昨今、DXという言葉をよく聞きます。2019年11月には国会でDXを推進する「情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案」が採択されるなど、日本全体で注目が高まっていることがわかります。
しかし、DXってそもそも何?というように思っている人も多いのではないでしょうか。言葉だけが先行してしまいあまり理解しないままに「とりあえずDXを進めよう」というのは非常に効率が悪いことになりかねません。
今回は、DXとはなんなのか、一体何をするべきなのかということを考えてみましょう。
目次
1. DXとは?
DXは、「デジタルトランスフォーメーション(Digital transformation)の略です。
2004年にスウェーデンのエリック・ストルターマン教授が提唱したとされる概念で、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」ということを表す言葉だとされています。
つまり、企業や人々がITを使うことによって、ビジネスにおいては新たなビジネスモデルが生まれたり、業務の効率化や生活の利便性の向上が達成された結果より良い生活が実現されることがDXです。
2. なぜDXが注目されているのか?
ではなぜDXが近年注目されているのでしょうか?今までもテクノロジーの使用についてはその重要性が強調されてきましたが、近年になってDXという言葉で再度注目されるようになったのには理由があります。
一つは、多くの分野で日本がITを活用しきれずに遅れをとっている部分があり、それを受けた経産省が2018年に
「DX レポート~IT システム「2025 年の崖」の克服とDX の本格的な展開~」
「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」
を出したことです。政府としても、他国に遅れをとらないために日本企業でのDXを推進して新たな価値を創出したいと考えているのです。
もう一つは、おそらく近年の技術の目覚ましい進歩でしょう。近年になって人々の生活に溶け込むようになってきたIoT、AI、VR/AR、ブロックチェーンなどの活用を進めて行きたい企業は多く、それぞれの企業がDXを推し進めています。
3. DXの成功事例は?
実際にDXに成功している例も見てみましょう。
私たちが身近に使っているAmazonも代表的なDX成功例です。今までは本屋さんに行かないと買えなかった本を、オンラインで販売するようにし、ECサイトというものを人々の生活に浸透させました。Amazonは日々改善を繰り返し、即日配送を可能にするなど物流においてもDXを推し進め、Amazonの物流は極めて正確で効率的なものとなっています。
日本国内で言えば、ZOZOもDX成功例として挙げられます。まだオンラインで服を買うという習慣がなかった日本において、うまくITを活用して若者たちにオンラインショッピングという習慣を根付かせました。
このように、今まではテクノロジーの活用がされていなかった分野で、DXによりテクノロジーを使った新しいビジネスを始めることで、新たな価値創造がされていくこともあるのです。
4. なぜDXが進まないのか?
経産省がDXを推進しているにもかかわらず、現状でDXに成功している企業はわずかです。日本でDXが進まない理由は大きく分けて3つほどあります。
4-1. 既存システムへの存在
すでに業務で使われている既存システムを、刷新するのは簡単なことではありません。既存のシステムがあるから特に困っていない、というように思考停止して新しいことをしようとしない現場もあるでしょうし、大規模なシステム開発になることを嫌う人も多いはずです。
例えば、最近で大きく話題になったのはみずほ銀行のシステム開発です。「IT投資」を目的に合併した3行、第一勧業銀行、富士銀行、日本興業銀行のシステムを統合するための大規模なシステム改修が行われましたが、システム開発は難航し2012年から始まったプロジェクトが完了したのは2019年。
これだけ時間がかかったのは金融系のシステムだから、ということはもちろんありますが、既存システムを新しくするには、多くのステークホルダーとやりとりをし、かつ古い言語を使ったシステムの場合は全てコードを書き直しということにもなるので一筋縄には行きません。
現場側からも、そんなに大変な思いをしたくないという反発が少なくはないでしょう。
4-2. 経営陣の理解不足
経産省のDXガイドラインには、DX推進のためには経営陣のコミットメントが必要だと書かれています。しかし、実際にDXの必要性を本当に理解して推進していける経営者は少ないのではないかと思います。
IT企業や情報技術を使う会社ならまだしも、そうではない業界の経営者がDXを本当に理解することは簡単ではありません。ハンコをやめてデジタル署名になるのにも非常に反発があるくらいなので、DXなんて夢のまた夢…という会社も多いかもしれませんね。
最近になってようやくリモートワークなどが進み、一般企業でもIT利用の重要性が浸透してきたはずなので、これを機に経営陣のIT活用への理解が進み、DXが推進されることを期待します。
4-3. 人材不足
経済産業省の2016年の資料では、先端IT人材は2020年に約4.8万人が不足するとされていたように、日本国内におけるIT人材の不足もDX推進の足かせになります。
参考:https://liginc.co.jp/497069
2019年3月に経産省から出された「IT 人材需給に関する調査」では、IT人材及びAI人材の需給試算が行われ、2030 年時点で平均約45万人のIT人材の不足が発生するとされています。
今はエンジニアを海外から呼び寄せたりする流れも出てきて、海外からの人材で補う動きもありますが、全世界的にIT人材の需要が高い今、日本国内だけで人材不足を解消するのは難しそうです。DXを進めるための人材が不足していては、なかなかスピーディにIT活用をしていくことができません。
DXを進めるための開発チームを、海外拠点に持つなども戦略の一つとなってくるでしょう。
5. DXを進めるには?
社内でDXを進めるための知見がない場合は、DXに知見のある人材を雇うか、外部のIT企業との連携を取るかになります。
先述したように、しっかりとした知識を持ってDXを推し進められる人材は少なく、また需要も高いためコストもかかります。コストはなるべく抑えたいが、DXのための開発チームを持ちたいという場合は、オフショア開発もおすすめです。
もちろん会社のやりたい方向性にあった形で推し進めていくことが大切ですが、オフショア開発は低コストで始められるという利点があるため、最初にオフショア開発チームで始めてみて、知見が貯まったら内製化するという流れで進めるのが良いでしょう。
AI、ブロックチェーンなどはベトナムでも人材の確保ができますし、インドなども多くAI人材を抱えている国です。目的にあった人材が確保できる国を探してみましょう。
いずれにせよ、最初から大きく始めるのではなく、小さく試しながら徐々にIT活用を進めていくという姿勢が大事です。
6. まとめ
何かと話題になるDX。これからはビジネスにいち早くテクノロジー活用をしていくことが、マーケットで勝つための鍵となっていきます。遅れをとらないように、最新の情報を常に手に入れ、ビジネスに活かしていきましょう。
7. コストを抑えて開発がしたい!それなら、オフショア開発がおすすめ!
今や、オフショア開発をおこなっている企業はどんどん増えています。
日本国内ではオフショア開発に対して後ろ向きな先入観を持っている企業もいますが、開発ベンダーが国内であろうが海外であろうがはもう関係がなく、自社にあった選択する必要があります。
バイタリフィでは、弊社では2008年からのオフショア開発のナレッジを元に、仕様の理解を徹底することで安定した品質を担保しています。スマートフォンアプリ開発拠点としては、ベトナムでNo.1の実績を誇っております。
オフショア開発をすることによって、エンジニア単価が国内での開発の1/3まで抑えることが可能です。
無料でご相談頂けますので、ぜひ一度お気軽にお問合せいただけましたら幸いです。
7-1. ベトナムとオフショア開発の関連記事
▼DX推進時代におけるアプリ開発の重要性とは
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