アプリ開発にかかる期間とは?

2022.09.02

WEB/アプリ開発

【入門】アプリ開発にかかる期間ってどれくらい?~種類や長期化するケース解説~

「アプリ開発にかかる期間って?」
「外注する場合はどのくらいの期間がかかるの?」

本記事では、初めてアプリ開発を行う人が疑問に感じやすい「アプリ開発にかかる期間」について解説していきます。アプリ開発の流れからどのくらいの期間を要するのか?また、アプリ開発が長期化してしまうケースにはどんなものがあるのか?解説していきます。ぜひ最後までご一読ください。

1. アプリ開発にかかる期間とは?

早速結論からいくと、アプリ開発にかかる期間は、開発したいアプリ内容、アプリ開発の流れ、どのような開発形態を選ぶかといった様々な要素で決まります。簡単な内容であれば3か月以内で開発できたり、難しい内容であれば数年かかるものがあったり様々です。そのため、必ずこの期間がかかりますと明言するのは難しい傾向にあります。

しかしそのような中でも、アプリ開発にかかる期間の相場はどのくらいか?ある程度の目安が公開されているものもあります。今回は一般的に言われるアプリ開発の期間を紹介していきます。

2. アプリ開発の流れ

本題に入る前にまずは、アプリ開発の期間を決める要素でもある「アプリ開発の流れ」を振り返っていきます。アプリ開発は、これから紹介する流れに沿って進むのが一般的と言われています。そして、各フェーズごとにどれくらいの時間をかけるか?によって期間が決まります。

①ヒアリング

まず最初に行われるのがヒアリングです。ヒアリングには、アプリのイメージや予算を明確にする目的があります。完成イメージが曖昧だと開発に必要な機能も見えてこないため、しっかりと時間をかけて行うフェーズです。特に、外部の開発会社へアプリ開発を外注する場合は様々な内容をヒアリングされるでしょう。

②企画

次に企画です。企画フェーズでは、どんなアプリを制作するのか?検討、選定していきます。ヒアリングで得た情報から提案書と見積書を作成する段階ともいえます。この時に決める内容は多岐に渡る(詳しくは【初級編】アプリ開発の進め方を解説!流れや手順を理解しようをご一読ください)ため、しっかり時間をかけて行われることが多いです。

③設計

次は設計です。設計は、企画で決めた内容を具体的に落とし込んでいくフェーズです。画面やパーツ、デザインなどの外部設計からどのようにプログラムを組んでいくのかという内部設計まで、開発の仕様細かく決めていきます(詳しくは【初級編】アプリ開発の進め方を解説!流れや手順を理解しようをご一読ください)。企画と同様、設計フェーズでも時間がかかると認識しておくとよいでしょう。

④開発・実装

次は開発・実装です。開発・実装フェーズでは、設計通りにコーディングを行っていきます。バグ混入の可能性を下げるためにも完成アプリを模したプロトタイプを作る場合もあります。このフェーズでも、時間を要する場合が多いです。

➄テスト

開発が終わったらテストフェーズに移ります。テストは、バグを発見して修正したりUI・UXの改善をしたり、アプリの本番リリースに向けた最終チェックを行っていきます。このタイミングでバグが見つかるなど、不具合があった場合はや修正する必要がでてきます。そのため、期間が長期化する可能性もあります。

⑥ストア申請

企画~開発、テストまで1連の流れが終わったら、いよいよストア申請です。ストア申請は、正式版が完成した後に行う工程です。具体的には、GoogleストアやAppleストアといったストアに申請を行っていきます。ストア申請がスムーズに通れば問題ないですが、通らなかった場合は期間が伸びやすいフェーズです。

⑦リリース

ストア申請が通った後は実際にリリースする段階に入ります。

⑧リリース後

アプリがリリースされたら、より多くの人にアプリを使ってもらうためのマーケティング活動や利用ユーザーの満足度をあげるための活動を行うフェーズにうつります。保守運用も兼ねたフェーズの為、継続的に実施していく必要があります。

3. アプリ開発の開発形態

次にアプリ開発の開発形態です。開発形態は大きく2種類存在しており、どちらの開発形態を選ぶかで期間が大きく変わってきます。

3-1. フルスクラッチ型

まず1つめの開発形態はフルスクラッチ型です。フルスクラッチ型は、何もないところからアプリ開発を行う開発形態であり、アプリの機能全てを0から作り上げていく開発形態ともいえます。自由度の高い開発が行える一方、全て開発しなければならないため、ある程度の開発期間やコストを必要とします。

3-2. クラウド型

2つめの開発形態はクラウド型です。クラウド型は、既に開発済みのモジュールを組み合わせる形でアプリ開発を行う開発形態です。どのモジュールを組み合わせるか、デザインを仕上げるかといった部分に大部分のリソースが割けるので、フルスクラッチ型よりも短い期間でアプリ開発を終えられると言われています。そのため、短期間低コストでアプリ開発を行いたいと考えられている場合に用いられることが多いです。

4. 開発形態ごとのアプリ開発期間

ではここからは具体的な開発期間について触れていきます。一般的に言われている開発期間は以下内容となります。

開発形態期間
フルスクラッチ型半年以上~1年以上
クラウド型1か月~3か月程度

前章でも解説しましたが、フルスクラッチ型は0から作り上げていく開発形態となるため、クラウド型よりも長い期間を必要とします。一方、クラウド型はある程度の土台がある中での開発となるため、アプリ開発に要する時間は短期化しやすいです。

「じゃあ、期間だけみて依頼すればいっか!」と考えた方は、少し留まることをお勧めします。開発期間に大きな差があり、一見選びやすいと思える2つの開発形態でも、事前に押さえておくべきメリットデメリットが存在します。

5. フルスクラッチ型とクラウド型のメリットデメリット

5-1. フルスクラッチ型のメリット

・オリジナリティの高いアプリを形にできること

フルスクラッチ型のメリット1つめは、希望を細かく反映してオリジナリティの高いアプリが形にできることです。既存のアプリの使い回しがないので、全く見たことがないデザインに仕上げることもできます。

・柔軟性の高い対応ができる

フルスクラッチ型のメリット2つめは、柔軟性の高い対応ができることです。機能は開発期間と予算が許せばいくらでも盛り込めますし、リリースの直前まで機能の仕様変更をするといったことも可能です。また、既存のモジュールなどの制約がないことから、アイデアを出しやすく盛り込みやすい開発形態です。

5-2. フルスクラッチ型のデメリット

・開発期間の長期化

フルスクラッチ型のデメリット1つめは、開発期間が長期化しやすいことです。自由度が高くオリジナリティあふれるアプリを作れるメリットがある一方、難易度があがりやすい傾向もあります。そうなると、開発期間が膨らみやすく想定よりも長期化してしまう場合もみられます。こうなると、開発期間が長期化しやすく、想定以上に期間を要する場合も見られてきます。

・専門的な知識が必要

フルスクラッチ型のデメリット2つめは、専門的な知識が必要なことです。フルスクラッチ型は何もないところからの開発となるため、専門的な知識が求められる場合が多いです。例えば、類似アプリを開発した経験がないような場合だと慣れない開発でバグが増えやすくなる可能性もみられます。実績や経験が豊富な企業や人に任せられるなら安心ですが、未経験や開発に不慣れな人に依頼する場合は不安が見られる場合もあります。

5-3. クラウド型のメリット

・開発期間の短期化

クラウド型のメリット1つめは、開発期間を短期できることです。クラウド型はフルスクラッチ型とは異なり、ある程度の土台ができあがっている開発形態です。そのため、アプリ開発にかかる期間を短縮することにつながります。はやいタイミングでアプリをリリースしたい!と考えている方にとっては、最適な開発形態といえるでしょう。

・OSのバージョンアップを一任できる

クラウド型のメリット2つめは、OSのバージョンアップを一任できることです。アプリを扱う場合は、OSバージョンアップがつきものになってきます。この作業は内製で行うと手間に感じやすい作業といえますがクラウド型の場合はサービス提供会社へ一任することができます。

5-4. クラウド型のデメリット

・自由度が低い

クラウド型のデメリット1つめは、自由度が低いことです。クラウド型は基本的にモジュールにある機能を利用します。そのため、自由度が低くなりやすいと感じる場合があるでしょう。追加で機能を盛り込んだり、カスタマイズをしたりすることはできますが、別途費用がかかる場合が多いです。

・求める機能がない場合がある

クラウド型のデメリット2つめは、理想のアプリを作るうえで、あったらいいなと思う機能がクラウド型にはない場合があることです。費用を抑えられたり短期間で開発できたりといったメリットはありますが、機能が限られている分、不便さがみられる場合もあるでしょう。

アプリ開発が長期化しても、オリジナリティあふれるアプリを作りたい場合は、フルスクラッチ型。アプリ開発に時間をかけたくない、アプリ開発にまつわる手間を自社で担いたくないという場合は、クラウド型が向いていると言えます。

6. 開発種類ごとのアプリ開発期間

では次に、開発種類ごとのアプリ開発期間をご紹介します。種類によって期間の差が大きく開く場合が多いです。以下記載内容はあくまで一例として参考にしていただければと思います。

種類期間
簡単な検索ツールやショッピングアプリ~3か月程度
マッチングアプリ半年~1年以上
SNSアプリ半年~1年以上
位置情報アプリ半年~1年以上

なお、自社が作りたいアプリの開発期間がどのくらいか?具体的に知りたい場合は、アプリ開発会社に相談すると早く情報を得られます。

7. アプリ開発期間が長期化してしまう理由とは?

ではここからは、イレギュラーなケースでアプリ開発期間が長期化してしまう理由について解説していきます。事前に把握しておくと、未然に防ぐきっかけにもなり得ます。押さえておきましょう。

理由①人材が抜ける

まず1つめは、開発中に人材が抜けて計画に支障がでるケースです。例えば、病欠や退職といったイレギュラーな出来事が発生し、代替えの人材がいなかった場合などです。人材を少なくすることでコスト抑制につながるのは事実です。しかし、イレギュラーな対応が発生した場合は、アプリ開発にかかる期間の長期化、コスト増加の恐れが出てきます。

理由②データが飛んでしまった

2つめは、データが飛んでしまったケースです。開発データの喪失はあってはいけないことですが、ふとした拍子にデータが喪失してしまったというケースを耳にすることもあります。データのバックアップがあれば復旧できるものの、もしもハードウェアの故障が発生している場合は、修理するための期間を追加で設ける必要があります。

理由③テスト時に重大なバグに気付く

3つめは、アプリのテスト時に重大なバグに気付くケースです。開発そのものは順調でもテストをすると重大なバグが発生、しかも原因不明な現象が起こり得る場合があります。原因を特定しやすい軽微なバグなら良いですが、原因が複雑に絡み合い調査するだけでも時間のかかる内容であれば、予定通りのリリースは難しくなります。バグは品質管理が不十分だったり、設計や実装に問題があったりすると後から発覚することがあるので、長期化させたくないなら管理体制をしっかり確立させる必要があります。

理由④ストアの審査が通らない

4つめは、ストアの審査が通らないケースです。開発が終わりテストも問題なく終了してもなぜか審査が通らないケースは往々にしてあります。審査が通らなければストアに掲載・公開できないので、提供が始められない事態となります。申請の不備なら少し時間が延びるだけで済みますが、開発したアプリそのものに問題があると指摘された場合は、最悪作り直しということもあり得ます。特に、アプリの審査を受けたことがなかったり経験が少ないケースだと、事前に注意点が分からずそこが申請時に引っかかりやすくなります。

他にも、許可を得ていないコードがソースに見つかった、コード以外の写真やイラストなどの素材が予定通りできあがっていないなども、開発が長期化する要因です。

8. アプリ開発期間を予定通り進めるためのポイントとは

ではこれらを踏まえアプリ開発を長期化させず、予定通りに進めるためにどうしたらよいのか?解説していきます。

①開発期間と予算に余裕を持たせる

1つめは、開発期間と予算に余裕を持たせることです。開発期間の予測に間違いがあると、後半になってから余裕がなくなり現場はきつくなるので、予測に時間をかけることも肝心です。またいきなり開発の本番を始めるのではなく、試作してから本番に活かすのも大切なことです。試作は開発期間を予測するのにも役立ちますから、軽視しないで取り組みましょう。

②仕様を固めておく

2つめは、仕様を固めておくことです。開発が始まってから仕様変更が重なると、仕様変更した分が遅れ長期化しやすい傾向にあります。仕様を最初に固めておくことも予定通り進めるための原則なので、ヒアリングに時間を割きましょう。

③経験のある会社に依頼する

3つめは、経験のある会社に依頼することです。同じアプリの開発者でも、作ろうとしているものの経験ありなしは大きな違いを生みます。経験者は過去の経験を頭に思い浮かべながら作業に取り組めますが、未経験者はイメージすることすら困難です。そのため、順調な開発には経験者が不可欠ですし、確実性を高めたいなら経験者のみでチームを構成するのが望ましいです。人員は多ければ多いほど良いですし、まとめ役のリーダーも信頼されている豊富な経験を持つ人が理想的です。

【参考】17年以上の開発経験と豊富な開発実績を保有する企業への問い合わせ先

AI開発

また、現実には予算に限りがあって、限られた予算で必要な数を集めるために、経験者を減らさなくてはいけないというケースもあります。トラブルやバグの発生は現場では珍しくありませんが、トラブルもバグも早期解決には経験が欠かせないです。大きなトラブルもバグも発生しなければ安心ですが、万が一ということはあり得るので、保険のつもりで人件費に予算を回して経験者を多く確保することをおすすめします。

④相談できる風土を作る

4つめは、相談できる風土をつくることです。アプリ開発は、複数人がチームを組んで開発していく場合がほとんどです。そのため、チームの環境をよりよく構築しておくことが重要と言えます。メンバー間の意思疎通をしやすく風通しの良い環境にする、誰でも気軽に相談できる風土を醸成しましょう。ミスをするとすぐに怒られる、いつまでも責任を追及されるような環境では、持てるポテンシャルを発揮しづらくなります。相談できる風土を作り、円滑に開発が進むよう取り組むと良いでしょう。

9. まとめ

アプリ開発にかかる期間は、開発内容や開発形態によって異なります。自社のアプリ開発にかけられる時間はどのくらいか?事前に決めておけば、どんな開発内容にするのか?どんな開発形態を選ぶのか?について考えやすくなります。

10. アプリ開発の実績が豊富な開発会社とは?

バイタリフィ

本記事を執筆したバイタリフィはアプリ開発を得意としており、ご提案から企画、開発、開発後の保守運用までワンストップで提供しております。0から企画することはもちろん、すでにあるものをリニューアルする、機能追加するといった改修も対応可能です。ARやVR、IoTなど、新規技術への対応もしております。Web制作にまつわる些細なお悩みでもお気軽にご相談いただけますと幸いです!

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