どうも石川です。
今回も僕が注目している映画「アクト・オブ・キリング」を紹介します。
監督はジョシュア・オッペンハイマーです。
1960年代、スカルノ大統領の政権時に軍部によって共産主義者や
中国系の大量虐殺が行われました
詳細についてはこの虐殺を指揮し、事件後スカルノ大統領より
政権を奪ったとされるスハルト大統領が死亡してしまったために
以前として公にはなっていません。
この事件の恐るべきところは数十万人以上が虐殺されたという
事実もさることながら、実行犯とされる人物たちが未だに捕まっていない、
それどころかインドネシアでは国民的英雄として扱われているということです。
この虐殺を指示したとされる首謀者の一派が現在も政権を
握っているために彼らはインドネシアを救ったとされているのです。
オッペンハイマー監督は当初被害者側の取材をしていたものの、
報復を恐れ、ほとんどの人が取材に応じなかったため、
英雄とされている加害者側に取材を行いました。
最初は取材に応じて詳細を語っていた加害者たちは次第に自分たちが
行った虐殺を自分たちで演じ始めます。
まるでテレビの再現VTRのように行った本人たちが虐殺を演じるのです。
想像するだに凄惨な虐殺を本人自身が演じ続けていく中で加害者に
心情の変化が現れます。
本作は世界各国の50以上の映画賞を受賞し、アカデミー賞にも
ノミネートされました。
非常にショッキングな内容ですが、観る価値はある作品だと思いますので、
ぜひ映画館で観てください。
