ベトナムオフショア開発のチームビルディング

2019.12.20

オフショア開発

オフショア開発のチームビルディングって何をするべき?

システム開発においてとても大事になってくるのが「チームビルディング」。
お互いに信頼しあい、スムーズなコミュニケーションを取れる体制を作ることがオフショア開発成功の鍵です。

オフショア開発の協力先を決めたはいいけど、どうやってチームをまとめていけばいいのか?ベトナムのオフショア開発を始めるにあたって、やった方がいいことは?と悩んでいる人のために、今回はオフショア開発でのチームビルディングについて解説します。

1. チームビルディングとは?

そもそも、チームビルディングとは何で、なんのためにやるのでしょうか?

「チームビルディング」とは、「チームを作る」という言葉の通り、何か達成したいことに向かって一丸となって物事を進めて行けるように、チーム内の関係を強化し、信頼関係を構築し、かつ各人に自分の役割を意識させることです。

チームビルディングやチーム形成の文脈においてはよくタックマンモデルが説明されることがあります。
チームは、形成期→混乱期→統一期→機能期を経て成長していくというものです。

オフショア開発の初期チームビルディングではこの最初の形成期をスムーズにする役割があると言えるでしょう。

達成したい目標が大きなものであればあるほど、一人で到達することは困難になります。
そんな時に、人を巻き込んで一緒に進んでいけるチーム、組織を作っていくことが「チームビルディング」です。

研修が基本的な仕事やマナーなどを教えるのに対し、チームビルディングはもっと組織づくりや人との関係にも着目しています。

2. ベトナムオフショア開発におけるチームビルディングの必要性

チームビルディングは業界業種を問わず、チームや組織が必要になるところではいつも行われるものですが、ではベトナムのオフショア開発においてどのくらいチームビルディングが必要になるのでしょうか?

ベトナムのオフショア開発は、その地理的な条件からどうしてもリモートチームになってしまうことが予想されます。

リモートワークをしたことがある人はご存知かもしれませんが、チームメイトが近くにいない状況というのは、場合によっては仕事が進みにくくなることがあります。

それは
・自分一人で考えている時間が多くなり、いつの間にか目標ややるべきことの認識が変わっていた
・信頼関係が薄く、質問や提案を投げてもいいかどうか迷う
・すぐに声をかけてくれる人がいないため、モチベーションが低下する
などの要因によって引き起こされます。

ベトナムオフショア開発でも、ユーザーやクライアントの顔がなかなか見えないために達成感が得られづらく、エンジニアからするとモチベーションを保つことが難しい状況になることがあります。

もちろん現地にPMがいるため大きなモチベーションの低下は起こりづらいともいえますが、やはりベトナムのエンジニアにとって、クライアントのために頑張りたいという気持ちが大事なようです。

2-1. チームビルディングは、モチベーションを保つための施策

ベトナムオフショア開発では、離れて作業することが多くなるからこそ、チームビルディングが重要になってきます。
上記のように、エンジニアからなかなかクライアントの顔も見えない、信頼関係も薄くコミュニケーションが少ないという状況では、容易に目標とモチベーションを失ってしまいます。

逆にいうと、ベトナムオフショア開発を始める際にチームビルディングでしっかりと関係を構築しておくことで、ベトナムオフショアチームとクライアントの間で共通の目標意識が共有できて、しっかりと開発の方向性を意識することが可能になります。

また、ベトナムオフショア開発チームとのチャットやスカイプなどのコミュニケーションでも遠慮がなくなり、提案や相談を早めに受けることができるので、クライアント側からすると透明性の高い開発プロセスを構築することにも繋がり非常に有用です。

3. チームビルディングで何をしたらいい?

では、ベトナムオフショア開発チームとのチームビルディングで何をしたらいいのでしょうか?

ベトナムオフショア開発チームとのチームビルディングでは、まずは現地に行って実際にベトナムオフショア開発のチームメンバーの顔を見ることが大切です。

ベトナムオフショア開発チームのメンバーからすると、実際に対面したことがあるクライアントと、一度も会ったことのないクライアントを比べると、コミュニケーションをとる際の心理的障壁の高さが確実に変わってきます。

できるならば一度現地へ赴いて、キックオフミーティングを行ってください。
その際、内容としては下記のことを入れるのがおすすめです。

・自分たちが達成したいこと(ミッション、ビジョン)
・なんのためにやっているのか
・なぜベトナムオフショア開発チームが必要なのか
・ベトナムオフショア開発チームへ期待している動き

この際、できればインタラクティブに、ベトナムオフショア開発チームからも意見を引き出すことが大切です。
アイスブレイクを入れながら、リラックスしたムードを保ちつつ、より一丸となれる組織づくりができるプログラムを行うことが大切です。

「私たちはこのようなことをベトナムオフショア開発チームへ期待しているが、ベトナムオフショア開発チームから私たちに期待することは?」など、関係性が公平になるように計らいましょう。

現地に行くのが難しい場合は、このキックオフはオンラインでもできますので必ずするようにしてください。

3-1. ご飯、お酒は必須!?

真面目な話はもちろん大事ですが、ベトナム人は何よりカジュアルな場でのコミュニケーションも好みます。
キックオフミーティングをした後は、ぜひベトナムオフショア開発チームと一緒に食事をしてください。

お酒の席を非常に好む人が多いので、お酒を一緒に飲むことがおすすめです。
(お酒を飲めない人も多いため、あくまでも同じ場所で同じご飯を楽しむ、というのがもっとも大切です)

アイスブレイクの役割にもなり、打ち解けられるでしょう。

そうして一緒に過ごすうちに、ベトナムオフショア開発チームのメンバーたちの性格などがつかめてくると思います。
シャイでなかなか意見を言えないエンジニアも、話を振ればしっかりとした意見を言ったり…こういう特徴を把握していくことで、開発においてもそれぞれに合ったコミュニケーションをしていくことが可能になります。

3-2. 少し長めに滞在して、一定期間一緒に開発をするのも効果大

少し長めにベトナムへ滞在して、開発のリズムが整うまで一緒に開発をしてみるのもとても効果があります。
ベトナムオフショア開発チームとしては、実際に求められているレベル感などもすぐに掴めるようになるためその後の開発もスムーズにいきやすくなります。

また、長めに滞在する時は、業務終了後にサッカーなどのアクティビティを一緒にするのも良いでしょう。
ベトナム人からすると、そのようなアクティビティを一緒にすることで、一気に親近感が湧いて「クライアント」から「仲間」という存在になるようです。

このような関係を構築できれば、ベトナムオフショア開発チームからも「仲間のために頑張ろう」という高いモチベーションを引き出すことができます。

4. 社員旅行とは?

さて、話は少しそれますが、オフショア開発に限らずベトナムの大抵の会社では社員旅行があります。
クライアントの身として参加することはほとんどないと思いますが、もしお誘いがあったら一度参加してみるのも良いかもしれません。

ベトナムの大抵の会社での社員旅行では、チームビルディングのためのアクティビティが行われます。
ベトナムの社員旅行では、日本の研修のような内容をすることはほとんどありません。
内容は浜辺での運動会や、カラオケ大会、一発芸や出し物がある宴会など…日本の昭和の会社ってこんな感じだったのかな、という内容になっています。

ベトナムのオフショア開発チームから、開発期間に「社員旅行でお休みします」というお知らせがあった時は、ぜひお休み明けに「社員旅行どうだった?」と聞いてみると、色々楽しい話が聞けるでしょう。

5. まとめ

日本でもよく行われるチームビルディングですが、リモートかつ、違う文化背景を持つオフショア開発チームこそ、チームビルディングがとても大切になってきます。
ベトナムオフショア開発チームを構成する時は、チームメンバーたちが納得感を持って開発ができる環境を作ることを心がけ、チームビルディングを通して信頼関係をしっかり築いてから、開発を進めるようにしましょう。

6. ベトナムでオフショア開発をするならバイタリフィへ

ベトナムでのオフショア開発を検討している方は、ぜひ弊社へご相談ください。
バイタリフィバイタリフィアアジアでは、ホーチミンで2008年から10年超のオフショア開発経験と実績を活かし、優秀なベトナム人エンジニアを活用したソフトウェア開発・サービス開発/保守運営が可能です。

ベトナムオフショアならバイタリフィへ

また、当社は、ベトナムに子会社(バイタリフィアジア・スクーティー)を設立しています。
バイタリフィアジア・スクーティーでは、当社で受けた案件の開発部分をベトナム拠点に依頼するようなオフショア開発ではなく、お客様がベトナム拠点と直接関わり、案件進行して頂く事によりコストを抑えたリソース提供を可能にしています。
お客様の専属エンジニアをベトナムにもって頂くようなイメージでの開発が可能となっていますので、「どのようなチームで、どんな風に開発を進めれば良いのかわからない...」と迷っている場合にも一度お気軽にご相談ください。
当社で受託するのがよいのか、バイタリフィアジアへお繋ぎするのがよいのか、お客様にとって適切な開発体制をご提案しています。