Webサイトやアプリを制作する際に外せない要素である「ユーザビリティ」。UI/UXの重要性が認識されるとともによく使われるようになった印象のある言葉で、システム開発をしている人なら当然のように意識しているものだと思います。
今回は、実際にどのようなものを「ユーザビリティが良い」というのか、どんなことに気をつければいいのかを改めて整理してみました。
目次
1. ユーザビリティとは
ユーザビリティとは、Webサイトやアプリにおいての使いやすさを指す言葉です。
皆さんもWebサービスを使いながら、使いにくいと思ったことがあるのではないでしょうか?
ボタンが小さすぎる、情報入力が不便、ページの遷移の動線が分かりづらい…様々な理由でWebサービスにおける不便さは発生します。そのような不便さをなるべく発生させずに、ターゲットユーザーに快適に使ってもらうためにユーザビリティは追求されます。
似たような言葉に「ユーザーエクスペリエンス(UX)」があります。UXはユーザーのシステムに関わる体験を包括して指すことが多く、UXと比べるとユーザビリティは製品の品質にフォーカスしたものだと言えそうです。
2. 良いユーザビリティの要件
ユーザビリティを良くすることが大事だと言うことは簡単ですが、実際にどのようなことを意識して改善していけばいいのか、何が指標となっているかを正確に言える人はそれほど多くないかもしれません。
国際標準化機構では、ユーザビリティの要件を以下の3つとして定めています。
1.有効さ
2.効率
3.ユーザの満足度の度合い
ユーザビリティ研究の第一人者であるヤコブ・ニールセンは著作の中でユーザビリティの指標として下記の4つを挙げています。
1.学習しやすさ
2.効率性
3.記憶しやすさ
4.エラー
5.主観的満足度
上記を鑑みると、ユーザビリティが良い製品とは、「ユーザーが比較的簡単に、エラーなく目標を達成でき、それによって満足を得ることができる製品」と定義できそうですね。
例えば、資料請求のためのLPがあったとして、ユーザビリティが良いLPではユーザーが簡単に資料請求をするボタンを見つけることができ、情報入力画面でも項目が多すぎず簡単に請求を行うことができ、かつ資料もスムーズに送られてくるようなものだと想像できます。
逆にユーザビリティが悪いLPでは、ボタンをなかなか見つけることができず、資料請求のための情報入力フォームは項目が多い上にエラーが多く、情報を送っても資料のダウンロードまでのステップが長く面倒…といったものになります。
Webサービスは使いやすさがないとユーザーが離れていくものです。ターゲットユーザーが特に迷うことなく快適に使えるものを設計することが大切です。
3. ユーザビリティを良くするには具体的に何をすればよい?
ユーザビリティが大事なことはわかりましたが、では実際どのようなことに気をつければ良いのでしょうか?下記に、ユーザービリティを改善する上でよく気をつけた方が良いことを挙げていきます。
3-1. ユーザビリティを良くするポイント:ボタンのデザイン
ボタンはユーザーがひと目で何のボタンなのかを理解できるようなものである必要があります。ボタンが小さすぎる、文字が崩れていて読めない、色が背景と同化していてわかりづらい…などのデザインの問題から、「はい」「いいえ」の視認性の問題まで、ボタンにまつわる気をつけるべきことは数多く存在します。
「はい」「いいえ」がわかりづらくユーザーを迷わせる例として、「キャンセルしますか?」という問いかけに「OK」「キャンセル」という二つのデザインが全く同じボタンが並べられている、というものがあります。これではどちらを押したらキャンセルになるのかが一瞬で理解できません。
ボタンは、どちらを押すべきかをデザインでわかりやすく、押して欲しい方を大きく、色も目立たせるなどの工夫が必要です。
3-2. ユーザビリティを良くするポイント:カラー
全体的なカラーもユーザビリティを高める上で非常に大きな要素となります。例えば、サイト全体がビビッドカラーで背景色が強すぎて目が痛い…という場合はユーザーはすぐに離脱してしまうでしょうし、逆に色が全く入っておらず大事なところがわかりづらいという場合もあるでしょう。
サイトのカラーを設計するときは、キーカラーを決めてバランスをとって色を取り入れていくことが重要です。また、ページごとに使われている色が全く違うことでユーザーが迷ってしまうこともありますので、サイト設計の時にはどのカラーがどのような意味合いで使われるのかを決め、それに沿ってデザインしていきましょう。
3-3. ユーザビリティを良くするポイント:テキストの読みやすさ
テキストの読みやすさも情報を正確に伝えるという上で大事になってきます。
文字が小さすぎてスマホで読みづらい、逆に大きすぎてスマホでは一ページで得られる情報が少ないなどの現象が起こることもあります。文字の大きさはデバイスごとに適切なものを選ぶ必要があります。
大事なところはテキストカラーを変えて目立たせるなどの工夫や、誰が読んでもわかりやすい言葉選びをすることも必要です。
ターゲットユーザーが普段触れている文章に合わせて、どのような言葉を選べばスムーズに理解できそうか、どんな文言であればボタンを押したくなるか、などをABテストも行いながら探っていきましょう。
3-4. ユーザビリティを良くするポイント:アイコンの分かりやすさ
最近では、メニューボタンなどが全てアイコンだけで表示されるWebサービスも多くなってきました。アイコンは一瞬見るだけでどのような内容を示しているのかがわかるので非常に便利です。
ただ、デザインにこだわり他社との差別化をしようとするあまり奇抜なアイコンを使ったりすると、ユーザーにとってはわかりづらくなってしまうことがあります。デザインに凝って差別化を狙うのも良いですが、適度に一般的な要素で作成してユーザーを迷わせないことが必要です。
3-5. ユーザビリティを良くするポイント:情報量や配置
情報量や、情報の配置によってユーザーがWebサービスから受ける印象はずいぶん変わります。情報量が少なすぎると、決め手にかけるので利用をやめよう、となるかもしれませんし、情報量が多すぎると、結局よくわからないので他のにしよう、となるかもしれません。
自社サービスについて効果的に伝えたい時には、何が売りなのかをきちんと整理し、本当に伝えたいことを簡潔に伝えられるようにデザインしていくことが必要になります。
また、情報の目につきやすさ、情報の配置も非常に重要です。ほとんどのユーザーはファーストビューで物事を判断します。一番大事なことが一番下に書いてあるとほとんどの人は読むことなく離脱してしまう可能性が高いでしょう。
3-6. ユーザビリティを良くするポイント:エラーが起きないようにすること
システムにおいてエラーやバグはつきものです。しかし、あまりに頻発するとユーザーも使う気を無くしてしまいます。
エラー、バグはマメに確認をすれば防げるものでもあるので、ユーザーが使う前に自社で確認をしましょう。また、デバイス特有のエラーなどもありますので、様々な場合を想定してテストをしていくことが必要になります。
4. ユーザビリティのまとめ
より良い製品をユーザーに提供するためには、ユーザビリティを改善していくことが大切です。ユーザーはどんなものが使いやすいのか、テストしながら追求していきましょう。
5. ユーザビリティが良いWeb開発やアプリ開発したいならバイタリフィへ
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