以前まではサーバー・ネットワーク・ソフトウェアなどのインフラを自社で導入し運用するオンプレミスが主流でしたが、近年はインターネット上の仮想サーバーを設置するクラウドが主流になってきています。本記事ではシステムをクラウド化させるメリットとデメリットをまとめました。
目次
1. 増加傾向にあるクラウド化
前述の通り、近年はファイルの保存・共有や各種アプリケーションを利用する際に自社でコンピュータやソフトウェアを用意せずに、外注方式でオンライン上のサービスを利用するケースが増えています。ユーザーは使用するサービスの種類・容量・期間に応じて料金を支払い、他社のサービスに変更したり必要がなくなったら利用契約を解除することが可能です。
クラウド上で提供されるサービスは多くの種類があり、オンラインストレージ・テレアポ・構内交換機・FAX・IP電話、などのシステムが存在します。業務用または個人で使用するシステムをクラウド化することは一般的に行われていますが、サービスを利用する前にメリットとデメリットをきちんと理解することが大切です。
それぞれ見ていきましょう。
2. システムをクラウド化させることのメリット
システムをクラウド化する利点として、主に以下の5点が挙げられます。
2-1. 導入コストが低い
導入コストが低いことはオンライン上のサービスの大きな強みで、インターネットに接続された事務用のPCやモバイル端末があればすぐに利用を開始できます。新たにコンピュータやソフトウェアのライセンスを購入する必要がないので、初期費用がほとんどかかりません。使用開始後に使い勝手が悪いと感じたらすぐに契約が解除できるので、リスクが低いといえます。
2-2. 使用量や期間に応じて料金プランが自由に選べる
オンライン上のサービスは利用した分だけ課金される仕組で、ベンダーによっては無料または安価のプランが用意されています。そのため、中小・零細企業でも少ない負担でサービスを導入して利用し続けることが可能です。
2-3. 管理やセキュリティ対策対策業務の負担が軽減される
自社で独自にサーバーを構築する場合は、社内でセキュリティ対策やメンテナンス作業を行う必要があります。これらに加えてユーザーのサポート業務やサーバーダウン時の復旧作業などの仕事が発生するので、手間やコストがかかってしまいます。オンライン上のサービスではセキュリティ対策・メンテナンス作業・サポート業務などは全てベンダーが行ってくれるため、社内の負担が軽くなります。
2-4. 常に最新のソフトや機能が利用できる
オンプレミスサービスの場合は、ソフトウェアが更新された際は自社でアップデート作業を行う必要があります。これに対してオンライン上のサービスを利用する場合はベンダーによりプログラムの更新が行われるため、自社でアップデート作業をしなくても最新版のソフトや機能が使えます。
2-5. データのバックアップができる
インターネット回線を通してデータは外部のサーバーに保存されることから、“自動的”にバックアップ作業ができるという利点もあります。オンライン上のサービスの多くはデータが複数の場所に設けられているサーバーに分散して保存されるので、大規模な災害やオンライン攻撃対策ができます。
3. システムをクラウド化させるデメリット
社外のサービスを導入するデメリットとして、主に以下の3点が挙げられます。
3-1. 自社で自由にカスタマイズができない
自社でサーバーを立ち上げたりプログラムを作成する場合は、社内で使いやすいように自由にカスタマイズをすることが可能です。これに対してオンライン上のサービスは既に用意されているプラットフォームを使用するため、自由度が低くなるという欠点があります。使いにくいと感じた場合でもプログラムを改良することができず、使用者側が順応しなければなりません。
3-2. セキュリティ強度がベンダーに依存する
外部のサーバーを利用する場合に行うべきセキュリティ対策は、パスワードの管理の徹底や閲覧権限を設定する程度で済みます。セキュリティ対策が簡単で専門的な知識を持つ管理者不要ですが、自社で自由にセキュリティレベルをカスタマイズすることが難しくなります。システムのセキュリティ対策や障害時の復旧作業はサービスを提供するベンダー任せとなり、他力本願となってしまうという問題があります。
3-3. ベンダーの経営方針によりサービスの提供が終了するリスクがある
オンライン上で他社が提供するサービスは初期費用が安くてハードルが低いという利点がありますが、ベンダーの経営方針によりプラン・利用料金が一方的に変更されたり、サービスの提供自体が終了となるリスクが存在します。中には個人向けや零細企業向けに無料プランが提供されているケースもありますが、途中でサービス内容が改悪されたり無料プランの提供が終了するケースは珍しくありません。特に無料または安価なサービスを利用する場合は、料金の値上げやサービス提供の中止といった場合の対策が必要になります。
4. まとめ
自社で使用するシステムをクラウド化させることにより、コスト削減・セキュリティや管理業務の軽減・データバックアップ機能・自動アップデート、といった恩恵をもたらしてくれます。その代わりに、自由度が低い・自社でセキュリティレベルの管理ができない・料金やサービス内容が変更されるリスク、といったデメリットもあります。
クラウド化を検討する場合は、事前にメリットとデメリットをきちんと確認した上で会社やプランを選ぶことが大切です。
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