医療分野でのAI活用

2020.09.04

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AIは医療にどう生かされる?

AIが登場してから、私たちの生活はどんどん便利になり、これからさらに発展を遂げていくことが期待されています。

しかし、AIで実際に何をできるのか?どのような製品に、どのような形でAIが生かされているのか、よく考えるとあまり理解していないと感じることもあるのではないでしょうか?

これから、AI活用がさらに進んでいくと言われている医療分野について、どのような形でAIが活用されていくのか、また、どのようなことが課題となるのかを解説していきます。

1. AIとは

まず、AI(人工知能)とは、定義は様々ですが基本的に、広義では人間の脳を模倣したプログラムのことを指します。私たち人間は、自分で考える力を持っていますが、基本的にコンピュータは何らかの指示がないと動くことができません。

AIは人工的に作られた、知性があるような振る舞いをするものです。これは機械学習などによって学習させた大量のデータを元に、アウトプットを出すようなシステムが作られることがほとんどで、実際にAIが自分で0から何かを作り出すことはまだありません。

コンピュータプログラムに大量のデータをインプットさせることにより、人間が大量のデータを見てもわからなかった法則性などを見つけ出させたり、結果の予測をさせたりするのがAIです。

AI開発

2. 医療現場でAIが活用されるのはどのような場面?

では、医療現場ではどのようなAI活用が期待されているのでしょうか?


2-1. 画像認識

医療において、どのような病気なのかを判断するためには画像がよく使われます。MRI画像、CTの画像、レントゲン、細胞の画像などを解析し、症状などからも合わせて判断をするのです。

この分野ではすでにAI活用が進んでおり、実際に細胞の画像から癌細胞をAIが見つけたりといった例もあります。

最終的なジャッジは経験を積んだ医師が直接行いますが、人間の判断も個人の経験や、その時のコンディションによって正しくできない時もあります。そのような個人やコンディションによるばらつきを、AIが補佐するという形で活用がさらに進んでいくのではないでしょうか。

2-2. 医療診断

電子カルテに記載された情報を分析して、病気を特定したりといったAIもすでに登場しています。自然言語処理を使ったプログラムで、電子カルテに書かれた症状や情報、病歴などを読み取り分析して診断結果を出すのです。

もちろん医師が直接診察するのは変わりませんが、より精度の高い判断をするための助けとなることが期待できます。

今まで手書きなどで書かれていたカルテが電子カルテに変わり、情報が整理されやすくなりました。これにより、過去の患者の情報も一瞬でAIが解析できるようになり、一人の医師の知識を超えて様々なデータからの分析ができるようになります。

2-3. 遠隔手術(オンライン手術)

5Gについての記事でも触れましたが、AIを活用した遠隔手術の技術発展にも期待が寄せられています。

少子高齢化も進み、外科医も減ってきている日本においては、すでに地方と都市部で医療レベルの差が出ているのが現実です。

もしも遠隔手術が可能となれば、それは医療の地域格差を縮めることにも繋がるでしょう。

遠隔手術を行うに当たって必要となるのは「触覚」だとされ、この分野においてAIの活用が期待されています。医師が実際に患部に触って処置をしているかのような感覚をAIを用いて再現することができれば、この遠隔手術の技術の実用化も可能になるでしょう。

2-4. 介護

高齢化が進む日本ではすでに介護士も不足してきており、それを補うための技術が開発されています。介護ロボットなどの活躍も期待されていますし、身体の状態などをモニタリングして、異変に早く気づくための機器などにもAIの活用がされていくでしょう。

見守りのためのIoTにAIが活用されることはもちろん、介護のためのケアプランをAIがデータを用いて作成することも期待できます。

2-5. 創薬分野

創薬分野でもAIの活用が期待されています。薬を作るためには、多くの実験を必要とし膨大な時間がかかるものですが、AIを使えばその期間が短縮できたり、より効果的な薬を作り出すことができるのではないかといった期待が高まっています。

3. AIが医療現場で使われることのメリット

AIが医療現場で活用されるメリットは大きいものですが、具体的に2つ紹介していきます。

3-1. 効率化

今まで多くの時間を費やしてきた作業が、AI活用が進むにつれ効率化されます。それは、医師などが行っていた分析作業もそうですが、その他の医療事務の分野でも同じように効率化されていくでしょう。

今まで時間をかけていたルーティン作業などがもっと効率化されれば、医師はより多くの時間を患者のために有意義に使うことが可能になりますし、多くの人を診ることが可能になります。

3-2. 診断の精度向上

上記で挙げたような、画像での診断や症例からの診断にAIが活用されることで、一人の人間が判断するよりも、より精度が上がることが期待できます。

医師の判断とはいえ、人間なのでミスをすることもあるでしょう。その時にAIを活用してより正確なデータを出せるようになれば、より早く適切な処置を行えるようになります。

4. AIが医療現場で使われることのデメリット

もちろん、まだまだAI活用における懸念事項は多く残っています。

4-1. 診断結果の妥当性

AIを活用して出した結果といえど、100%正しいとは言えません。そのAIが学習してきたデータに偏りがあれば、その結果も偏ることになりますし、プログラムのミスが起こらないとも限らないからです。

例えば、女性のデータばかりを学習してきたAIは、女性への診断においては高い精度で診断ができるかもしれませんが、それが男性においても同様に精度高くできるかと言われれば疑問が残るところです。

このように、まだ100%正しい結果を出せるAIはなく、これから出てくるとも言い難いため、全てをAIに任せることに対してはリスクがあるのが現実でしょう。

4−2. 学習コスト

AI活用が進む中で必ず発生するのが、新しい技術の学習の必要性です。医療現場であれば、実際に働いている医師や看護師がよく知っていく必要があります。

医療は人の命を扱う現場です。AIが搭載されている製品を、どのように使えばいいのか、どのようなプログラムに基づいて動いているのかなどをよく知って活用していく必要があります。その学習コストが大きければ、医師としてもなかなか活用しようとも思えず、AIの浸透は遅れるでしょう。

5. 実際の医療現場でのAI活用例

今実際にAIが活用されている例を見てみましょう。

5-1. 5G遠隔操作外科手術

中国ではすでに、中国聯通( China Unicom ) 東南研究院内で5G通信科での遠隔操作での外科手術が行われました。対象は人間ではなく豚ですが、5Gにより通信の遅延が極めて少ない条件下であるということが遠隔手術の鍵でしょう。

このようなケースが増えていけば、より遠隔手術の技術も発達し、全世界で行われるようになるでしょう。

5-2. 生活習慣病リスク診断

SOMPOホールディングスグループと東芝グループにより開発されたのが生活習慣病リスクを診断するAIです。

病気はなる前に防ぐというのが大事で、「予防医療」と呼ばれる分野にAIが活用されている例となります。

社員の健康診断の結果や、投薬歴などをインプットすることで、どのような生活習慣病のリスクがあるのかを予測してもらえます。

こうして予測されることで、日々の生活を改善し、病気になりにくい生活習慣を身に着けることができます。

5-3. AIドクター

イギリスで開発されすでにリリースされているBabylon Healthは、AIドクターと言われる、チャットボットとの会話などを通じて診断を行ってくれるサービスです。

日本でも新型コロナウィルスの拡大によりオンライン診療が可能となっていますが、こちらは医師へつなぐ前にまずはAIが搭載されたチャットボットでの医療診断を行い、その後必要に応じて医師へつながったり、医療機関への予約をとってくれたりします。

これにより、患者はわざわざ病院まで行かずとも診断を受けられ、医師も本当に助けが必要な患者に集中することができます。また、この新型コロナウィルス下では、対面接触をすることもリスクとなるので、そのリスクを軽減することにも役立っています。

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6. まとめ

間違いなくAIは私たちの生活を変えていくことになります。医療という、誰もが関わりのある分野においてAIが活用されることにより、今までだったら助からなかった命が助かったり、医師の負担が減ってより良い医療を提供できるようになったりとメリットが大きいでしょう。

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