5Gの登場とともに期待されているのが、IoTの発展です。
5Gのその特性から、5G導入後は今よりももっとIoTが使われるようになり、より生活が便利になるのではないかと考えられています。
便利になるのは私たちの生活に密着したものだけではなく、医療現場や、工場などの生産現場でもより効率化やデータ活用が期待されています。今回は、「スマートファクトリー」と呼ばれる新しい工場の形について解説していきます。
そして、オフショア開発との関係性に関しても述べていければと思います。
目次
1. スマートファクトリーとは?
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スマートファクトリーとは、工場内のあらゆるものがインターネットに接続された、いわばIoTを活用した工場を指します。
スマートファクトリーでは、工場の機器などをインターネットに接続し、工場内の様々なプロセスを最適化すること、また、機器から取得できるデータを蓄積していくことで活用が期待されます。
産業IoTにおいて、そのデータ取得から分析、そして活用するプロセスを「サイバーフィジカルシステム(CPS)」と呼びます。スマートファクトリーを実現するためには、このデータを活用し改善していくサイクルを工場内の各機械をインターネットでつなげて行っていくのが重要となります。
2. スマートファクトリーはいつから始まった?
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元々、スマートファクトリーはドイツ政府が提唱する「インダストリー4.0」を具現化した工場を指します。2012年末にインダストリー4.0の理想像が示され、そこでは工場内の様々な機器のネットワークが繋がることで、様々な視点からの管理ポイントの設置とデータの取り込みが行われるようになるのが理想とされています。
日本では、経済産業省が「コネクテッド・インダストリーズ」というワードでスマートファクトリーを進めていくことを発表しています。経産省は特に「スマートモノづくり」「自動走行」「ロボット、ドローン」「バイオ、ヘルスケア」の4分野に力を入れると宣言しています。
日本でも、コネクテッド・インダストリーズをはじめとしたものづくり現場でのIT活用が叫ばれていますが、実際にスマートファクトリーでどのようなことができるのか、どうしたら導入が進むのかを見ていきましょう。
3. スマートファクトリーでできるようになること
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スマートファクトリーで何ができるようになるのか、どんなメリットがあるのかをさらに見てみましょう。
3-1. データ可視化による現状把握
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あらゆる機械がインターネットにつながり、その機械の稼働時のデータを取得してサーバーへ保存することができます。データが蓄積され、かつ可視化され、現在どのような状態になっているのかを把握できるようになります。
普段から使用しているものの現状把握というのは意外とできていないことが多く、「なんとなく動いているから」と放っておくとそのうち不具合が出るケースも多くあります。また、人による管理では見逃してしまうようなことも、IoT技術を使い検出すれば、データとして可視化することができます。
例えば、不定期に調子が悪くなる機械があったとすると、その機械の調子をデータとして蓄積し、法則性を見つけ出し、調子が悪くなる時期を予想できるようになったりできます。
3-2. サプライチェーンの全体最適
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製造や物流において、製造から出荷までの一連の流れをサプライチェーンと呼びます。スマートファクトリーにおいてはあらゆるデータを取得し、分析が可能になるため、サプライチェーンの全体最適化を行うことが可能になっていきます。
どの製造過程がボトルネックになっているのか、より省エネで製造するためにはどうしたらいいのか、不良品率や不良品が出る原因を分析して品質をより向上する、在庫状況を見て需要を予測し生産を調節するなどを、データを元に調節し、最適なプロセスへ改善していくことができるというのがスマートファクトリーのメリットです。
全体最適化を行い、製造プロセスや物流、需要と供給バランスが改善されていき、経営にも良い影響が出るでしょう。経営などの部分も、ソフトウェアなどを使って可視化して改善を見込めるのがスマートファクトリーです。
4. スマートファクトリーで重要となる要素
スマートファクトリーでは様々な技術が活用されることとなります。すでに聞いたことがある技術要素ばかりですが、改めてスマートファクトリーでどのような技術が活かされるのかを見てみましょう。
4-1. IoT
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IoTは、モノのインターネットと言われるもので、あらゆるデバイスがインターネットに接続されて情報を共有することです。
デバイスに備え付けられたセンサーなどを通して、周りの環境やデバイスを身につけている人の状態、取り扱うモノの状態をデータとして取得し、アプリケーションを通して分析したり、取得したデータに応じて最適なアクションを起こすものです。
IoTを活用した産業機械を使用することにより、今までは人がマニュアルで確認していたようなこともデータとして可視化されることになります。IoTを活用することが、スマートファクトリーの第一歩ともいえるでしょう。
4-2. ビッグデータ
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ビッグデータは、その名の通り大きいデータ=大量で複雑なデータを指します。例えば大企業が持っている顧客の行動データなどは、ユーザの母数が大きい分巨大で複雑なものとなり得ます。
今後は、このビッグデータを持って人々や対象としているものを分析し、商品やサービスの開発を行って行ける企業がより発展していくとも言われており、いかにしてデータを取得し蓄積していくか、どうやって分析して活かしていくのかを各企業頭を悩ませています。
スマートファクトリーにおいては、多くの機械からデータを取得しそれを蓄積していきます。上述したように、それを、分析して活用するサイクルを「サイバーフィジカルシステム」と呼びますが、このサイクルを回していくことで全体最適化がより進みます。
4-3. AI
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AIは、コンピューターに学習をさせることで人間のように考えるのを可能にする人工知能という技術です。0から何かを作り出す人工知能はまだまだ難しいですが、大量のデータを学習させることで、そのデータを活用して法則性を見つけ出したり、分析して最適なルートを割り出したり、需要予測ができるようになります。
人間が手動で多くの機械やデータを管理・分析には限界があります。ある程度揃えば、それをAIを使って最適化が可能になってきます。
スマートファクトリーにおいても、AIを導入して自動で最適化を行えるようにして、人間の負担も減ると同時に、より良い生産プロセスへ改善していくことができます。
4-4. ロボット
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自動で作業を行うようなロボットも、スマートファクトリーには欠かせません。人間の作業ではどうしても、その時のコンディションや個人の能力の違いによりミスが起こることもありますし、何より作業内容全てをデータ化するのが非常に難しくなります。その点ロボットは決まったことを正確にできるため、ミスが減りデータ化も進みます。
ロボットを活用して生産を自動化し、より高い生産性、品質の向上を実現でき、かつデータの分析結果に応じて作業量や生産プロセスなどに調節を加えていくことができます。
5. まとめ
スマートファクトリーが進んでいくことによって、私たちの生活に欠かせない品物などの製造や物流がより効率化され、私たちの生活もより便利なものになっていくことが期待できそうですね。
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