こんばんは。ベトナムでオフショア開発を提供している会社バイタリフィの板羽です。
今日はオフショア開発PRESSという本について書きたいと思います。
私自身、これまでこの手の本を好んで読んでいませんでしたが、ようやく手に取ることができました。
バイタリフィは、ご存じの通りベトナムでオフショア開発を提供している会社ですので、本書では共感する部分が多々ございました。
本書で書かれていたものをピックアップして言うと、日本側からオフショア側に提供する仕様書の書き方や、国毎の品質意識の違いなど、オフショア開発を進める上で意識しなければならないことが多々掲載されています。
特に日本人の気遣いがもたらす曖昧さに関しては的を得ており、気遣いのある文章を書くことでオフショア側の開発者を困惑させることは、過去の我々の経験を彷彿させる内容です。
例えばですが、日本側からまわりくどく以下の文章をオフショア側のブリッジSEに伝えたとします。
「この前の提案の件ですが、こちらでいろいろと検討してみたところ、たしかにこの場合、パフォーマンスの向上がはかれるので嬉しいのですが、その分、エンハンスがよろしくなく可読性も落ちるので、とりあえず今回は現状でいこうかと考えています」
この内容だと日本人でも理解し難い文章ですが、とりあえずオフショア側からの提案は不採用であることが理解できると思います。
しかし、この文章をオフショア側のブリッジSEが読んだ場合、まったく理解できず、混乱の極めます。
気遣いのある文章は良い部分もありますが、オフショアに仕事をお願いする場合は
伝達が目的となるため、理由と結論のみに焦点をあて、端的に書くべきだとあらためて思いました。
今回はオフショア開発を行う上でコミュニケーションにフォーカスをあて書きましたが、本書は、まだオフショア開発に触れたことのない方、オフショア開発を検討されている方、オフショア開発を実施している方にぜひ手に取ってほしい本です。