新型コロナにより、様々な分野でオンライン化が進んでいます。EdTech、フィンテックなどはコロナ以前からもテクノロジー活用が進んでいた分野も多くあり、DXの重要性がより強く認識されてきた今、より一層様々な業界でIT活用が進んでいくことが予想されます。
そんな中で注目を集めているのが不動産テックです。不動産市場は規模が大きく、まだまだレガシーな部分も残っているということもありテクノロジーの活用がより一層急務となっています。今回は、そんな不動産業界におけるテクノロジー活用についてご紹介していきます。
目次
1. 不動産テックとは?
フィンテック、リーガルテックなど、従来からある業界にITを活用して新しい業態を産み出したり、より事業や業務プロセスを効率化することが最近のトレンドとなっています。
不動産テックもその一つで、端的に言えば不動産業界においてテクノロジーを使って業務の改善をしたり、また新しいビジネスモデルで事業を行っていくことを指します。
新しいビジネスモデルを生み出すのはもちろんのこと、旧態然とした業界へITを活用することで、市場のパワーバランスを変えていく効果も期待されます。
2. 不動産テックの市場規模
日本の不動産業界の市場規模は2018年度で46兆5,363億円と非常に大きく、またコロナ以前は拡大を続けていた市場でもあります。
新型コロナの影響を受けて不動産市場は大幅に不調に陥っていますが、家やオフィス、レストランなどの店舗はどのような時代にも必要になることを考えると、依然として市場としては大きく留まり続けるでしょう。
2018年に矢野経済研究所が行った調査では、不動産テックの市場規模は2017年時点で3,818億円と推計されています。2020年には2017年度比64.1%増の6,267億円に拡大するとも予想されており、今までテクノロジーの活用が進んでいなかった分、DX推進の動きも相まって今後よりテクノロジー活用がされていくと期待できそうです。
3. 不動産テックにはどのようなものがあるの?
不動産テック協会が出している不動産テックカオスマップでは、下記のように分類されています。
・ローン、保証
・クラウドファウンディング
・仲介業務支援
・管理業務支援
・マッチング
・物件情報・メディア
・不動産情報
・価格可視化、査定
・VR・AR
・IoT
・リフォーム、イノベーション
・スペースシェアリング
代表的なものをピックアップして解説してみましょう。
3-1. 不動産テックの事例:物件情報・メディア
私たちが最も馴染みがあるのが物件情報や不動産メディアではないでしょうか?家を探す際に地域や家賃で絞り込んでサイト上で探したり、住みたい地域の情報を探したりすることがありますよね。そのような時にweb上で物件情報を探せるのも不動産テックの一つです。
物件情報サービスは、顧客は不動産屋にいく前にある程度希望物件を絞り込める上、不動産屋としても多くの人に情報を公開し顧客を集めることができるので双方にメリットが大きいですね。
一方、顧客としては問い合わせをした物件がもうなくなっていた…という経験をしたことがある人も多いと思います。多くの人に情報が開かれているが故に、情報の鮮度が非常に大事になってくるサービスでもあります。実例としては、SUUMO、 HOME’sなどがあります。
また、インテリアの実例がみられるRoom Clipも不動産テックとして分類されています。
3-1. 不動産テックの事例:マッチング
空いている物件と借りたい人・買いたい人をマッチングさせるサービスも出てきています。住居用の部屋だけでなく、店舗用の物件やレストランやカフェ、バーが経営できる居抜き物件、地方に増えている空き家などその対象は多岐に渡ります。
マッチングサービスの実例としては、空き家ナビ、テナンタなどがあります。
3-2. 不動産テックの事例:VR・AR
VRやARを作ったバーチャル内見サービスも増えています。物件探しでは基本的に現地に足を運んで物件を実際に見る必要がありますが、移動にも手間や時間がかかります。また、距離が遠い不動産を探す必要がある場合には現地まで飛ばねばならず、コストも馬鹿になりません。
そのような課題を解決するのがVR・ARを使ったバーチャル内見サービスです。オンラインで内見ができるようになるので、顧客側も不動産の提供側も移動の時間を節約できます。顧客も実際に物件を見る前に見取り図だけではわからない具体的なイメージが掴めるようになるので、物件の絞り込みをしやすくなります。
3-3. 不動産テックの事例:スペースシェアリング
空いているスペースを活用したり、複数人でスペースを借りるのがスペースシェアリングです。airBnBは空いている部屋をホテルのように人に貸し出せる民泊サービスですが、airBnBが出てくるまでネット上でCtoCで部屋を貸せる民泊サービスはなく、画期的なアイディアでした。
スペースをシェアするというアイディアはだんだんと浸透してきており、オフィスもシェアオフィスが増え、WeWorkをはじめとしたスペースシェアサービスも増加しています。コロナにより在宅勤務が進む今、固定のオフィスを持つ必要性が下がってきていることもあり、シェアオフィスサービスはより増えていくかもしれませんね。
3-4. 不動産テックの事例:仲介業務支援
仲介業務支援は、不動産仲介業者の業務を効率化するものです。物件の管理や契約の管理など多くの業務がありますが、そこにテクノロジーを活用することで情報の統一を行ったり、より効率的に顧客との契約を進められるようにします。
具体的には、不動産業務では内見の予約をマネージすることも多く、顧客との日程調節や大家さんとの日程調節がありますがその調節をオンライン上で行えるようにして簡易に日程が設定できるようにする内見予約くんのようなサービス、契約書を電子化して電子サインなどで済ませることで、手続きの簡素化と情報の検索性をあげるIMAos、物件の売却をオンライン上で行えるようにするHowMaと言ったサービスがあります。
3-5. 不動産テックの事例:住居はサブスクの時代へ?
2018年に日本で事業を展開したインド発ベンチャーOYO Hotels & Homesは、「旅するように暮らそう」をコンセプトに、ホテルを予約するような手軽さで部屋を借りられるサービス「OYO LIFE」を始めました。
日本で部屋を借りるには、保証人を立てて契約を交わし、敷金礼金を払い、家具・家電を搬入…という面倒な手順が多意ですが、OYO LIFEはすでに家具が揃っている部屋に、最短1ヶ月の契約で移り住むことができる画期的なサービスです。
また、サブスクリプションモデルで定額住み放題サービスを始める企業も出てきています。ノマドワーカーやリモートワークが一般的になってくることで、固定の住居をもたずに全国を旅しながら仕事したいという人も出てきたため、そのような人々に刺さるサービスです。
ADDressは月額4万円〜で全国のADDressが運営する住居に住むことができます。生活に必要な家具家電はすでに揃っているので、最低限の荷物だけあればすぐに住み始めることができます。
Hafhも同じようにサブスクリプションモデルで、毎月定額払うことで世界25カ国250都市のHafH施設に滞在することができます。1ヶ月に2泊までできるモデルは月3000円、1ヶ月間滞在できるモデルは月82,800円です。リモートワークしながら各地を転々としたい方や、海外を飛び回っているような方にはうってつけのサービスではないでしょうか?
4. 不動産テックのまとめ
不動産テックが進めば進むほど、私たちの住環境もより便利になっていくと期待できます。不動産テックによって、不動産業界の業務が効率化されるだけでなく、顧客側としても手続きが簡易になったり、欲しい物件にリーチしやすくなっていくでしょう。
5. 不動産テックに適応したアプリ・システム開発をするならバイタリフィへ
バイタリフィでは、ベトナムでのオフショア開発にのサービスを提供しております。12年以上に及ぶベトナムでのオフショア開発経験を活かした高品質・低価格な開発体制です。
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ご相談は無料ですので、オフショア開発に興味がある方は、ぜひ一度お気軽にお問合せください!
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