どうも石川です。
今回も映画を紹介したいと思います。
今回は「ビフォア・ミッドナイト」です。
監督はリチャード・リンクレイター、主演はイーサン・ホーク、ジュリー・デルピーです。
この作品はシリーズの三作目で過去作に「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 」
「ビフォア・サンセット」があります。
このシリーズの特徴はとにかく会話です!
ウィットで、ユーモラスで、そしてロマンチックな会話で全編が構成されています。
ただ会話が面白いだけではありません。二人の会話の裏には相手の気持ちを
探っている側面もあります。
「あなたはまだ私のことを愛している?」「君は僕のことを好き?」
そんな二人の気持ちが会話の中には隠されているのです。
このシリーズのもう一つの特徴は作中に流れる時間が現実と
同じことがあります。
第一作目から9年後を描いた第二作目、18年後を描いた第三作は現実でも
同じ時間が経過しているのです。
主演の二人は出演以外にも脚本に参加しているため、二人が実際に体験したことが
脚本に生かされています。
主演を務める二人も役柄の彼らと同様に9年、18年の時間の中で苦労をし、
学んだことがこの作品に反映されているのです。
第三作である本作では二人に老いが見えます。
顔にしわが増え、太り、若いころの溌剌さや情熱はなくなっています。
それと同時に生活や仕事などの現実に彼らは直面しています。
あの頃の情熱だけでは愛も生活も維持できません。
変わらない相手や譲れないものために二人は言い争ってしまいます。
とにかく後半の二人のケンカは最高です。
痛い。とにかく痛い。「そんな言い方しなくても」
「なんでそんなこと言っちゃうの」と思いつつも似たような事を
パートナーに言った人も多いのではないでしょうか。
僕は言いました。
こういった痛い思いをもっとしたい方は「ブルーバレンタイン」や
「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」もオススメです。
結婚なんてしないほうがいいんじゃないかと思える傑作です。
今作が最終作とのアナウンスもありますが、9年後の二人も
見てみたいと思える作品でした。
ぜひ映画館で観てください。