GA4とは

2022.05.13

WEB/アプリ開発

【切り替え必須!?】GA4とは ~UAとの違いや移行時の注意点も解説~

近年、サイト分析ツール“Googleアナリティクスのプロパティ「UA」”のサービス終了が告げられ話題となりました。GA4への切り替えが急務と言われる昨今、「GA4とは何か?」疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、そもそもGA4とは、UAからGA4へ切り替わる背景とは、GA4の特徴とは、切り替え時の注意点は?など、GA4の基礎を解説しています。GA4の概要が理解できる内容です、ぜひ最後までご一読ください。

1. GA4とは

GA4とは、Googleアナリティクス4プロパティ(以下、「GA4」)の略を指し、2020年10月にリリースされたGoogleアナリティクスの最新バージョンのことをいいます。

GA4のイメージ画像

※GAとは、Google Analyticsの略を指し、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールのことです。

2. UAとは

UAとは、ユニバーサルアナリティクス(以下、「UA」)の略を指し、現在多くのWebサイトに導入されています。2023年7月1日に計測終了となることが発表されており、GA4への切り替えが急務となっています。

UAのイメージ画像

3. GA4に切り替わる背景

突如終了が告げられたUAですが、一体なぜGA4への切り替えが行われるのでしょうか?その理由としては、市場変化への対応やプライバシー保護を重要視する声が高まったことがあげられます。

Tips1. 市場変化への対応

具体的な市場変化には、スマートフォンの所持率やIoTの普及率拡大があげられます。この背景をうけ、商品購入を検討するユーザーの情報収集先にアプリが加わり、サイト上の分析だけでなくデバイスやブラウザを超えたユーザー行動を分析する必要性が増加しました。しかし、従来のUAでは市場の変化に即した分析が難しいとされていたため、GA4への切り替えが進められ分析範囲が見直されることになりました。

Tips2. プライバシー保護

近年、企業の個人情報流出問題、Cookieを利用したトラッキング問題など、プライバシーに関する問題がとりあげられるようになりました。この背景を踏まえ、プライバシー問題を重要視する声が増加。GA4への切り替えを機にプライバシーの保護を強化することとなりました。

4. GA4とUAの違いとは?

GA4とUAの違いとは

GA4とUAの代表的な違いを一部抜粋し紹介していきます。

Tips1. データ解析方法が大幅に変更

代表的な違い1つめは、データ解析方法が大幅に変更された点です。具体的な解析方法の違いとしては、UAではヒット単位で計測したデータをセッション単位へ加工する方法が用いられている一方、GA4ではイベント単位でデータ計測を行う方法が用いられているという点です。この違いにより、GA4では「PV」数という指標が「イベントの1つ」として計測されるようになります。また、指標の計測定義も大幅に変更されます。具体的には「直帰率」や「離脱率」、ディメンションの「ランディングページ」など、あたり前のようにUAで見ていた指標が廃止される形となりました。

Tips2. 機械学習の導入

代表的な違い2つめは、機械学習の導入です。従来のUAでは機械学習の導入が不十分とされていましたが、GA4では機械学習技術の発達が見られるようになりました。機械学習は、MachineLeraningと呼ばれるAIを支える技術の1つで、データを学習しデータのルールやパターンを抽出することで、過去のデータから未来の予測を行えるようになります。

具体的にGA4で予測できるものとしては、「購入の可能性」「離脱の可能性」「予測の収益」といった3項目です。購入の可能性では、過去28日間にサイトやアプリを訪問してきたユーザーが、7日以内に商品購入(特定のCV)へいたる可能性を予測します。離脱の可能性では、過去7日以内にサイトやアプリを訪問してきたユーザーが、7日以内にアプリやサイトを利用をやめる可能性を予測します。予測の収益では、今後28日間の間に達成する商品購入(特定のCV)で得られる総収益を予測します。このように、GA4では未来予測を指標化できます。サイト担当者は「7日間の売上見込みを立てる」「購入可能性の高いユーザーにGoogle広告でアプローチする」など、未来を見据えたマーケティング施策を行えるようになります。UAとの大きな違いといえるでしょう。

Tips3. Webサイトとアプリの横断的な計測ができる

代表的な違い3つめは、Webサイトとアプリの横断的な計測ができることです。UAでは、サイトとアプリを横断する計測はできなかったため、大きな違いといえるでしょう。具体的な計測に関しては、GA4に新しく追加される「データストリーム」から計測値を見ることができます。項目内には「ios、Android、Web」といった3項目があります。Webサイトデータ・Firebase経由で計測されたアプリデータを統合し計測できるため、Webとアプリを横断するユーザーを同一ユーザーとして認識・計測できるようになっています。

Tips4. プライバシー問題への対応

代表的な違い4つめは、プライバシー問題への対応です。プライバシー問題の対応を簡単に言うと、ユーザーのプライバシーを保護しつつ分析データを集められるようになることを指します。GA4は、プライバシー保護が厳しいとされる「EU一般データ保護規制のGDPR」や「カリフォルニア州消費者プライバシー法CCPA」に準拠しています。GA4はプライバシーを中核に設計していると名言されていることもあり、これまでのUAと比べプライバシーが強固になっている点、大きな違いといえます。

5. GA4へ切り替えるメリット

UAとGA4の違いを把握したうえで、GA4への切り替えを行うメリットとは何か。

それは先述した通り、「Webサイトとアプリを横断的に計測できる」「機械学習による未来予測が可能」「プライバシーに配慮したデータ収集ができる」ことなどがあげられます。

UAに慣れ親しむ人からすると、GA4の使い心地に対し不安を感じる方も多い様子ですが、GA4を導入することで享受できるメリットもあります。UAが使えなくなることから、GA4の導入はもはや必須です。操作に慣れるためにも、早めの切り替えを検討しましょう。

6. UAからGA4へ切り替える際、知っておきたい注意点

GA4へ切り替える際に知っておきたい注意点

では実際、UAからGA4へ移行するにあたり知っておきたい注意点にはどんなものがあるか?解説していきます。

注意点1. UAからGA4へデータの移行が行えない

まず1つめは、UAからGA4へデータの移行・引継ぎが行えないことです。UAとGA4に互換性がないため、これまで貯めてきたUAのデータをGA4へ移行させることができません。そのため、2023年7月以降に前年同月のデータを比較したい場合には、2022年6月までにGA4の導入を終わらせる必要があります。サイト分析を習慣化している人は早めのGA4導入がおすすめといえます。

注意点2. Googleサーチコンソールを連携する必要がある

2つめは、Googleサーチコンソールを新しく連携させる必要があることです。連携すると、メニュー欄の「集客」タブに検索クエリを見る項目が表示され、GA4上で検索クエリを確認できるようになります。UAを利用している人なら、Googleサーチコンソールとの連携を行っている人が多いと思いますが、この連携もGA4への切り替えと同時に新しく設定する必要があります。忘れずに設定するようにしましょう。

注意点3. UAの分析項目が消えたり変わったりする

3つめは、UAの分析項目が消えたり変わったりすることです。例えば、直帰率(1ページだけみて離脱した数・割合)の概念がなくなりページ・サイト全体の直帰率が見れなくなった。離脱率(ページ閲覧後に離脱した数・割合)の分母がPV数からセッション数に変わり定義が変更した。セッション数(特定期間に訪問してきた回数)が、日をまたいでも切れなくなった、サイト・ページ外へ行っても30分以内に戻ってくれば1セッションとしてカウントできるようになったなど、大きく定義が変更されることとなりました。(セッション数の変更は、これまでUAでみていたセッション数よりも少ない数字が表示されることもあります。)これまでの分析が通用しなくなりGA4の分析項目を見直す必要がある点、注意する必要がありそうです。

注意点4. エンゲージメントの項目が追加される

4つめは、エンゲージメントの項目が追加されることです。エンゲージメントとには、ページビュー・スクロール・リンクへのクリックなどの項目があります。いずれも、サイトやアプリに対して起こるユーザー操作を示しています。UAではみられなかった項目の為、意味だけでなく分析活用法を検討する必要があるでしょう。

注意点5. レポートの構成が異なる

5つめは、レポートの構成が異なることです。GA4のレポートは広告機能と探索機能を含む、3つの内容で構成されています。UAではデータの保持が最大50ヵ月まででしたが、GA4では最大14ヵ月までに短縮されています。データ保持期間をすぎると月単位でデータが自動的に削除されます。また、GA4の初期設定では、データ保持期間が2ヵ月に設定されています。GA4を導入する際、優先的に14ヵ月に設定し直すことも忘れないようにしましょう。

7. まとめ

GoogleアナリティクスがUAからGA4に移行することにより、サイト管理者はそのポイントを熟知し適切に対応することが必須となります。GoogleはUAからGA4への移行ガイドを公開しているので、移行する際は目を通して参考にするとよいでしょう。

vitalify

最後に…サイト分析ならバイタリフィへお任せください!

本記事を執筆するバイタリフィでは、Googleアナリティクスを用いたサイト分析を得意としています。大型アップデート後のGA4を用いた分析も実施中です。UAからGA4へ切り替えたものの、イマイチ分析手法が分からない…。そんなお悩みを抱える方は、ぜひお気軽にご相談いただけますと幸いです。

問い合わせ