近年、インターネット普及が進み様々な企業がデジタルマーケティングに取り組んでいます。
その中でも特に最近重要視されているのが、SNSによるファンマーケティングです。
インターネットを通じて多くの人に情報を届けることが可能になった一方、企業の商品などに関してはその情報収集の容易さやグローバル化から競合も増えやすくなっており、せっかく良いものを作っても他の企業に埋もれてしまうことも少なくありません。
今回は、そんな時代において、重要性が高まっているファンマーケティングについて、解説していきます。
目次
1. ファンマーケティングとは?
企業がSNSの運用などを始めて、そのマーケティングに明らかに成功しているところと、イマイチなところで差が出ています。その差は、「ファンマーケティング」がうまくできているかどうかも要因の一つとして挙げられます。
ファンマーケティングとは、企業や商品のファンに向けてマーケティングをする手法のことを指します。元々マーケティングとは、自社のことを知らない人も含めた不特定多数に対して自社のことを知ってもらい購買やリードにつなげているものでしたが、ファンマーケティングでは、すでに自社のことを知っており、かつ好いてくれているファンに向けてマーケティングを行うものです。
「ロイヤルカスタマー」という単語を聞いたことがある人は多いかもしれませんが、ロイヤルカスタマーは自社に対する忠誠心が強く、いつも自社の商品を利用してくれるような顧客のことを指します。
この「ロイヤルカスタマー」のおかげで企業は安定して売り上げをあげることができるわけですが、「ファン」はそれよりももっと上位の顧客だと定義している場合が多いようです。
例えば、スマホやPCを買う際にとりあえずiPhoneやMacなどのApple製品を買う人は多いのではないでしょうか。そのような人はもし他社と比較したら明らかに他社の方が安くて優れていたとしても、Appleから製品を買います。
これはAppleがそのブランドイメージなどで熱狂的なファンを獲得しているからであり、ファンとなった人たちは多少他社製品と見劣りしたとしても応援している会社の製品を買い、そしてその良さを周りにも広めます。
ファンマーケティングはこのような自社のファンに向けたマーケティングを行うことで、ファンをより熱狂的なファンに育成し、そして新たなファンを作っていきます。
2. ファンマーケティングのメリットは?
ファンマーケティングを行うことで得られるメリットは下記のようなものです。
2-1. ファンがファンを連れてくる
アイドルのファンを思い浮かべてみると想像できるように、ファンは自分の好きなものの話をしたい、その良さを人に伝えたいと考える人が多いです。
自社のファンが増えれば増えるほど、自社の話をする人が増え、それをリアルやSNS上で見た人が「そんなに良いなら私も使ってみようかな」と思うのは自然の流れですよね。
口コミサイトやレビューサイトが多く存在している今でも、やはり知っている人からの口コミの信頼性はより高くなります。ファンマーケティングでファンを増やしていくことは、口コミを増やし新たなファンを作ることにもつながっていくのです。
2-2. ファン同士によるカスタマーサポート機能
製品のファンが増えて、その製品を使う人や話題にする人が増えることで、一種のユーザーコミュニティが出来上がり、そのコミュニティがカスタマーサポート機能を備えるようになる場合があります。
例えばGoogleのサービスでは「公式コミュニティ」が用意されており、ユーザーがわからないことを投稿するとGoogleのサービスをよく使う別のユーザーが回答します。この回答を行えば行うほど、そのユーザーにつけられるレベルが上がっていきます。これによりユーザーもモチベートされ、より製品を使うようになったり研究を深めたりしていくでしょう。
本来なら製品でわからないことがあれば、その製品のサポートへ連絡するのが普通です。しかしGoogleでは、その一歩手前にユーザーコミュニティでのサポート機能を置くことで、多くの疑問を解決することに成功しています。
2-3. 安定した売り上げの確保
ファンがつくということは、自社の製品を継続的に利用してくれる人が増えるということでもあります。
当然ファンが全くいない商品は認知度が上がりづらく、売り上げも芳しくないものです。
ファンがついてくれれば、そのファンが自社製品を買うだけではなく、その周りの人も影響されて自社製品を利用してくれる可能性が高くなるので、安定した売り上げが見込めます。
2-4. フィードバックを多く得られる可能性が上がる
ファンマーケティングを行う一貫でファンとの交流を増やすと、今まではなかなかもらえなかったユーザーからのフィードバックももらいやすくなります。
これまでは何か感想があったとしても問い合わせ窓口までアクセスしないといけなかったのが、SNSなどのカジュアルなコンタクトポイントが増えればそこから製品の感想を言える人が増える可能性が高くなります。
こうしてフィードバックをもらって製品を改善していくことで、次の新たなファン獲得へつながっていくのです。
3. ファンマーケティングの例
実際にファンマーケティングが成功している例を見てみましょう。
3-1. ユースキン
ハンドクリームなどでおなじみのユースキン、実はSNSを使ったファンマーケティングを行なっている会社でもあります。
ユースキンはTwitterやInstagramなどのSNSを活用して、一方的な情報発信ではなく商品の購入者や利用者に向けて双方向的なコミュニケーションを積極的に行なっています。
例えばTwitterではこのようなやりとりがみられます。
ユースキン製品の購入を考えているユーザーに対し、その悩みにあった商品をおすすめし、かつ自身の体験まで織り込んでユーザーへ共感している様子がみられます。
このように、一方的な情報発信ではなくユーザーの悩みに対する的確なアドバイスを行うことで、ファンがついていきます。
3-2. ヤッホーブルーイング
「よなよなエール」などのビールで知られるヤッホーブルーイングもファンマーケティングに成功した例です。
ヤッホーブルーイングでもやはりオウンドメディアやTwitterやFacebookなどのSNSを活用しているほか、ビールの醸造所の見学ツアーやリアルで集まって商品を楽しんでもらうイベントを通して、自社のファンを増やしているそうです。
オフラインのイベントが開催できない今はオンラインでのイベントも増やしており、「おうち超宴」というオンラインイベントを行なっています。
また、このように祝日や季節のイベントに合わせたキャンペーンを行うことで、今まで自社のことを知らなかった人にも認知を広げていくような効果が見込めます。(例:世界にひとつの父の日コースター)
4. ファンマーケティングのやり方
では、ファンマーケティングはどうやって始めたら良いのでしょうか?
4-1. ファンの意見を聞いてみよう
すでにファンがいる場合、そのファンの意見を聞いてみるのも一つの手です。自社のファンが、自社のどこを気に入ってくれているのか、どのようなイベントや交流の場があったら嬉しいのかをヒアリングすることで、自社のファンの特徴や自社の強みが把握でき、それを伸ばしていくような戦略を立てることができるでしょう。
4-2. 発信体制を作ろう
どのようなひとがターゲットになりそうかや方向性が決まったら、発信体制を整えましょう。社内に専任でSNS担当がいない場合は、負担になりすぎないようにまず一つのメディアに絞るのが良いかもしれません。
商品の特徴やターゲットユーザーにより使用するSNSは変わってきますが、ビジュアル重視で売り込みたいようなものはInstagram、機能性やリアルタイムの情報を重視する場合はTwitterと言った使い分けができます。
4-3. 共感を生むようなコンテンツを作ろう
ファンマーケティングの重要な要素は、「共感」と「交流」です。
一方的な情報発信をされたところで今までの広告を使ったマーケティングと変わらないので、ファンマーケティングをするならば、共感を生むコンテンツを発信し、かつ企業とファン、そしてファン同士が気軽に交流できる場を持つことが成功の鍵となってきます。
ファンの輪が大きくなればなるほど、影響を与えられる人も多くなっていきます。
ユースキンの例のように、ユーザーの悩みに寄り添い、かつ有益な情報を提供していくことでファンのハードを掴めるはずです。
ファンを巻き込めるようなコンテンツを作っていきましょう!
5. まとめ
ファンマーケティングは、難しく感じますが地道にやっていくことでファンを獲得できれば、自社のブランドイメージも上がりユーザーの声も聞きやすくなります。
今回の事例を参考に自社のファン獲得に繋げていきましょう!
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