在宅期間が長引くにつれ、家で手軽にできるゲームなどへの関心が高まっています。その中でもスマホを持っている人なら誰でもインストールして楽しむことができるカジュアルゲーム(ハイパーカジュアルゲーム)は特に近年伸びている業界でもあります。
ソーシャルゲームなどはガチャやキャラクターへの装備などのアイテムに対する課金が主な収入源ですが、カジュアルゲームではそのマネタイズ方法が少し異なります。今回は、カジュアルゲームの主な収入源である広告について解説していきます。
目次
1. カジュアルゲームの強力な収入源は広告収入
前回の記事で解説したように、カジュアルゲームの市場規模は576億ドル(約6兆700億円)です。そのうち、アプリ内広告の売上が120億ドル(約1兆2600億円)ほどです。
広告収入とは、アプリを使用しているときに出てくる広告によって得られる収入のことです。皆さんもアプリを使っているときに、ゲームを中断して広告を見たり、アプリ画面の下に常に広告が表示されているといった体験をしたことがあると思います。
広告は多くの人に見てもらいクリックされることで収入が発生します。広告をゲームに挿入すること自体はそれほど難しくなく、広告配信を行っているサービス(アドネットワーク広告)に登録しコードを埋め込むだけなどの処理で済むことがほとんどです。
ストーリー性があったり、キャラクターがいてそのキャラクターを強くする必要があるといったゲームの場合は、アイテムの課金などで収入を得ることが多いですが、カジュアルゲームのように単純なゲームの場合は広告収入か、広告を消すための課金といった形でマネタイズすることが多いようです。
2. カジュアルゲームに挿入される広告はどんな種類があるの?
カジュアルゲームに挿入される広告にはどのようなものがあるのでしょうか。皆さんも何気なく見ている広告ですが、タイプ分けするといくつかに分類されます。
どの広告がどのような場面で使われやすいのかを合わせて見てみましょう。
2-1. カジュアルゲームの広告タイプ:動画リワード広告
動画リワード広告は通常、ユーザーが動画を視聴することでユーザーにインセンティブが与えられる広告です。例えば、30秒の動画を見ることでアイテムが解除される、ボーナスポイントが与えられる、プレイ時間が伸びるなどのインセンティブがあるので、ユーザーは動画を見てゲームを続けますし、動画を見てもらうことで開発元は収入を得ます。
動画リワード広告市場も急速に拡大していますが、その拡大の理由は広告効果が可視化しやすいというところにあると言われています。
動画リワード広告ではどのくらいの人が動画を見て気になってクリックしたか、それから商品の購入などにつながった人はどのくらいだったのかという結果を分析しやすいため、費用対効果が高い動画広告を作りやすくなります。
また、動画を見終わった後にはユーザーにインセンティブがあるので、動画の視聴完了率は85%前後と非常に高くなっています。テレビCMだと、どのくらいの人が見てくれているのか(CM中に離席することも多いですよね)、どのくらいの人がそこから購買行動を行ったかがわかりにくいですが、動画リワード広告であればそのゲームをプレイ中のユーザーが必ず見るものなので一人ひとりにしっかりと届くというメリットがあります。
2-2. カジュアルゲームの広告タイプ:バナー型バナー広告は、皆さんにも馴染みがあるようにプレイ中に画面上に常に表示されているようなバナーのことを指します。
動画のように注意を引き付けて見せるものではないですが、視界に入る回数が多い分心に残りやすいかもしれません。また、広告収入ではなく課金で収入を得るタイプのカジュアルゲームでは、広告をなくすために課金してもらうというモデルをとっているところも多くあります。
誤ってクリックしても収入になる時があるので際どい位置にバナー広告を出すアプリもありますが、ユーザーの心情を悪くするのでお勧めはできません。プレイしているユーザーの興味関心に合うような広告を出すことが肝心です。
2-3. カジュアルゲームの広告タイプ:プレイ型
動画型と似たものに、プレイ広告があります。これはユーザーが実際にゲームなどのプレイができる広告です。広告の出し方は動画リワード広告と同じように、一定時間の広告を見るとユーザーがインセンティブを得られることが多いです。
短い時間でチュートリアルのような形で軽くプレイすることができるので、飽きさせない広告になっており、またプレイして気になった人がそのままインストールすることもあるのでユーザーにとっては楽しめる広告、企業にとっては短い時間で自分たちのサービスをアピールするチャンスになります。
3. カジュアルゲームって、結局、どのくらいの収益が得られる?
カジュアルゲームでは、実際どのくらいの収益が得られるものなのでしょうか?作るのが比較的簡単、開発スピードも早く作れる分それほどマネタイズできないと感じる人もいるかもしれません。
実際のカジュアルゲームでの例を探してみると、大きく売り上げを上げているところは月に数億単位の売り上げを上げているところもあるようです。
例えば、『レスキューカット』というゲームを制作しているMarkAppでは、月に10億円に届かない程度の売り上げがあがるゲームもあるとのこと。もちろん運営には広告費含めてお金がかかるので、純粋な利益としてはそのうちの1割から3割と言われていますが、一つのアプリで10億円と考えるとかなり夢のある数字です。
また、芸者東京が開発した『Snowball.io』では、月に1億円の売り上げが上がっているとのこと。こちらのアプリはアメリカのApp Storeでランキング1位を獲得しており、インストール数は2000万。世界でヒットするチャンスも大きいというのがカジュアルゲームの特徴でもありますね。
4. カジュアルゲームをヒットさせるコツは?広告収入を得るためには?
カジュアルゲームは当たれば大きいと言われていますが、その当たるまでにはかなりの数のプロトタイプなどを作っている会社や開発者が多いようです。
単純なゲームは飽きられるのも早いので、継続的に収益を出すためにもたくさん作ってたくさん出すことが必要となるのでしょう。
簡単なゲームを多く作ってどんどん市場に出し、ユーザーの反応を見て改良したり、ユーザーの声から新しいゲームを作って出したりしているうちにヒット作ができたというところも多いので、カジュアルゲームをこれから作りたいという人は最初の開発に時間とコストをかけすぎずにまずは作って市場に出すというのをいくつか繰り返していくのが成功の鍵となりそうです。
また、人々に認知してもらうには広告も重要となりますので、必要な場合は広告費をかけて宣伝したりSNSで広まる仕組みを作る必要があります。
5. カジュアルゲームと広告のまとめ
私たちを楽しませてくれるカジュアルゲームですが、その運用は広告収入などで成り立っていることが多いです。カジュアルゲームでマネタイズするときには広告についても知っていきましょう。
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