思います。逆に言うと、自分のスキル向上には貪欲なため、それに繋がる仕事であれば残業も厭わないし日本人以上に積極的に感じます。

例えば、就業後、ベトナム人向けに日本語教室を行うとほとんどの人が参加します。日本人に英会話教室をやると参加率はそこまで高くないと思います。

キャリア重視の傾向が強い点、オフショア開発の課題4つめとして挙げられます。

オフショア開発の課題5:コンプライアンス問題

オフショア開発で見られる課題5つめは、コンプライアンスが懸念される点です。

オフショア開発の課題
東南アジアの国に行くと、映画のDVDなどのコピー品が違法に安く販売されていたりします。コピー品の販売をしてはいけないという認識がそもそもないことが、要因として考えられます。

著作権、特にデジタルコンテンツに関しては教育や啓蒙が行き届いていないようです。このように、コンプライアンス問題が懸念される点、オフショア開発の課題5つめとしてあげられます。

オフショア開発の課題6:品質問題

オフショア開発で見られる課題6つめは、品質問題が懸念される点です。

オフショア開発の課題
日本人の場合、他のメンバーと連携しながら全体パフォーマンスを考えますが、ベトナム人は個人プレーが多く自分のミッションを全うしようとします。

そのため、多人数で開発を進める場合に、各人が独自メソッドでコーディングし完成させる。結合するとアチコチからバグが発生する。など、品質問題に関わる話を耳にすることがあります。

全員が、独自メソッドで動くなんてことはありませんが、国民性として個人プレイヤー気質が多いがゆえに、こういったケースも起こりうる可能性があるといえます。

このように、品質問題が懸念される点、オフショア開発の課題6つめとしてあげられます。

オフショア開発の課題7:コスト削減にならなかった

オフショア開発で見られる課題7つめは、コスト削減に繋がらないことが懸念される点です。

オフショア開発の課題
もしも品質問題がでた場合、ソースコードレベルでの修正が必要となります。結果、リファクタリングしなければならない、日本人エンジニアやテスターを大量に追加投入、巻きなおす必要があるなど、コスト削減どころか逆にコスト増になったという話も聞いたことがあります。

あくまで、うまく進まなかった時の話ではありますが、コスト削減に繋がらないことが懸念される点、オフショア開発の課題5つめとしてあげられるでしょう。

3. オフショア開発の課題に対する解決策

では、実際、オフショア開発の課題を解決するためにはどうしたらよいのか?ここからは、オフショア開発の課題に対する7つの解決策を解説していきます。

  1. モチベーション維持施策を講じる
  2. 少し丁寧なコミュニケーションを心がける
  3. チームビルディングを確立する
  4. PDCAサイクルを細かく回す
  5. コンプライアンス教育を徹底する
  6. 日本人がサポートに入る

オフショア開発の課題に対する解決策1 :モチベーション維持施策を講じる

1つめの解決策は、社員のモチベーション維持施策を講じることです。

モチベーション維持

モチベーション維持は、社員の定着率の低さを解決するために必要不可欠な対策です。例えば、弊社バイタリフィではモチベーション維持を目的に、数多くのイベントを開催しています。具体的には、オフショア開発の案件でオフィスへ来越されたお客様とチームビルディングを行う。オフィス内の庭でBBQパーティの開催をし、チームコミュニケーションの活性化を行うなどです。
※情勢に配慮し実施しています。

社員のモチベーションを維持させるためには、コミュニケーションを積極的にとれる環境を作ることが重要となってきます。うまく、環境構築できれば、チームビルディングが高まり、社員の定着率低下というオフショア開発の1つの課題解決に繋がります。

オフショア開発をチームで行うことになった場合は、立場関係なく積極的なコミュニケーションをとるとよいでしょう。

オフショア開発の課題に対する解決策2 :少し丁寧なコミュニケーションを心がける

2つめの解決策は、少し丁寧なコミュニケーションを心がけることです。

少し丁寧なコミュニケーション

OKの定義が異なる課題を解決するためには、プロジェクトの初動をいかに定義するか、癖付けするか、ルール作りが非常に重要となります。日本の開発より少し丁寧に要件定義やコミュニケーションを行うことにより、意思の齟齬なく、スムーズに開発を進めることに繋がるでしょう。

また、言葉の壁があるのと同じで文化の違いもあることを意識し、初動に臨むのが大事です。開発が始まった後も曖昧な表現や説明は避け「できる」「できない」など一意に伝わる文章を心がけるべきです。それ・そこ・あそこなど日本人が当たり前に使う指示語も難しいと感じる場合があるので、相手が明確に理解できる表現を意識するとよいでしょう。

「ニュアンスで伝えるのではなく明確な言葉で伝える。」これさえできれば、OKの定義が異なるという2つめの課題が解決され、失敗を恐れる必要もなくなります。

オフショア開発の課題に対する解決策3 :チームビルディングを確立する

3つめの解決策は、チームビルディングの確立を行うことです。

チームビルディングの確立

チームビルディングの確立は、お互いに信頼しあい、スムーズなコミュニケーションを行える体制構築に繋がります。結果、個人プレイヤー気質のエンジニアも、チームの一員として動いてくれるようになるため、成功への道を切り開いてくれるでしょう。

そもそもグローバル開発は、個人プレーの合わせ技となるケースが多いです。また、個人プレイヤー気質の人ほど高い能力を持つ場合も多くあります。「いかに個人をまとめられるか?」を意識しチームビルディング形成に臨みましょう。

ただ、信頼関係は一朝一夕で築けるものではないので、言語や文化・国籍が異なる点も含め、難しいと感じる人がいるかもしれません。しかし、日本人同士であれ信頼関係の構築にはある程度時間がかかります。焦らず、チームビルディングを形成していくとよいでしょう。

国籍は違えど同じ人間です。オフショア開発の課題解決に向けコミュニケーションをとりましょう。チームビルディングの形成が失敗を防ぎ、成功への道を切り開いてくれます。

オフショア開発の課題に対する解決策4 :PDCAサイクルを細かくまわす

4つめの解決策は、PDCAサイクルを細かくまわすことです。

PDCAサイクルを回す

オフショア開発を行う場合、PDCAサイクルをまわしてやり方をブラッシュアップし続けることが大切です。細かいサイクルをまわすことで、認識齟齬や失敗を防ぐこともできます。また、繰り返しPDCAサイクルをまわすことにより、チームとしての成長を感じてくれる人も多くいます。開発会社と自社、それぞれが仕事しやすいやり方を取るようにしていきましょう。

ベトナム人と働いていると、どうしても日本人との働き方の違いが目についてしまいがちです。しかし、ベトナム人は真面目で勤勉、向上心が高い、家族や仲間を大切にしているといった魅力的な特徴をもっています。キャリアアップを好む一方で、仲間意識を強くもっている人が多いことは頭に入れておくとよいでしょう。

お互いのことを理解しつつ進めていくことが大切です。そうすれば、失敗を考えることはなくなります。

オフショア開発の課題に対する解決策5 :コンプライアンス教育を徹底する

5つめの解決策は、コンプライアンス教育を徹底することです。

コンプライアンス教育

著作権のみならずですが、コンプライアンスという言葉は我々ですら長い歴史のある概念ではないため、充分事前に説明しないとわからないかもしれません。そのため、コンプライアンスについて認識し、オフショア開発を成功に繋げるためにも教育の実践が必要となります。

例えば、弊社バイタリフィでは、コンプライアンス教育を徹底しております。社員のスキルはもちろんですが、内面的な部分も教育しています。具体的には、コンプライアンス・セキュリティー教育を入社時と3ヶ月毎に全社員に実施。セキュリティールームや物理的な制限を設け、お客様の情報をお守りします。

何事も、知らなければ気付かず行動してしまうことがありますよね?しかし、知っていれば、未然に防げるものもあります。教育が行き届いていないと感じるものがあれば、徹底的な教育を心がけるようにしましょう。

オフショア開発の課題に対する解決策6 :日本人がサポートに入る

6つめの解決策は、日本人がサポートに入ることです。

オフショア開発の課題

オフショア開発を行う際は、日本人が海外エンジニアをサポートする体制を築くことは、課題解決に繋がる有益な施策です。

例えば、弊社バイタリフィでは日本人による2つのサポート体制を用いています。まず1つめが、日本人マネージャーが主体の全プロジェクト仕様レビュー会、PMOミーティングを毎週行うようにしています。ミーティングの中では、プロジェクトの進捗確認、課題共有を実施し各プロジェクトの安定運営をサポート中です。

次に2つめは、他社では行われていない徹底した社内品質管理を実施することです。進捗状況や遅れチケットを毎週分析し、開発現場を管理するPPQAというチームを設置。第三者機関として開発品質管理保持を目的に活動を行っています。

オフショア開発における課題を把握しているからこそ、最適な解決方法を実践し失敗を恐れることのない安定・安全な運営を行っています。

4. オフショア開発の課題と解決策まとめ

オフショア開発には課題が存在しますが、全て解決できる問題です。

いつもよりも丁寧なコミュニケーションをとり、初動で明確にやり方を決める。日本では当たり前のことも当たり前に通ると思わない、PDCAサイクルをこまめに回しチーム全体の動き確認を徹底するようにしましょう。

課題解決のために、気にすべき点は細かくありますが、決して難しい作業ではありません。最終的にオフショア開発コスト削減に繋がらなかったという事態を防ぐためにも、6つの解決策を実施するようにしましょう。

「過去と他人は変えられない。変えることができるのは自分自身と未来だけ。」

経営もマネージャーも現場も自らの責任領域を明確にし、プロ意識をもって事にあたればオフショア開発もうまくいくことと思います。

オフショア開発の課題

オフショア開発を提供する弊社バイタリフィは13年以上のキャリアを誇り、品質、生産性を向上させるために複数のプロジェクトを推進。数あるオフショア開発の課題に対応し、お客様に安心いただけるオフショア開発を提供しています。オフショア開発に関する相談事はぜひお気軽にお問い合わせくださいね。

5. オフショア開発の成功事例

最後に補足として、オフショア開発の成功事例をお見せします。参考にしていただければ幸いです。

▼ネイティブキャンプ様

ユーザーの声をいち早くサービスへ〜ベトナムでのオフショア開発を選んだワケとは〜【ネイティブキャンプ社インタビュー】

オンライン英会話スクールを運営するネイティブキャンプ様の事例です。弊社にて、アプリ開発並びにWebサービスを担当しました。

▼Q-bic Bind様

大手メディアでも取り上げられた名刺SNSアプリの新規企画から開発秘話とは【Q-bic Bind社 インタビュー】

名刺交換・管理アプリサービスを提供する合同会社Q-bic Bind社の事例です。弊社にて、名刺を通じたSNSアプリ開発を担当しました。(詳細はインタビュー記事をご覧ください。)

※他の成功事例も見てみたい方は、ぜひバイタリフィ実績集をご覧ください。

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オフショア開発の課題

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