喧騒のエアポケット、洗足池公園

    こんにちは。制作部の本多です。

     

    休日にちょっくら散歩でも行くかと思い立ち、颯爽と着替えたはいいものの、どこに向かえばいいの? 時代はどこに向かっているの? 私はどこに行けばいいの……? あなたは何者なの……? とアイデンティティを見失いかけたので、目的地を定めてから家を出ることにしました。

     

    取り敢えずGoogleマップを開きます。適当に見ていると浅草寺が目につきました。

     

    浅草寺。寺か。悪くないな。でも神社だともっと悪くないな。

     

    というわけで神社を探すこと5分。ちょうど良さげな場所を見つけたのでそこを当座の目的地に設定いたしました。

    家から見て南東に位置する弁天神社を目指して、晴天の空の下、ぬぼーっとした男がとぼとぼと歩きます。

     

    20分ほど歩いたでしょうか。ふと気が付きます。

     

    全然公園が見えてこない。

     

    弁天神社は洗足池公園の中にあるそうで、その公園は東京ドーム○個分という日本固有の面積単位、「ドーム算」で測られるくらいの規模を持つそうです。アパートから公園までの距離は一キロ弱。となればそろそろ見えてもいいはず。

     

    結論から言うと、私はこの時、南東に向かわなければならないところを、何故か南西に向かっていました。地図を読み違えたわけでもなく、また現実の方角を間違えていたわけでもありません。

     

    じゃあなんで西と東を間違えたのかと言えば、それは私が南東に向かっているつもりが南西に向かっていたからです。

     

    ん? 何言ってんだ? アホなのか? とお思いでしょうが、少し待ってください。

    つまるところ、「南東に行けば目的地に着く」という認識は正しい。加えて「時刻と太陽の方向から、あっちが東であっちが西だな! ふふん! 冴えてるぜ! 冴羽獠だぜ!」という方角の感覚も正しい。それでも、私の足は南東ではなく南西に向かっていた……

     

    やっぱりアホですね。

     

    そんなわけで洗足池公園に着きました。

    住所は東京都大田区南千束2丁目。東急池上線の「洗足池駅」の目の前です。

    まず、大きな池があります。洗足「池」公園ですもんね。

    池の中には弁天島という名前の島があり、弁財天を祀った神社があります。そういえばこれが目的地でした。

    朱色の鳥居がとても美しい神社でした。

     

    また、水生生物エリアには、様々な生き物がいるらしいです。生憎私はお目にかかることはできませんでした。

    どうでもいいことですが、「水生生物を捕獲しないでください」という立て看板の周りで、父と息子が親子共々虫取り網を持って何やらゴソゴソやっておりました。それは一応密猟じゃないのか。

    それでも、鯉や鴨を見ることはできました。

     

    公園をぐるっと一周した後で、近くに図書館があることに気が付きました。

     

    せっかくなので入ってみます。

     

    何を読んだのかは覚えていないですが、マークザッカーバーグが出てきたような気がします。

    とはいえ最近は大抵の本にザッカーバーグかセルゲイ・ブリンかスティーブ・ジョブスが出てきます。それ以外に語ることないのかよってくらいに出てきます。

     

    図書館を出て家路に着きました。うららかな日差しの下を宇宙について壮大な考察を行いながら歩きます。プランク定数とプランクトンって似てるよな……

     

    その後、家の近くの唐揚げ専門店で唐揚げ弁当を買い、帰宅。夕飯はガッツリ唐揚げと白米を食べます。ふう、満腹。もう食べられない。

    その時、ふと冷蔵庫の中から気配を感じました。

    もしや、と思い、怖いなー、嫌だなー、とビクビクしながら扉を開けると、そこには昨日作り置きしておいたトマトスープが……