VR体験中の人

2021.10.20

オフショア開発

ビジネスシーンでも拡大中?VRとARの活用シーンや今後の可能性

近年、日本でもXR(クロスリアリティ)を目にする機会が多くなってきました。XRとはVR(バーチャルリアリティー;仮想現実)やAR(オーグメンテッドリアリティ;拡張現実)など先端技術の総称です。本日はVR、ARについて、それぞれの概要と活用シーン、今後できるようになることなどをご紹介します。

1. VRとは

boy wearing black and white VR headset

VRは仮想現実と呼ばれ、VRの技術を使うことで映し出した映像の空間を実際の空間のように体感できます。専用のゴーグルを装着すると、自身の動きに合わせて360度の映像を映し出せます。近年では、映像の中で物を動かしたり、自由な移動をしたりと、その技術もどんどん発展しています。

1-1. VRの歴史

VRの研究は1960年代に始まり、一般社会に浸透したのは1990年代です。最初は立体的に描かれた2D映像でしたが、スマートフォンを利用したVRシステムが登場すると一気に注目を集め、人気を博していきました。家庭用のパソコンやゲーム機用のVR機器が次々と登場した2016年は、VR元年とも呼ばれています。

1-2. VRの種類

VRは視聴型と参加型に分類されます。視聴型は流れてくる3D映像を見るタイプです。視聴型は医療の支援システムやオンライン授業など、様々な分野で活用されています。

参加型のVRは映像の中を歩き回るだけでなく、映像の中にある物を触って動かすことができます。

2. VRの活用

ストリーム​で​シューティング​ゲーム​を​プレイ​し​ながら​バーチャルリアリティヘッドセット​を​身​に​着けている​プロ​の​ゲーマー​。 無料写真

2-1. 日常生活

VRが活用されている事例の中で、PlayStationは日本でも人気が高く、PSVRと呼ばれるVR専用機器が2016年に発売されると爆発的な人気を誇りました。PSVRは一般のテレビゲームなどと比較しても高い臨場感を味わうことができるため、よりゲームの世界に入り込んで遊ぶことができます。自宅にいる時間が増えた昨今、男女問わず、更に人気を集めています。

スマートフォンでもVRに対応したアプリが増えてきており、一般家庭にも浸透しています。

2-2. ビジネスシーン

エンターテインメントの世界では広く浸透しているVRですが、今後はビジネスや医療の領域でも活用されていくとみられています。

可動式のシートとVR映像を組み合わせれば、飛行機やジェットコースターなど乗り物に乗っている気分を味わうことができます。普段乗ることができない乗り物を体験する意味でも活用できる他、運転や操縦の訓練としても活用できます。

医療分野では手術の様子を世界中の医療機関で共有できるため、技術の向上に活用できます。難しい手術を行う前のシミュレーションが可能な他、ロボットと連動することで遠隔地から治療や手術の支援が可能になります。

3. VR技術を用いた開発

VRのゲームの開発に必要なソフトとして最も有名なのが「Unity」です。基本的にはプログラミング言語不要で開発が可能なUnityですが、プログラミング言語を使用することで、より高度なゲームを開発することができます。主に使用される開発言語はC#です。Unityについては下記記事で詳しくご紹介していますので併せてご覧ください!

4. ARとは

person holding black tablet computer

ARは拡張現実と呼ばれています。VRは映像上に仮想の現実を描き出すのに対して、ARは現実世界の情報にキャラクターや文字などの別の情報を加えて、拡張させるのが特徴です。

5. ARの活用

person playing Pokemon Go during daytime

5-1. 日常生活

AR技術はスマートフォンでも広く活用されており、世界中で人気を集めているカメラアプリやゲームアプリにも使われています。カメラアプリで顔にフィルターを重ねたり、位置情報と連携して画面上に現れたキャラクターを捕まえたり、というのもその一つです。使ったことがある方も多いのではないでしょうか。

ARは元々パソコンで使われている技術でしたがモバイル端末の性能が向上し、現在ではスマートフォンでの利用が格段に増えました。近年では「ポケモンGO」が大々的なブームとなりました。

5-2. ビジネスシーン

ARは現実とCGを組み合わせてシミュレーションを行えるため、ビジネスチャンスも広がります。エンターテインメント分野だけでなくファッション業界や建設業界、観光業界など幅広い業界で導入されています。

ファッション業界ではオンライン上で試着ができたり、店頭でも鏡の前に立つだけで着用イメージを体験できたりなど徐々に普及し始めています。同様に住宅やインテリアを扱う分野でも、物理的な制作や移動を伴わずに様々なシミュレーションが可能になります。

観光業界では、AR技術を活用して観光に役立てる企業が増えています。市町村でも、地域の観光ナビゲーションや外国人観光客向けのサービスにAR技術を活用しています。例えば、日本語表記にカメラをかざすだけで自動で翻訳してくれるアプリなどが挙げられます。初めて日本を訪れた外国人観光客も安心して国内の旅行を楽しめれば、リピーターの促進にもつながります。日本では、今後もAR技術を観光に利用する自治体が増えていくと予測されています。

6. AR技術を用いた開発

ARアプリケーションの開発時には、一般的にARエンジンというARを使うためのフレームワークやライブラリを使います。ARエンジンを出している会社は複数ありますが、代表的なものはAppleのARKit、GoogleのARCoreです。また、先に挙げたUnityでもAR foundationというパッケージが展開されています。AR foundationではAppleのARKitとGoogleのARCoreの両方をサポートしています。

これらARエンジンを使って画像認識や座標計算を行い、そこにコンテンツを載せていくというのがARの基本的な構成です。ARについては下記記事でも詳しくご紹介していますので併せてご覧ください!

7. VRとARの今後

man in white crew neck t-shirt wearing black sunglasses standing on brown sand during daytime

VRもARも技術が進化し、今後の活用が期待されています。

広告の分野では、VRを活用した体験型の広告も広まりを見せています。体験型の広告ではユーザーの視点が入るため、双方向のコミュニケーションを実現できます。

また、スポーツの世界でもVRを活用して動画配信を行う観戦サービスが注目を集めています。自宅にいながら現地で観戦しているような臨場感を味わえる他、監督や選手の視点で観戦できるサービスなどもあります。スポーツ選手の中には、VRをトレーニングに活用している選手も増えています。

ARにおいては教育の分野でも活用が期待されています。歴史上の建造物や絶滅した生物など、立体的に認知し、大きさなどを実物と比較しながら体感できるため、よりイメージを具体化できます。最近ではタブレットを授業に導入する学校も増えてきているため、教育現場でのARの活用は増えていくでしょう。

昨今急速に伸びているEC業界でも、消費者が商品購入前にシミュレーションができるように、導入を進める企業が増えていくとみられています。

8. まとめ

いかがでしたか?今後も市場規模が拡大していくとみられているVRとAR。活用できる分野も広がってきています。

臨場感を味わえるVR、実物との比較やシミュレーションが可能なARはユーザビリティの強化にもつながります。ビジネスシーンでの活用も是非検討してみてください!

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