ビジネスをする際に、顧客がどのような関係なのかを表す言葉にB2B、B2Cなどをよく使いますが、近年浸透してきたD2Cという言葉を知っていますか?
これからビジネスを立ち上げる人、または新しい商品の売り方を模索している人にとっては、D2Cの成功事例などを知ることは非常に大切です。
今回は、D2Cとは何か、成功事例などを紹介していきます。
目次
1. D2Cとは?
D2Cとは、Direct to Consumerの略で、商品を取り扱う会社が直接顧客に商品を届け、販売する業務形態のことを指します。特に、生活用品やアパレルにおいてこのような業態をとることをD2Cとすることが多いようです。
旧来では、商品の生産元から、卸売業者や小売店を通して顧客へ商品を売るのが一般的な形でしたが、ECサイトなどの登場によって2000年ごろから生産元から顧客へ直接商品を売ることが可能になったことで、顧客と直接取引をする企業が増えてきました。
Googleトレンドで「D2C」のワードを調査すると、ここ最近の人気が高まっていることが分かりますね。
D2Cでは、卸売業者を通さないのはもちろん、Amazonなどの手数料がかかる通販プラットフォームを通さないことも含まれます。
例えるならば、飲食店がUber Eatsを使って顧客へ食事を届けるのが旧来、飲食店が直接顧客から注文を受けて顧客へ食事を届けるのがD2Cと言えるでしょう。
2. D2Cのメリット
D2Cには大きく分けて3つのメリットがあります。
2-1. 手数料がかからない
まず、D2Cの大きなメリットは中間業者の手数料がかからないという点です。
卸売業者や通販プラットフォームを使うと、販売手数料という形で売上金の数%〜数十%がかかったり、出店料がかかることがほとんどです。
D2Cではそのようなプラットフォームを通さないので、手数料がほとんどかからず、売り上げがそのまま生産元へ入ることになります。
卸売業者や通販プラットフォームを使うことで、より多くの人にリーチできるということは確かですが、その手数料も積み重なれば大きなものになります。
そのような手数料がかからないぶん、より売り上げを商品の改良に使ったり、顧客の体験の向上に使えることが大きなメリットです。
2-2. 生産元のブランドや思いをより顧客に伝えることができる
直接商品を顧客へ届けることができるということは、より顧客が生産元を身近に感じてもらうチャンスが増えるということでもあります。
卸売業者を通すと、第3者の手を経る分、商品へ特別なことをするのは少し難しくなります。
例えば、包装にこだわってみたり、メッセージカードを入れてみたりといった試みもしやすく、顧客へ自社のブランドやビジョンを伝えることが容易になります。
2-3. 顧客からのフィードバックを直接もらうことができる
顧客との距離が近くなる分、顧客からのフィードバックも直接もらうことができます。
普段ならなかなか入らないフィードバックも、スピード感を持って受け取ることができるので改善スピードも上げることができるメリットがあります。
改善すべきことだけでなく、ポジティブなフィードバックもらうことができるので、モチベーションも上がりやすくなるでしょう。
3. D2Cのデメリットと解決法
では逆に、D2Cのデメリットとはなんでしょうか?こちらのデメリットは、バイタリフィで委託すれば解決が可能なので、そちらも一緒に紹介させていただきます。
3-1. システム構築に時間、コストがかかる
D2Cを行うためには、そのためのシステムやカスタマーサービス体制を整えることが必要になります。
既存のプラットフォームを使えばシステム構築などは必要がなく、登録するだけで商品を売り始めることができますが、D2Cで顧客との取引を行おうと思うとやはり独自のものが必要になるからです。
開発会社を探したり、または既存のD2C用のSaaSで自分でホームページを作ったりする必要があるので、初期の手間は大きいでしょう。
バイタリフィのオフショア開発では御社専属の開発チームを構築して、自由度の高いシステム開発を低コストで実現します。それに加えてアジャイルでのスピード感を持った開発もですので、まずはお気軽にご相談ください。
3-2. ブランディングやSNS運営が大変
D2Cでは、中間の業者を通さない分、自社のブランドを広めない限り顧客を獲得することはできません。自社がどのような会社で、何を作っているのかをより的確にターゲットに届けるためには、SNSの運営や広告出稿などが必要となるでしょう。
社内にSNSの運用やブランディングについて詳しい人がいない場合、少し手間取るかもしれません。
こちらもバイタリフィでは、SNSの運用代行の業務も承っております。アカウントの立ち上げからデータ分析まで幅広く対応しております。
撮影からデザイン、ECサイトの制作・開発まで、外注なしのワンストップで自社対応可能です!
*記事を読むのが面倒だなという方はこちらから↓↓↓
4. D2Cの成功例
D2Cで成功している例を見てみましょう。
4-1. Minimal
Minimalは、2014年12月に東京・渋谷区富ヶ谷で立ち上がったクラフトチョコレートメーカーで、自ら仕入れたカカオから作ったチョコレートを自社で販売しています。
カカオ豆の仕入れから製造、販売までを一貫して自社で行い、そのチョコレートの美味しさはもちろん、徹底したブランディングによって人気を集めています。
Minimalは実店舗を持っていますが、実店舗で売る、というのも顧客との直接の取引という点で立派なD2Cです。
ネットからの流入を実店舗へ流すこともでき、うまくデジタルを活用している例といえるでしょう。
また、実店舗ではネットよりもダイレクトな反応が見られるぶん、改善ポイントなどもわかりやすくなるでしょう。
4-2. ベースフード
ベースフードは、「完全食」と言われる栄養素がしっかり入った食品を製造、販売しています。
1食で1日に必要な量の3分の1の栄養素を取ることができる生パスタ「BASE PASTA」などを販売して話題を呼んだことが記憶に新しいのではないでしょうか?
ベースフードは、なんと最初にどこからも販売してもらえずに仕方なくD2Cを始めたそうです。
SNSから話題を呼び、今では「完全食」といえば必ず名前が挙がるブランドになりました。
もちろんマーケティングがうまかったというのもありますが、何と言ってもその商品のコンセプトが確実にターゲットに刺さるものだったことが一番の理由でしょう。
4-3. BULK HOMME
バルクオムはメンズスキンケアブランドです。男性の肌を研究して、開発したスキンケア用品を販売しています。
今までそれほど確立されていなかったメンズスキンケア業界において、質がよく手に取りやすいメンズスキンケアがターゲットへ響いたこと、またデジタルマーケティングを駆使して顧客を獲得して行ったことにより、D2Cの先駆けとも言われています。
5. D2Cを始めるには?
これからD2Cを始めたい!という人は何をすれば良いのでしょうか?
まずやるべきことをご紹介します。
5-1. まずはターゲットを絞ろう
まずは自社の製品のターゲットとなる人をしっかりと決めましょう。
男性・女性、年齢、どのような悩みを持っているのか、どんな生活をしているのかを具体的に書き出すと良いでしょう。
このターゲットに合わせてブランドカラーや売り方、マーケティング方法が変わってきます。
男性向けの商品であればその男性が使いそうな媒体を使って広告を出す必要があったり、そもそもの商品設計などが本当に彼らのニーズを捉えているのかを考え直すきっかけにもなるでしょう。
5-2. どのような媒体を使用するかを考えよう
ターゲットが決まったら、どうやって商品を売るかを考えます。
D2Cだからと言って必ずしも何か通販サイトを作らなければいけないというわけではありません。
商品はあるが売るツールがないという場合は、まずはインスタ・Twitter・FacebookなどSNSなどで様子を見てみるといいでしょう。
ターゲットがどのようなSNSやメディアを見ているかをリサーチし、ターゲットの目に止まるようにブランディングや宣伝を行なって行きます。
商品が本当にターゲットのニーズにあっていれば、それなりの反応が返って来るはずです。
注文が増えてきたタイミングでECサイトなどを作成し、注文がしっかり捌けるように体制を整えて行きます。
最初から自社独自のシステムを開発するのもいいですが、Shopifyなどを使うと簡単にECサイトを構築することができるので、まずそちらから試してみるのも良いでしょう。
BASEなども、独自のECサイトの構築が可能です。販売時に手数料がかかりますが、ブランドを押し出したサイトを作りたいときはこのようなCMSを使うのがおすすめです。
5-3. 顧客の反応を見ながら改善を繰り返す
それなりに顧客が獲得できるようになって来ると、顧客からのフィードバックももらえるようになります。
そのフィードバックを見ながら、商品やサイトの改善を続けましょう。
逆に顧客がつかないという場合も何かしらの問題が潜んでいるはずです。
ターゲットがそもそも違ったのか、ターゲットへのリーチ方法が違ったのかなどを確かめてみましょう。
6. D2Cビジネスのまとめ
インターネット上でのビジネスが個人でも企業でもしやすくなった今、様々な媒体を通して顧客へアプローチすることが可能になりました。
チャンスと捉えて、D2Cをはじめとして新しい売り方にも挑戦してみてくださいね。
7. ECサイトの制作・開発とSNS運用代行ならバイタリフィへ
今や、オフショア開発をおこなっている企業はどんどん増えています。
日本国内ではオフショア開発に対して後ろ向きな先入観を持っている企業もいますが、開発ベンダーが国内であろうが海外であろうがはもう関係がなく、自社にあった選択する必要があります。
バイタリフィでは、弊社では2008年からのオフショア開発のナレッジを元に、仕様の理解を徹底することで安定した品質を担保しています。スマートフォンアプリ開発拠点としては、ベトナムでNo.1の実績を誇っております。
弊社では、国内開発とオフショア開発の両者に対応しているので、「どちらの開発が合っているの?」という方も、まずは気軽に開発のご相談を!!!開発案件以外にもSNS運用代行やマーケティング支援サービスも行っておりますよ。【ご相談は無料です】