長引く新型コロナウイルス下、人手も少なくなりお店などの経営も厳しいものとなってきています。
それと同時に、ECサイトなどを通じて商品を売ることで経営を続けるお店も増えてきました。ECサイトを作るためのサービスは様々ありますが、よりカスタマイズ性の高いフレームワークとしてEC-CUBEが挙げられます。
今回は、EC-CUBEを使って何ができるのか、どのようなカスタマイズが可能なのかを解説していきます。
目次
1. EC-CUBEとは
EC-CUBE(イーシーキューブ)は、株式会社ロックオンが提供する、ECサイト構築のためのオープンソースのフレームワークです。ECサイト構築に必要な機能がすでにまとまっている状態で開発を始めることができるので、手軽にECサイトを構築できると人気を集めています。
カスタマイズはPHPとHTML/CSSの知識があればある程度はできるようになっていますので、本格的にカスタマイズしたい場合はPHPの勉強をする必要があります。
現在はダウンロード版と、クラウド版が展開されています。クラウド版であればサーバーの設定などが不要でメンテナンスコストが低いため、エンジニアリングはあまりわからない場合にはクラウド版で始めるのが手軽で良いでしょう。
クラウド版は販売額に応じて利用料が変更されるようになっており、月額7,800~37,800円となっています。
2. EC-CUBEのメリット
ECサイト構築のためのサービスは数多くありますが、EC-CUBEを選ぶメリットとはなんなのでしょうか?
2-1. 無料で、必要な機能が揃っている
ECサイトを構築する際に必要となる機能は数多くあります。ユーザー登録、カート機能、決済機能、商品の出品機能、レビュー機能などが基本的な機能として必要になりますが、全てを0から作るのは非常に工数も費用もかかるものです。
EC-CUBEでは、ECサイト構築に必要な機能がすでに揃っているため、すぐに運用を始めることができます。しかもオープンソースなので無料で利用することができます。
ポイント機能、SNS連携、定期購入機能、B2B専用機能なども備えており、デザインテンプレートも豊富なので自分好みのデザインに設定することも可能です。
2-2. カスタマイズができる
最近では、ECサイトをすぐに始められるサービスも多くありますが、EC-CUBEはその中でもカスタマイズ性が高いという点で人気を集めています。
多くのサービスではECサイトの構築が簡単な代わりに、その機能やデザインは画一的になりがちです。機能の追加をしたい、他のサービスなども連携したいと言った時にカスタマイズするのが難しくなることが多く、結局また構築し直す結果になることも。
EC-CUBEのクラウド版ではカスタマイズにも制限がありますが、オープンソース版では自分でコードを書いて自由に機能の追加をしたりデザインを変えたりできるので、独自性を強く出したいお店や、特別な機能を入れたりお店にとってはメリットが大きいものとなっています。
2-3. コミュニティがある
EC-CUBEは、自分で様々なカスタマイズをする人のためのユーザーコミュニティを提供しています。開発で詰まってしまった場合に、コミュニティに投稿することでEC-CUBEのサポートチームやユーザーから回答がもらえる仕組みです。
開発時にプラグインを使っていたがうまくいかない、他のサービスと連携したいがやり方がわからないと言う時にコミュニティの人たちに助けてもらうことで、より良いECサイトが構築できます。
3. ECCUBEのデメリット
もちろんEC-CUBEのデメリットもあります。
3-1. 高度なカスタマイズはエンジニアがいないと難しい
高度なカスタマイズをするためのオープンソース版EC-CUBEは、セッティングも自分でやる必要があるため、サーバーの設定などがよくわからない人にとってはハードルが高いものとなっています。
また、元からある機能からさらに機能を追加する、デザインを一新すると言った時はコードを書く必要も出てくるので、場合によってはエンジニアがいないと難しいこともあるでしょう。
EC-CUBEを始めること自体は無料でできますが、やはりエンジニアがいないと難しいと言う時には人件費などもかかってくるので、自分がどのような機能が欲しいのかを明確にしてEC-CUBEが良いのか、他のサービスが良いのかを考えてみましょう。
3-2. セキュリティ面を気をつける必要がある
EC-CUBEのクラウド版であればそれほど気にする必要はありませんが、オープンソース版は、上述したように自分でサーバーの設定をする必要が出てきます。
この時にセキュリティに疎い人だと、脆弱なシステムを作り上げてしまう可能性もあります。ECサイトでは、ユーザーの重要な個人情報を扱うことがほとんどですので、セキュリティ面は非常に注意しないといけないことの一つです。
個人情報漏洩などの事態が起こってしまうと、企業ブランドが傷つくだけでなく、損害賠償などの問題も出てきます。このようなことが起こらないように、EC-CUBEでプラグインを使うときも自分でコードを書くときも、カスタマイズ時にはセキュリティに注意してカスタマイズしていきましょう。
4. EC-CUBEと他サービスの違い
では、EC-CUBEとその他のECサイト構築サービスとの比較をしてみましょう。目的や状況に合わせたサービスを使うことが大切です。
4-1. BASE
BASEはクラウド型のECサイト構築サービスです。利用料は0円ですが、決済手数料が決済額の3%かかる形となっています。
ECサイト運営のための機能はほとんど揃っており、ニーズに応じてAppという形で機能を追加していくことになります。すぐに無料で始められるので、プログラミングはまったくわからない、ECサイトを運営したこともないという人でも簡単に試してみることができます。
ECサイトを構築するだけではなく、運営するために必要なチャット機能や、ブログ機能などを追加することもできる他、顧客管理や納品書・お送り状の印刷なども対応しています。
EC-CUBEほどのカスタマイズ性が必要ない小規模な事業者、個人でのネットショップであればBASEで十分対応できます。まずはどのような感じでECサイトを運営するか試してみたいという方はBASEが良いでしょう。
4-2. Shopify
Shopifyはカナダ発のECサイト構築サービスです。こちらもクラウド上のサービスを使うことができるもので、月額29ドルから使用することができます。初期費用も0円で構築でき、すでに世界中で使われているサービスですので信頼できます。
Shopifyはカスタマイズ性が高く、機能追加用のプラグインが多く備えられているため、それほど複雑で大規模ではないECサイトを作るときにはShopifyで十分賄えます。ただ、カナダ発ということもありサポートを受けるために英語を使用する必要がある場合もあるので、英語が苦手という方は難しい場面もあるかもしれません。
多言語対応も行っているため、それなりにカスタマイズをしたい、越境ECを考えているという人はShopifyで始めてみるのがおすすめです。
5. EC-CUBEの利用事例は?
では、実際にEC-CUBEで作られているサイトを見てみましょう。
5-1. ジュンク堂
書店のジュンク堂もEC-CUBEを使ってサイトを構築しています。本屋は近年Amazonなどに押されている印象ですが、ジュンク堂のECサイトでは、本を買いたい人がサイト上で予約をし、帰り道などに本を引き取ることができる「取り置きサービス」なども備えており、本を買いたい人のニーズを掴んだECサイトで売り上げを伸ばしています。
特にこのような特殊な機能は、カスタマイズ性が高いEC-CUBEならではでしょう。
5-2. 帝国ホテルオンラインショップ
https://shop.imperialhotel.co.jp/
帝国ホテルのオンラインショップも、EC-CUBEで構築されています。
帝国ホテルらしい上品なデザインでブランディング効果を高めている他、会員限定価格などを提示してよく使ってくれるお客様にメリットがあるように作られています。
EC-CUBEであれば自分が納得がいくまでデザインのカスタマイズがしやすいので、ブランディングのためにデザインで大きく差をつけたいという場合にはおすすめです。また、会員限定のメニューなども実装しやすくなっているので、ここでもカスタマイズ性が活きていますね。
6. まとめ
下記の条件に当てはまる人は、EC-CUBEでの構築が向いています。
- 大規模または複雑になり得る
- 独自の機能が欲しい
- エンジニアが自社にいる、またはパートナー企業が開発できる
- 凝ったデザインにしたい
ECサイトを構築するときは、目的ややりたいことをしっかりと考えることが大切です。その上で、自分に合ったECサイト構築サービスを使ってみましょう!
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