BPMとは

2020.11.26

オフショア開発

BPMってどんな経営手法?BPMのメリットは何?

日々の業務というのは複雑で面倒なプロセスを多く含みます。何か新しいことをしたい!となっても、その複雑な業務プロセスにより次のステップを踏むのが難しくなることも。

そのような、ともすれば複雑でブラックボックス化しやすくなる業務プロセスを継続的に改善していく仕組み、経営手法がBPMです。今回は、BPMとはどのようなものなのか、どんなプロセスを経て行われるのかを解説していきます。

1. BPMとは?

BPMはビジネス・プロセス・マネジメントの略で、ビジネスにおける業務プロセスを分析し可視化、企業戦略と照らし合わせながら改善を行なっていくことです。IT協会のホームページでは「業務プロセスのPDCAサイクルを回して業務の成果を上げるための、新しいアプローチです」「実態に即した仕事のやり方を自ら設計・構築し、適用しながら改善する」と述べられています。

BPMでは、業務プロセスは企業戦略から落とし込んでどのようにあるべきかを考え、標準化されます。こうして可視化、標準化をしていくことで複雑になりがちな業務プロセスを整理し、企業がより成長できるように手助けしていきます。

業務プロセスは一度構築されるとなかなかそのプロセス改善に当てる時間を取れないなどの理由で改善が行われづらいものでもあります。BPMを取り入れることで、意識的に業務プロセスの継続的な改善を仕組みとして取り入れることが可能になり、目標の達成のためにはどの業務プロセスを改善するかをチームで話し合い実際にアクションを起こしていく流れができるでしょう。

2. BPMを行うメリットは?

業務プロセスの改善を行うことでどのようなメリットがあるのでしょうか?

2-1. BPMのメリット:プロセスの標準化、仕事がより効率化され、重要なことに時間を割ける

BPMの要は業務プロセスの「継続的な」改善です。一度の見直しでは終わらずに、より改善できる点が出てくればさらに改善していくというのを繰り返します。

上記で述べたように、業務のプロセスやシステムは一度作られるとなかなか見直す暇がありません。そのため、やたらと時間がかかるマニュアル作業があったり、不必要だけど何となく形だけやっている業務があっても改善されず時間を取られてしまいます。

BPMを改善的に行なっていくことで、そのような無駄な業務が可視化されるので、より重要な業務と照らし合わせて本当に必要かどうかを判断することができます。こうすることで、本来もっと時間を割くべき業務に集中することができる環境ができるのです。

また、BPMのフレームワークに沿って業務プロセスを整理していくことで、業務プロセスが標準化されます。それにより、今後支店を増やすなどの拡大の動きが出てきたときもそのプロセスを適用することができるので、アクションが取りやすくなります。

2-2. BPMのメリット:システム導入により人件費の削減が見込める

業務プロセスの可視化をすることで、今はマニュアルでやっているような作業をシステムでも代用できないかを議論する余地が生まれます。例えば毎月20時間かかっているようなプロセスがあり、そのためだけに余剰人員を雇っている場合もあるかもしれません。または、社員が残業でカバーしている場合もあるでしょう。

BPMを導入することで人がマニュアルでやらなくても良いように無駄を排除する動きが生まれ、その結果今までかけていた人件費、残業費を削減することが可能です。もちろんシステムの導入や可視化プロセスにもコストはかかりますが、長い目で見てどちらがより良いかを判断していくことが大切でしょう。

2-3. BPMのメリット:属人化の解消

業務の中には、ある一人の社員しかできないような属人化したプロセスが発生することがあります。属人化してしまう理由は様々です。

業務に時間を取られて引き継ぎができない、暗黙知化しており伝えるのが難しくなってしまっている、微細な修正を適宜する必要があり職人芸のようになってしまっている…など、理由は色々あると思いますが、BPMを進めていく中では業務プロセスの可視化を行いますので、その過程において属人化している業務の実情も見えやすくなります。

可視化して業務が見えやすくなると、暗黙知になっていたことも文書化したりすることで誰でもできるようになり、担当者が突発的にその仕事ができなくなったとしても他のメンバーでカバーできるようになります。

2-4. BPMのメリット:リアルタイムで業務の状況を把握できる

BPMS(BPMシステム)を導入することで、リアルタイムで業務の進捗を確認することができます。今までならブラックボックス化していたものが可視化されるので、より効率的な業務ができるように改善できますし、メンバーがどこで困っているのかも把握しやすくなります。

3. BPMの具体的なステップは?

では、BPMを実施するための具体的なステップもみてみましょう。

3-1. BPMのステップ:業務プロセスを可視化する

まずは全ての業務プロセスを可視化することが必要になります。特に大きなチームで成し遂げる仕事は、多くの人が関わっておりそのプロセスも複雑になりやすい傾向にあります。それを丁寧にブレイクダウンしてフローにして眺めてみると、意外に必要のないプロセスがあったり、もっと効率的に終わらせることができるプロセスがあることに気づくでしょう。

この可視化においては、BPMNと呼ばれるプロセスの表記法があります。フレームワークにのっとってやることで混乱を避けより効果的に記述ができます。

3-2. BPMのステップ:BPMSの導入

業務プロセスが可視化できたら、どこが無駄となっているか、より改善できるかをチームで議論します。場合によってはそのプロセスごと無くしてもいいという結論になるかもしれませんし、少しの工夫で効率化できる場合もあるかもしれません。

業務を再設計できたら、その業務をリアルタイムで可視化できるツールを導入します。それがBPMS(BPMシステム)です。

これにより誰がどのような業務を今行っているのかを可視化することができます。こうしてみんなが見られるように可視化することでどこがボトルネックなのかを特定しやすくなります。

3-3. BPMのステップ:システムを使って振り返りを行いさらなる改善を行う

システムを導入後、定期的に振り返りを行います。どのようなことに時間がかかっているのか、本当にその業務が必要なのかなどをチェックしていき、適宜改善を行います。

継続的に改善を行っていくのがBPMの特徴ですので、可視化して終わりではなく、新しい業務プロセスは本当にワークしているのかを確認し定期的に話し合う場を設けて改善も仕組み化しましょう。

4. BPMのまとめ

BPMにより、今ある業務プロセスの可視化を行い継続的な改善ができるようになっていきます。今の業務プロセスに課題を感じている人は一度検討してみてはいかがでしょうか?

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