こんにちは。元介護士という経歴を持つ新米エンジニアの神尾です。
介護施設でのお楽しみといえば「歌レク」。
一人に注目が集まるカラオケとは違い、みんなでわきあいあいと歌うのが特徴です。
ギターやアコーディオンなどの伴奏がつくこともあります。
「歌声喫茶」が盛況なことから、五十代六十代の若年層にも人気のレクリエーションです。
不思議なもので、認知症の方でも小さいころに歌った歌だけは覚えていらっしゃいます。
たとえ自分で歌うことができなくとも、そばで聞いているだけで楽しくなったり昔に戻った気持ちになられるようです。
歌の力ってすごいな、と・・・。
そんな高齢者の方々と一緒に歌いながら、私はたまに考えていたことがあります。
私がおばあさんになった時、老人ホームやデイサービスでどんな歌を歌うんだろう?
ラジオ離れ・テレビ離れと言われて久しく、みんなが知っている「流行歌」というのがあまりない昨今。そんな中で、どんな曲が「歌レク」のラインナップに選ばれるのか考えてみました。
エントリー1.崖の上のポニョ
心に残りやすい歌といえば子供のころよく歌った歌。
ジブリアニメのテーマソングはどれも印象深いですが、やはり元気で明るい気分になる歌がいいですよね。
テンポの速い「となりのトトロ」と比べて高齢者が歌いやすいのもポイントの高さです。
作業療法士主導で「座ってできるポニョ体操」を踊る私たちの姿も容易に想像できますね。
エントリー2.初音ミク
音楽を聴くのはもっぱら「ニコニコ動画」などの動画サイト、という人も若い人には多いのではないでしょうか。
そういう方はテレビでのメジャーな曲よりも、初音ミクの歌の方がなじみがあるかもしれません。
10代~20代の人がおじいさんおばあさんになった時、ボーカロイドの歌が老人ホームで歌われる可能性も十分あるのではないでしょうか。
ただし、ちょっとテンポの速い曲が多いので、やはり息切れしないよう注意が必要です。
エントリー3.黒夢
ここまでにエントリーした女性ボーカルの曲は、男性の高齢者には少しキーが高すぎるかもしれません。
ここで男性ボーカルの曲をエントリーしてもいいですね。
少し世代がずれますが、少年時代に聞いた忘れられない曲として、黒夢の曲がやはり選ばれそうです。
なんだか肌もツヤツヤしてきそうですね。
認知症になっても自分の好きな歌が歌いたい。
ケアの現場では、「生活史」と呼ばれる、その人がこれまでどのように生きて何が好きで何が嫌いなのか。といった情報が重要といわれています。
しかし実際には、ケアスタッフは家族から得た部分的な情報だけでケアせざるをえない状況があります。
食べ物の好き嫌いといった情報すらなかなか入手できないのが現状です。
現在私たちはSNSなどに気軽にパーソナルな情報を書き込むことができます。
しかしインターネット上の情報はサイクルが早く、
何十年も前の情報を見つけ出すのは困難な状況です。
そんなパーソナルな情報を長く保存して、ずっと先も活用できるシステムが、これから必要になってくるのではないでしょうか。
と無理矢理ITの話にしたところでシメたいと思います!