「オフショア開発とは?どんなもの?」
コスト・費用を抑えた開発を検討する際、耳にする機会が多い"オフショア開発"。しかし、"オフショア開発"という言葉を普段の生活で耳にする機会は少なく、そもそもどんな開発なのか?疑問に感じる方も多いでしょう。
そこで本記事では「オフショア開発」という言葉を初めて耳にした方向けに、オフショア開発とは何か?を簡単に解説していきます。
尚、本記事はベトナムハノイ、ホーチミン2拠点にオフショア開発拠点を構える「株式会社バイタリフィ」がベトナムオフショア開発老舗No1企業の視点から執筆しています。
目次
1. オフショア開発とは?
まず、そもそもオフショア開発とは何か?解説していきます。
オフショア開発とは、業務用システム、WEBシステム、アプリケーションなどの開発業務を海外の会社などに委託・発注することです。オフショア(offshore)という言葉の語源は、岸 (shore) から離れた (Off)ということを意図して用いられます。1980年代に開発費削減を目的として、主に中国で開発したのが始まりとされています。その後、2006年前後にインド、ベトナムなどへ広がり、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調べでは、日本IT企業の約45.6%がオフショア開発経験があると言われております。
引用:ベトナムオフショア開発の「バイタリフィ」オフショア開発特設サイト
つまりオフショア開発を簡単に言うと、システムやアプリ開発などの開発業務を日本国内の会社ではなく海外の会社へ委託・発注することを指します。
そして、日本国内の会社がオフショア開発を活用して開発するものは様々ありゲームアプリ開発やシステム開発、Webサイト制作、AI事業立ち上げなど多岐に渡ります。
近年ではオフショア開発の需要が増加傾向にあるため、オフショア開発を依頼できる国、つまり「海外で日本の開発を受け入れている国」も多数存在しています。例えば、ベトナム・インド・中国・ミャンマー・インドネシア・台湾などの東南アジア。ポーランド・ウクライナ・ルーマニア・ベラルーシなどのヨーロッパ。これらが、オフショア開発国として名を広めています。
そのためオフショア開発をやってみたい!と思う方はどの国へ依頼するのか?国の選定が必須となります。国ごとに金額や特徴、メリットデメリットが異なっているので、自社と親和性の高い国を探し出すことがオフショア開発においては重要事項ともいえるでしょう。
2. オフショア開発の活用が進んでいる日本の背景とは?
ではオフショア開発の需要が増え、日本での活用が進んでいる理由は何なのでしょうか?その理由としては大きく4つに分けられます。
- 日本のIT人材不足
- 開発費用のコスト削減
- オンライン化の波が加速
- 規模の大きい開発会社によるオフショア開発活用増加
では、1つ1つ解説していきます。
1つめ:日本のIT人材不足
オフショア開発の活用が日本で進んでいる理由1つめは、日本のIT人材が不足していることです。
前提として現在の日本では、深刻なIT人材不足が問題視されています。例えば経済産業省が出しているIT人材需給に関する調査(2019年3月)によると、2030年にはIT人材の不足数が最大約79万人にも及ぶと言われています。
しかし、日本国内のITエンジニアが不足している一方、デジタル化を進める企業は増加傾向にあります。これにより「デジタル化を進めたいが、国内ITエンジニアの確保ができない」といった自社リソースの確保に苦戦する企業が増え、結果的に海外ITエンジニアの利用を検討する企業(オフショア開発を検討する人)増加に繋がったと言われています。
2つめ:開発費用のコスト抑制
オフショア開発の活用が日本で進んでいる理由2つめは、開発費用のコスト抑制に繋がることです。
一般的にオフショア開発の活用は、国内での開発よりもコストを抑えられると言われています。(※1) そのためシステムやアプリ開発の費用・コストを抑えたい人がオフショア開発の利用を視野に入れ始め、日本でのオフショア開発需要が拡大していると言われています。
※1 開発内容により異なります
3つめ:オンライン化の波が加速
オフショア開発の活用が日本で進んでいる理由3つめは、オンライン化の波が加速したことです。
オフショア開発は日本と海外でのやりとりとなるため、オンラインでのコミュニケーションがメインとなりがちです。そのため、オンラインでのやりとりにハードルを感じる人にとっては、オフショア開発に対し、不安を感じる部分があると言われていました。
しかし近年、コロナ禍突入を契機にオンライン化の波が加速。これにより、オンライン交流に対する人々のハードルが減少し、オフショア開発利用促進に影響したと考えられています。
背景4つめ:規模の大きい開発会社によるオフショア開発活用増加
オフショア開発の活用が日本で進んでいる理由4つめは、規模の大きい開発会社がオフショア開発を利用するようになったことです。
規模の大きい会社ほど依頼される案件量が多いですが、案件すべてを自社リソースのみで対応できない場合も存在します。その場合、外部のITエンジニアを自社の開発パートナーとして雇い、案件にアサインするのが一般的となっています。この場面で、オフショア開発の利用を検討する人が増えていると言われています。オフショア開発であれば、コストメリットが出る、かつ日本の技術者と変わらない実力を持つ海外ITエンジニアを捕まえられる場合もある点にメリットを感じる人が多くいるようです。
3. オフショア開発の最新動向
では、ここからはオフショア開発の最新動向をご紹介していきます。
オフショア開発の費用・コスト相場はどのくらいか?また、オフショア開発人気の国はどこか?解説しています。オフショア開発の費用感把握や依頼先の候補探しの参考に、ぜひ押さえておきましょう。
3-1. 【最新】オフショア開発の費用・コスト
まず前提として、オフショア開発にかかる費用の大半は基本的にエンジニアの人月単価(もしくは人日単価)をもとに計算されます。ゆえに、最新のオフショア開発の費用・コストを調べたい場合は、オフショア開発国の人月単価に目を向ける必要があります。
以下の表は職種別の人月単価をまとめたものです。オフショア開発国の中でも、よく耳にする国を選んでいますので、相場観の参考にしてみてください。
(※尚、詳細な金額はオフショア開発提供会社によって異なります。)
プログラマー (万円) | シニアエンジニア (万円) | ブリッジSE (万円) | PM (万円) | |
ベトナム | 36.58 | 42.93 | 48.64 | 62.61 |
フィリピン | 33.93 | 47.86 | 66.68 | 73.96 |
インド | 33.68 | 47.86 | 54.92 | 77.07 |
ミャンマー | 27.27 | 37.31 | 41.15 | 64.15 |
中国 | 41.60 | 51.54 | 73.52 | 90.42 |
3-2. 【最新】オフショア開発人気の国
はじめてオフショア開発国を調べる方や選ぶ方は、数あるオフショア開発国を比較検討する作業に難しさを感じる傾向にあります。
ここからは、オフショア開発依頼先の中でも特に人気とされる3つの国を紹介します。国選びの参考にしてみてください。
オフショア開発で人気の国 第3位:インド
オフショア開発で人気の国、第3位はインドです。
インドでのオフショア開発の特徴としては、全人口の半数以上が25歳以下と若い力が活躍している国で、成長が見込める国であるという点があげられます。IT企業のCEOや海外事業成功者がインドでビジネスを展開している様子なども見られます。国の成長有無はオフショア開発を行う上で重要な選定要素と考えられているので、今後もオフショア開発人気の国上位をキープするかもしれません。
オフショア開発で人気の国 第2位:フィリピン
オフショア開発で人気の国、第2位はフィリピンです。
フィリピンでのオフショア開発の特徴としては、特に「英語力」に長けている点があげられます。フィリピン人の大半が英語を話すことができるとも言われており、英語を用いた開発をしたい場合に特に人気の国といえます。また、人材の特徴としてはネイティブレベルの英語力を話せる人材が多く、プログラミング言語のパフォーマンスも高い水準にあるとされています。
オフショア開発で人気の国 第1位:ベトナム
オフショア開発で人気の国、第1位はベトナムです。
日本の企業が選ぶオフショア開発国として、ベトナムは圧倒的な人気を誇ります。次の章で人気の理由を解説致します。
4. なぜオフショア開発において「ベトナム」が人気なのか?
オフショア開発国人気No,1を誇るベトナムですが、ベトナムが1番人気の理由は一体何なのでしょうか?
様々な理由があげられますがここでは3つの理由を抜粋してご紹介していきます。
- IT人材が豊富かつ優秀
- 親日国である
- 日本人からみて利便性が高い
では解説していきます。
1つめ:IT人材が豊富かつ優秀
オフショア開発でベトナムが人気の理由1つめは、IT人材が豊富かつ優秀であることがあげられます。
ベトナムは毎年数多くの理系IT人材を輩出しているなど、IT人材の輩出・育成を国全体で推進している国として有名です。そのためベトナムには、専門性の高いフレームワークや開発言語を扱える優秀なエンジニアが豊富に揃っていると言われており、質の高いエンジニアを求める企業から高い人気を誇っています。
2つめ:親日国である
オフショア開発でベトナムが人気の理由2つめとしては、親日国であることがあげられます。
ベトナムでは第1外国語として日本語が取り入れられているほど、親日な国として有名です。ベトナム人自体、日本人に対して良い印象をもっている人も多く、オフショア開発において重要なコミュニケーション面でメリットを感じる人も多くいると言われています。
実際、弊社勤務のベトナム人スタッフへ日本人の印象を聞いてみると良い印象を持っている人が多くいます。ベトナムからの留学先として日本を選んだ経験や日本にいる友人と連絡を取り合っている経験があるなど、日本とベトナム間の親日が深い様子も見受けられています。
3つめ:日本人からみて利便性が高い
オフショア開発でベトナムが人気の理由3つめとしては、日本人からみて利便性が高いことがあげられます。
ベトナムと日本の時差は2時間しかなく、オフショア開発を行う上で懸念される時差の影響が少ない国として有名です。またベトナムは、日本よりも祝日が少ない国のため日本より安い単価のエンジニアを確保でき、かつ開発日数を多く確保することができます。
オフショア開発を行う上での海外との時差問題に不便が出づらいこと、祝日が多くコストメリットがでやすく利便性が高い点が人気の理由とも言われています。
▼「もっと詳しく知りたい!」という方向けに、【オフショア開発】なぜベトナムが選ばれるのか?老舗企業が徹底解説してみた。という記事もご用意しています。ぜひこちらも併せてご一読ください。
5. オフショア開発のメリット・デメリット
オフショア開発を利用する際に押さえておきたいメリット・デメリット。自社に向いているか否か?含め、オフショア開発を行ううえで把握しておく必要があります。オフショア開発のメリットデメリット~活用する魅力や注意点を解説にて、詳しくご紹介しています。ぜひ目を通しておきましょう。
6. オフショア開発を依頼する前にやっておくべきこととは?
「オフショア開発を依頼したいけど、まず何をやればいいの?」
この章では、オフショア開発を依頼する前の進め方について解説していきます。
- 自社チームメンバー内の意識を統一
- オフショア開発国の比較検討と選定
オフショア開発依頼後の流れをスムーズに行えるか否かにも関係してきますので、オフショア開発未経験者の方は特に押さえておくと良いでしょう。
1つめ:自社チームメンバー内の意識を統一
まず、オフショア開発を行う前にやることとしては、自社チームメンバー内のプロダクトへの意識・役割・期待値を統一することです。
自社チームメンバー内のプロダクトへの意識・役割・期待値を統一することは、オフショア開発問わず開発を行う上では肝となる大切な工程です。どんなものを何のために作るのか?誰が責任者となり責任範囲はどうするのか?開発先に期待するものはなんなのか?など確認するようにしましょう。
また、仕様書に落とし込む・テスト要件を決めておく・小さい単位でレビューできる開発体制をつくるなど、併せて準備すべき点もございます。【5分でわかる】オフショア開発の準備と必要なこと~オフショア開発初心者向け~にて手順を解説しています。ぜひ参考にしてください。
2つめ:オフショア開発国の比較検討と選定
自社チームメンバー内の準備が終わったら、次にオフショア開発国と企業の選定を行っていきます。
オフショア開発国・企業ごとのメリットデメリットは何か?自社とコミュニケーションがうまくとれそうな国・企業はどこか?契約形態や金額が自社と合うか?などを確認するとよいでしょう。また、オフショア開発提供企業は国内に複数存在します。比較検討するためにも複数の企業に話を聞いてみるようにしましょう(参考:【2023年版】オフショア開発会社比較16選~選び方や注意点、国別比較を紹介~)。
7. 【厳選】実績豊富!おすすめのオフショア開発会社3選!
「オフショア開発企業で、おすすめの会社ってあるの?」
この章では、実績を豊富にもつ、おすすめオフショア開発会社3選をご紹介させていただきます。「実績豊富」という点は、オフショア開発を依頼するうえで安心材料に繋がります。ぜひ参考にしてください。
7-1. ベトナムオフショア開発老舗NO.1企業「株式会社バイタリフィ」
まず1社目は、本記事の執筆も行っている「株式会社バイタリフィ」です。
弊社バイタリフィは、ベトナムオフショア開発老舗NO.1企業として、ベトナムでのオフショア開発に従事しています。「オフショア開発に対する不安を払拭してくれた」というお言葉をお客様からいただくなど、老舗企業ならではの“安心感”や、数々の開発実績から培った“対応力”に定評がございます。アプリやシステム開発、Unity、VR/AR、AIなど幅広い技術にも対応しています(小さなことでもお気軽にご相談いただけますと幸いです)。
7-2. 人材を豊富に備えるオフショア開発企業「CMC Japan」
2社目は「CMC Japan」です。CMC Japanはベトナムでのオフショア開発を行っている会社です。CMCグループは抱えている人材が1000人以上いると言われており、人材を豊富に揃えているオフショア開発企業として有名です。IT系の優れた大学生を積極的に採用する取り組みも行っており、人材の能力も高い様子が見受けられます。
7-3. ミャンマーでのオフショア開発を推進「シアトルコンサルティング株式会社」
3社目は、シアトルコンサルティング株式会社です。シアトルコンサルティング株式会社は、ミャンマーでのオフショア開発を行っている会社です。ミャンマーのオフショア開発は、オフショア開発国の中でも安価といった特徴をもちます。さらに、チームワークを重視する国民性をもつ特徴もあります。協力して取り組むスタンスが定着しているため、予期せぬトラブルなどがあっても、解消にかかる時間が少なくて済むでしょう。
8. オフショア開発の開発事例紹介
では最後に、オフショア開発の開発事例を紹介させていただきます。
「オフショア開発にはどんな事例があるか?」イメージが湧きやすくなります。ぜひ参考にしていただけますと幸いです。
開発事例①ハイパーカジュアルゲームアプリ開発
Colorful Tails様
ハイパーカジュアルゲーム「Ketchup Master」
まず1つめが、ハイパーカジュアルゲーム事業を展開するColorful Tails社のUnityを用いたハイパーカジュアルゲーム制作事例です。
こちらは、敵のホットドッグにケチャップを吹きかけ、ゴールを目指すハイパーカジュアルゲームとなっています。
開発事例②SNSアプリ開発
Q-bic Bind様
名刺交換・管理アプリ「bind」
2つめが、スマートフォンを持つ全てのユーザー向けの名刺交換・管理アプリサービスを提供するQ-bic Bind社の名刺SNSアプリの制作事例です。
こちらは、スマートフォンでどちらか一方がQRコードを読み取るだけで名刺交換・管理が行えるアプリです。調査、要件定義~保守まで実施した事例です。
開発事例③Webサービス
グッドフェローズ様
太陽光発電一括比較見積もりサイト「タイナビ」
3つめが、インターネットメディア事業とエネルギー事業を展開するグッドフェローズ社のWebサービス制作事例です。
こちらは、太陽光発電の見積もりを無料で一括相談できるサービスです。既存メディアの運用・更新・改修を行った事例です。
9. まとめ
オフショア開発とは、海外の会社に開発を委託・発注する開発形態です。
日本国内で行う開発ではないことから不安に感じる方も多いと思いますが、今回ご紹介した事例の他にも様々な開発事例が存在します。日本におけるオフショア開発需要も高まっており、オフショア開発利用企業は増加傾向にあるといえますので、ご安心いただけますと幸いです。
また、本記事を執筆している株式会社バイタリフィはベトナムでのオフショア開発老舗No.1企業として、日本人も多く滞在しております。日本人同士でやりとりを行うことも可能ですので、ご興味ある方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ!