ネイティブアプリケーションを開発できる画期的な仕組み「React Native」と言う言葉を御存知でしょうか。

本記事では、React Nativeを知らないという方へ向け、React Nativeとは何か?基本的な内容を紹介していきます。知識習得へ向け、ぜひご一読ください。

1. React Nativeとは

React Nativeとは

まずそもそもReact Nativeとは何か?

React Nativeとは、Facebook社が開発したアプリケーションフレームワークでクロスプラットフォームのひとつです。React Nativeを用いることでiOS、Android、Windows、macOSなど、異なるプラットフォームのアプリを同時開発することができます。なお、React Nativeの開発言語にはJavaScriptが用いられています。

Reactは、UIを構築するためのJavaScriptライブラリで、2012年にFacebookのソフトウェア・エンジニアが開発したものになります。社内で開発された後には、Facebook.comやInstagram.com等にも導入されています。そして、ReactNativeはReactの兄弟のような存在とも言われており、2013年にReactの評価が高まった事をうけ、FacebookがReact Nativeの開発に着手した事がReact Native誕生の始まりと言われています。

2. React Nativeが流行している背景

React Nativeは近年流行している様子がみられるフレームワークのひとつです。

流行している背景には「一度の実装で複数のアプリ開発を行いたい」というニーズが出てきていることが考えられます。

スマートフォンが普及している昨今でアプリ開発の需要は高まりを見せている中、WebアプリやAndrod、iOS、各プラットフォームに対応したアプリ開発を行うには、各プラットフォームごとに開発できるIT人材を確保する必要があります。しかし、それには多額のコストや工数が必要となります。こんな時に、React Nativeを用いれば一度の実装で複数のアプリ開発を行うことができ、コストや工数削減に結びつく可能性があります。このような背景を経て、React Nativeに注目が集まったと考えられています。

3. React Nativeの特徴

ではここからは、React Nativeの特徴をいくつかピックアップしていきます。

3-1. iPhoneとAndroidの両方を動かすことが出来る

React Nativeの特徴1つめは、iPhoneとAndroidの両方を動かすことが出来る点です。

React NativeはJavaScriptを開発言語としているので、JavaやSwiftが書けないWebエンジニアでも簡単にアプリ開発を行えます。JavaScriptでAndroid・iOS向けのアプリケーションを同時に開発することが可能なので、別々のソースコードを記述しなくても済み、手間を省く事が出来ます。

3-2. クロスプラットフォーム開発に対応可能

React Nativeの特徴2つめは、クロスプラットフォーム開発に対応可能な点です。

クロスプラットフォームとは、iOS、Android、Windows、macOSなど異なるプラットフォーム上で同じ仕様のアプリケーションを動かすことが出来る仕組みの事を指します。簡単にいうと、iPhoneとAndroid端末で各々のアプリを同時に制作できることを意味します。React Nativeの代表的な特徴といってもいいでしょう(参考:クロスプラットフォームとは?種類やメリットデメリット、事例をご紹介)。

3-3. 迅速な開発が行える

React Nativeの特徴3つめは、迅速な開発が行える点です。

前述した通り、React Nativeはクロスプラットフォームの1種となります。通常かかる開発時間の短縮や負担を軽減できることから迅速な開発が行えるようになります。

3-4. 再利用可能なコードを使える

React Nativeの特徴4つめは、再利用可能なコードを使える点です。

React Nativeでは、1回のアップデートで2つのプラットフォームに対応できるようになっています。そのため、コードベース内のバグ検出が容易だったり、扱いやすかったりします。

4. React Nativeのメリットとは

ではこれらの特徴を踏まえ、React Nativeのメリットとは何なのでしょうか?

4-1. 開発にかかるコストを軽減できる

React Nativeを活用する1つめのメリットは、開発にかかるコストを軽減させる効果があることです。

複数のプラットフォームで同じアプリケーションをリリースする場合「プラットフォームごとに別々のソースコードを記述する必要がある」「プラットフォームごとに採用するプログラム言語が異なる」「学習コストがかさむことになる」「メンテナンスも手間がかかってしまう」など、手間と時間がかかります。しかしReact Nativeを利用すると、1つのソースコードを記述するだけで複数のプラットフォームで同じように動作をする事が出来るので、コストや手間を削減できるようになります。

4-2. 学習コストが抑えられる

2つめのメリットは、学習コストが抑えられることです。

従来ではAndroid・iOSのアプリケーションを開発するには、各々のOSで別々のプログラミング言語を身につける必要があり、その分のコストが必要で難点と捉えられていました。しかしReact Nativeでは、JavaScriptでAndroid・iOSアプリケーションの開発を行うことが可能なため、新しくプログラミング言語を学習する必要がなく結果的に学習コストを削減する効果を期待できます。

4-3. 開発にかかるスピードをあげられる

3つ目のメリットは、開発にかかるスピードをあげられることです。

通常のAndroid・iOSアプリケーションの開発をする際には、動作確認をしている最中に不具合を発見すると、修正した後に再度コンパイルする必要があり、大規模なアプリケーション開発ほど、開発に費やす時間が増える傾向にあります。

しかしReact Nativeのホットリロード機能を用いれば、コードを簡単に修正する事が出来るようになります。ホットリロードは、コードの修正をおこなって保存した時点で、修正結果を反映させる機能になるので、微修正ごとに再コンパイルする必要がなくなる分、修正を効率的にすすめられるようになります。これにより、無駄なコストや時間を軽減できるようになるでしょう。

5. React Nativeのデメリットとは

React Nativeはメリットだけでなく、デメリットも存在します。採用する際にはしっかり理解しておきましょう。

5-1. アップデートへの対応

まず1つめのデメリットは、アップデートへの対応に手間がかかることです。

React Nativeは頻繁にアップデートが実施される傾向にあるため、アップデートを実行する度に、環境も合わせてアップデートする必要が出てきます。

もしアップデートを忘れてしまえば、React Nativeのアップデートが要因で、動作していたアプリが正常に動かなくなったり、エラーが発生するといった不具合が引き起こされる可能性も懸念されます。ゆえにアップデートされたら、適切かつ迅速に環境のアップデートを行う必要があり、この作業を手間に感じることもあるでしょう。

5-2. エラーへの対応が難しい

2つめのデメリットは、エラーへの対応が難しいことです。

React Nativeでエラーが発生した場合、そのエラーは「JavaScriptレイヤーで起きているエラーなのか?」「ネイティブレイヤーで起きているエラーなのか?」「その他が原因なのか?」判断するのに多くの時間を費やす傾向があります。

これにはReact Nativeのエラーメッセージが分かりにくいことが関係しており、エラー対応に難しさを感じる人もいます。

5-3. 学習コストが高くなる場合もある

3つめのデメリットは、学習コストが高くなる場合もあることです。

React Nativeは、JavaScriptで記述されるので、Reactを使いこなせている方からすると学習コストは低く済むのですが、SwiftやJavaなどの言語でネイティブアプリを開発しているWebエンジニアの場合、1からJavaScriptを習得する必要があります。

6. React Nativeで開発されたアプリの事例とは

React Nativeは、世界中で多くの開発者によって利用されている実績があり、開発者であるFacebookや、人気のInstagramの他にも多くのアプリが国内外で多く開発されています。

アプリケーション開発に採用されているReact Nativeのアプリの事例を紹介します。

6-1. Instagram

Instagram

まず1つめの事例は、写真や動画・ライブ配信などを中心としている若者に絶大な支持を得ているInstagram(インスタグラム)です。

InstagramがReact Nativeを導入したのは2016年からと言われており、既存のネイティブアプリへの影響を考慮し、予期せぬエラーが起こらないよう少しずつ導入が進められました。例えば、最初はUIの一つのプッシュ通知をReact Nativeで実装する事から始めるなどです。その後は最終的に、ポストプロモートや、SMSキャプチャチェックポイント・コメントモデレーション・リードジェネレーション広告・プッシュ通知設定の5つの機能をReact Nativeで実装しています。この5つの機能で、iOSアプリとAndroidアプリの間で85パーセントから99パーセントのコードが共有されています。

6-2. Progate

Progate

2つめの事例は、プログラミング初学者向けのプログラミング学習プラットフォームProgate(プロゲート)です。

ProgateではWebサービスをReactで開発していた経緯があり、日本での開発事例がまだほとんど無い中、React Nativeでのアプリ開発を早い段階から導入を決めています。Webサービスを軌道にのせていたProgateでは、React Nativeの採用によりWebと同じ工程で、アプリケーション開発を可能にする事を実現しました。

6-3. Airbnb

Airbnb

3つめの事例は、宿泊施設・民宿のプラットフォームAirbnb(エアビーアンドビー)です。

Airbnbでは、色々なライブラリが存在するReact Nativeのナビゲータライブラリ、native-navigationの開発なども実施していて、最近では、React Native用のエフェクトライブラリ等の開発にも積極的に取り組んでいます。

6-4. WIX

WIX

4つめの事例は無料ホームページ制作ツールとして人気のツールWIX(ウィックス)です。

WIXでは、react-native-navigationなどのReact Nativeのライブラリも幾つも出していて、React Nativeもサポートしているdetox という、E2Eテスト用ライブラリの開発もおこなっている企業になります。

7. React Nativeを採用する注意点とは

ここまでみて、React Nativeに興味をもった方もいるでしょう。しかし、React Nativeを採用する前に注意するべき点を押さえておきましょう。

7-1. 公式チュートリアルを確認する

まず1つめの注意点が、公式チュートリアルで基礎学習を徹底することです。

初歩から学ぶ事で、React Nativeをしっかり使いこなせるようになります。また、React Nativeオリジナルの機能もみられるため、JavaScriptを扱うことができるエンジニアでも学習する必要があるといえます。

チュートリアルでは、基礎的なアプリケーション開発を通してReact Nativeの特徴や使い方を身につけることが出来ます。注意点としては、公式チュートリアルは英語版のみになるので英語が得意ではない方は、日本語に翻訳する必要があることです。英語と日本語では細かいニュアンスが異なることが多いため、意味の取り違いなどに注意しておきましょう。

もし翻訳に自信がない場合は、React Nativeの学習本がたくさん出版されているので、利用するのも良いでしょう。React Nativeで何ができるかについての解説から始まり、環境構築や動作確認の方法が実際の画面付きで解説してくれる書籍や、ReactNativeの基礎的な知識やシステムを初心者にも分かりやすく解説した書籍などがあるので、自身に合ったものを選ぶようにする事をおすすめします。

7-2. 最新版に該当するか確認する

2つめの注意点が、最新版に該当するか確認することです。

React Nativeは頻繁にアップデートが行われるため、使用するパッケージが該当するのかどうか?注意する必要があります。iOS・Androidの両方のルーティング機構をブリッジしたAPIがReact Native公式から提供されていないので、最適化されたルーターがないといったことを理解しておきましょう。

7-3. 初回ビルドが遅くなる

3つめの注意点が、初回ビルドが遅くなることです。

React Nativeは、マシンによって初回ビルドがかなり遅くなる場合もあります。数十分程度時間が必要になってしまう事もある念頭におきましょう。React Nativeは、開発速度や開発の質を上げる観点からも有効で、使いこなす事でエンジニアのスキルをアップさせる事に繋げられます。しかしReact Nativeを採用するにあたっては、メリットの部分やデメリットの部分・注意点などすべて考慮した上で、ケースバイケースで必要の有無を見極めるようにする事が大切になります。

8. まとめ

React Nativeは、iOS、Androd、Windows、macOSなど、異なるプラットフォームのアプリを同時開発できるアプリケーションフレームワークのことを指します。クロスプラットフォーム開発に対応しているため、iPhoneとAndrodの両方を動かすことができます。様々なメリットがある一方、デメリットもある開発手法です。React Nativeを用いた開発を行いたい際は、事前にしっかり押さえるようにしましょう!

9. React Nativeを用いたアプリ開発を得意とする会社

では最後に、React Nativeを用いた開発を外注したいと考えている方向けに、React Nativeを用いたアプリ開発を得意としている会社をご紹介致します。

株式会社バイタリフィ

バイタリフィバナー

創業18期目を迎える株式会社バイタリフィは、ガラケー時代から様々な開発に携わり多種多様なジャンルのアプリを手掛けてきました。React Nativeの実績も豊富に持っており、要件定義フェーズから補修運用まで一気通貫した開発業務を行えます。アプリ開発の構想段階からご支援できますので、アプリ開発に関する些細な悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください!

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