「すべての動物は平等である。一部の動物は更に平等である」
出典:『動物農場』
こんにちは。制作部の本多です。
最近、『動物農場』を読みました。
あらすじを説明するとこんな感じです。
※以下、ジョージ・オーウェル著『動物農場』のネタバレを含みます。
マナー農場にて
偉大なブタ「なあ、俺たちが働いて生産したものってさ、全部人間に取られてね?」
動物たち「そういえばそうかも」
偉大なブタ「じゃ、言うこと言ったんで私は一足先に逝くで」
動物たち「偉大なブタが言ったことを思い出せ! 人間を追い出せ! 革命じゃ〜!!」
人間「ひいい」
動物たち「やった! 人間を追い出したぞ! 自分達が生み出したものは全部自分たちのものだ! こんな素晴らしいことがあるだろうか! 今日からこの農場の名前は「動物農場」だ!」
一部のブタ「これは人間に対する我々の勝利だ! ところで、我々ブタは君たちよりも賢い。よって我々が君たちを指導する。ではまず初めの命令。今後一切、人間の作ったものに関わることは禁止する! 二本足で歩くもの、酒を飲むもの、人間の家で暮らすものは処罰する!」
動物たち「最近、食事が減ったなあ。。。そう言えば、私たちが作ったミルクはどこにいくのだろうか。。。」
一部のブタ「ミルクうめえ! 酒うめえ! 人間の住居快適!」
動物たち「最近、仲間が減ったなあ。。。裏切り者はブタさんに粛清されたからなあ。。。」
一部のブタ「酒買ってたら金がねえ! 人間! 取引しよーぜ!」
人間「不幸なすれ違いはあったけどビジネスパートナーとして付き合っていこうぜ!」
動物たち「最近、貧しいなあ。。。人間がいた頃とどっちが良かったかも思い出せないなあ。。。あの頃を経験した動物たちは世代交代でほとんどいなくなっちゃったしなあ。。。」
一部のブタ「二本足で歩くの楽しい! あ、今日からこの農場の名前は「マナー農場」に戻すぜ! それが本来の名前だからな!」
大体そんな感じのお話です。
革命が独裁体制と専制政治によって裏切られ、革命以前よりも悪くなっていく過程を痛烈かつ寓話的に描いた物語であり、ロシア革命とソビエト連邦を理想の国とみなすような「ソビエト神話」への警鐘であった
独裁政治を敷いている「人間」が革命によって倒されるも、その後政治の実権を握った少数の「ブタ」の専制政治によって、かえって革命前よりも状況が悪くなっていく。
作品の中にはロシア革命後のウクライナを象徴する動物たち(雌鶏たち)なども登場し、ロシアがウクライナや周辺諸国に対してどのような扱いをしたのかが風刺的に描かれています。
1952年から1957年までCIAは、小説のコピーを積んだ何百万もの風船をポーランド、ハンガリー、チェコスロバキアに送っていた[13]。
ページ数もそれほど多くなく、とても平易な文体で書かれているため、非常に読み易いです。
冒頭のスローガンだけ知っていた作品でしたが、読み易さに驚きました。ただ、『一九八四年』やオルダス・ハクスリーの『素晴らしい新世界』などもそうですが、ディストピア小説は読んでいて気が滅入ります。。。挙げた作品が全部バッドエンドだからかもしれませんが、どちらにせよ休日に読むものではないですね。かと言って平日に読みたいかと言われるとそんなことはないのですが。。。
どこかに底抜けに明るいディストピア小説はないものでしょうか。。。
お先真っ暗だけどそこそこハッピー! 圧政されて言論の自由もないけど生きてるだけで楽しいからオールオッケーだぜ! のような。。。
ディストピアをアクションと融合させた『マトリックス』とかは大好きです。システムVS個人は燃えますね。