Pokemon GO(ポケモンGO)がついに日本でもリリースされましたが、皆さんはもう遊ばれましたでしょうか。
私も早速インストールして、ポケモンがリアルの世界にいるさまに胸おどらせる……はずが、私が所有しているP8liteは何度起動してもすぐクラッシュしてしまい、ゲームになりませんでした。
同じくNiantic Inc.(Googleの社内ベンチャーがスピンアウトした会社)が開発しているIngressは快適に遊べただけに、残念でした(ジャイロセンサーが搭載されていないのでコンパスは働かなかったですが)。
悔しいので、Pokemon GO以外のゲームでもGPSは楽しめる! ということでGPSの位置情報をまとめたゲームをまとめてみました。
あと、いろいろ考察とかもまとめてあります。
それでは、どうぞ!
目次
1.既存の位置情報スマホアプリ
1-1.Ingress - Niantic Inc.
言わずと知れた位置情報ゲームの金字塔です。
というかそもそもPokemon GOと同じ会社が開発を担当しています。
GoogleMap上に表示される無数のスポット(ポータル)をつなぎあわせて三角形を作り、その領土の広さを競うようなゲームです。
青色と緑色のチームに分かれており、それぞれが世界規模で競い合っているのですが、以下が恵比寿駅周辺のこの記事を書いている時点での勢力図です。
青が優勢ですね。
そして、このポータル、GoogleMaps上のスポットを登録しているわけではなく、例えば時計台とかモニュメントとか、「あ、これポータルによさそう」と思ったものをユーザーが見つけて申請すると言うシステムです。
元々は世界で5,000位しか無かったポータルも、今では東京の区一つで5,000個ある状態だとか(Niantic Inc. CEOのジョン・ハンケ氏曰く)。
このへんで皆さんお気づきかもしれませんが、Pokemon GOのポケストップは、このポータルから来ています。
だから「滑り台」だの「石像」だの「トーテムポール」だの不思議なものがポケストップになってるんですね。
また、莫大なポータル申請を全て無審査で許可していたら、例えばただのブロック塀がポータルになったりして乱立しすぎて大変なことになりますよね。家の周りの木とか片っ端から申請する人いそうですし。
というわけで、全て実際に審査されています。それも一つのチームで。その莫大で地道な作業の積み重ねで今のIngressやPokemon GOがあるんですね。これは参入障壁が高い。
1-2.駅メモ! - FUJI, Inc.
日本国内で最近ジワジワ流行ってるっぽいゲームです。
佐々木はちょっとかじったくらいなのでやり込んではいない感じです。
(というか位置ゲーは複数本やり込むと死にます)
こんな感じに、ポータルの代わりに駅を取り合う形のゲームで、割と日本の風土にあってる気がします。
ただ、Ingressのように駅をつなぎあわせて三角形を作ったりはしないので、シンプルなルールとなり、ライト層向けかな、という形です。
絵もいかにも日本向けで、ライトユーザー層を狙いに行っている感じがプンプンします。
また、駅はIngressのポータルと違い、上限があり、かつ明示的に駅!と分かるので(ユーザーから申請を受けたりする必要もないので)参入障壁もそう高くないと思います。
ゲームで遊んでみた感覚としては、まず動作が軽いです。Ingressなどはポータルからエネルギーが3D的に溢れだしたりしていて、若干禍々しいビジュアルで重いのですが、地図も無いので、随分軽いです。これならヘタするとXperia X10(日本で初めて発売されたXperia)とかでも動くんじゃないでしょうか。
ただ、地図もなく、ただ駅にチェックインして奪い合うようなシステムは、若干退屈にも感じます。
駅にチェックインすると、現在の駅の所有者にダメージを与えることができ、HPを0にするとその駅を所有することができますが、都会だと一回攻撃した後、もう一度攻撃すると、すでに別の人が所有しており、タイミングが合わないと駅を手に入れることができません。
Ingressだとポータルを増やしていけばそのへんは解決できますが、駅の場合、JRに駅を増やしてくれと頼むわけにも行かないので、ユーザー数が増えていくと段々と難易度(=退屈さ)が上がっていくシステムになってしまっています。惜しい。
これも、例えばショップのポイントカードとかと紐付いていてポイントが貯まる、とかであれば喜んでプレイできると思うのですが。
2.位置情報を使ったスマホアプリビジネス
結構出尽くしてしまった感がある位置情報アプリですが、これから新規参入するとして、活路はあるのでしょうか。
まず、Ingress的なアプリですが、Ingressのシステムをそのまま踏襲しちゃうと無理だと思います。
世界中にポータルを作るのは、まず無理です。
各国に拠点を作って片っ端からポータルを探していかないといけないです。Ingressが初期に行っていたようにユーザーに足を運んでもらうスタイルも、結局は承認が必要なのとすでに申請作業しなくても快適に遊べる競合アプリがあるのとで厳しいと思います。
こういう時にありがちなのが、ランダムにポータル作っちゃうか、という発想ですが、例えば太平洋ど真ん中やらホワイトハウスやら皇居やらにできちゃったら大変ですよね。結局必要なのは手作業なのです。
ただ、完全に無理というわけではなく、いくつか実現可能な方法もあります。
一つ目が、地域を絞るという方法。全世界探訪して津々浦々のポータルを探すのは伊能忠敬が1,000人くらいいないとできないと思いますが、例えば渋谷区だけに絞るとどうでしょう。まだ実現できそうな気がしてきませんか?
地域密着にしちゃうというのも手です。デメリットは、その地域にいる人しか楽しめないというものです。ただ、感触を見ながらだんだんと広げていくとかならできそうですよね。
二つ目が、特定の店舗などに絞ると言う方法です。これは駅メモ!が駅に絞ったのと同じで、例えば全国のセブンイレブンとかにしちゃうというものです。自社の店舗なら誰に許可をとるでもなく始めることができますし、そのまま販促に繋げることも可能です。自社の店舗ならどこかに店舗一覧のデータベースがありそうですし、情報の信憑性を測る必要もありません。
三つ目が、逆転の発想ですが、ポータルというシステムそのものを廃してしまうというものです。例えばResourcesというゲームがあるのですが、それにはそもそもポータルという概念がありません。ただ今自分がいる位置を掘って資源を出して、とかそういうものです。それであればランダムに鉱脈を作っておけばいいですし、立入禁止な場所ではそもそも掘られないので大丈夫、という算段です。地図データだけであればIngressやPokemon GOよろしくGoogleMapsから引っ張ってくれば大丈夫です。
という感じで、位置情報アプリ、今からでも参入できる隙間は無くはないです。
3.具体的に作るとしたら
具体的に作るとしたら、どういったアプリを作りましょうか。
例えばMUJI Passportのように来店チェックインでポイントが貯まるシステムにしてみるのも良いかもしれません。
抜本的なシステム改修が必要になりますが、ポイントカードと紐付けると、来店施策として大いに貢献してくれるアプリを作ることができると思います。
(ポイントの不正取得を防ぐため厳密に来店をチェックしたい場合、Beaconを使うのも手です)
または、スタンプラリー的に複数の店舗を回ってもらう施策なども如何でしょうか。1か月に一回訪問データをリセットして、毎月訪問してもらえるような施策など、良いかもしれません。
いずれの場合も、ポイントやカタログなどにひも付けて、その店舗に一度でも来た人や興味を持っている人にとりあえずインストールしてもらえるようなアプリにすると効果大だと思います。
知名度向上などはもちろんのこと、ITに明るい企業である、というイメージを付けることもできるので、効果的なブランディング施策になることが推測されます。
弊社では、位置情報を用いたアプリ(GPS / Beacon問わず)の開発実績が多数あり、また基幹システムなどとの連携についても対応可能となっております。アプリ開発会社の目線で、市場に出回っているアプリなどとの比較をしながらご提案させていただくことが可能となっております。
ぜひともご連絡くださいませ。
4.まとめ
如何だったでしょうか。
Pokemon GOがリリースされて、世界的に話題になっている位置情報アプリというジャンルですが、この波に乗りたい、とお考えの会社様多数いらっしゃるのではないでしょうか。
是非一度弊社までご相談いただけますと幸いです。
その際、実績/市況などに基づく提案を是非させていただきたく考えております。
どうぞよろしくお願いいたします!!