毎度、川勝です。
今は海外には行けない状況なので、国内のおススメ先を紹介したいと思います。
(コロナもありますので行く時期はよくご判断くださいませ)
「屋久島」にどんな印象をお持ちですか。
有名なのは縄文杉(屋久杉)をはじめとした自然が世界遺産に登録されていることでしょうか。
日本には現在世界遺産が23個ありますが、日本で一番早くに指定されたひとつでもあります。
(平成5年に法隆寺、姫路城、屋久島、白神山地の4つが指定)
1、アクセス方法
屋久島は鹿児島の南方に位置する離島です。
東京からは直行便がなく、大阪、福岡、鹿児島を経由して行きます。
ツアーなどを調べてみると鹿児島から高速フェリー(2時間)で行くのが一般的なようです。
高速フェリーは片道9200円(往復割引 16,600円)
けっこう高いですね。
私は宮崎の南郷というところでキャンプをしていてそこからの移動だったため、日南線で南郷から終点の志布志まで行き、そこからバスで鹿児島駅に向かい、鹿児島から普通のフェリーで4時間くらい掛けて行きました。
片道5200円(学割で3700円)です。
一番リーズナブルですが、波も高く大きく揺れるため船酔いする方は注意が必要です。
2、到着~登山、見どころ満載
島は丸くて、海岸線に沿って集落があります。海岸沿い以外はすべて山になっています。
島の中央部に宮之浦岳という山があり、九州最高峰(1936m)でハードな山です。
宮之浦岳にいたるまでに大小様々な山岳があるため、実際の標高よりも踏破距離は長くなります。
宮之浦港にお昼頃着いて、海岸沿いを歩いて雑貨屋で缶詰やラーメン・紅茶などを購入し、交番に入山届を提出して一番近くの登山道入り口から入山しました。
私は登山家ではなくただのバックパッカーのため、入山届は初めて書きました。
フェリーに乗ってると案内されたので用紙をもらって書いておきました。
ちなみに2泊3日の予定が、下山までに3泊4日掛かったので焦りました^^;
前日よく眠れなかったこと、船酔いをしたこと、港に着いてから灼熱のアスファルトの上を30㎏くらいのザックを背負って歩いていたこと、などが重なり登山に入る前に既に結構疲れていました。
15時くらいに登山道に入りましたが、険しい山道と重装備もあり、すぐに消耗し、初日の目標地点である白谷山荘にたどり着けず、少し手前で断念しテントを張って自炊して寝ることにしました。
山は早々と夜になり、極度の疲労もあって18時には就寝しました。
2日目の朝、カロリーメイトと紅茶で朝食を済ませ、初日の遅れを挽回すべく登ります。
屋久島の楽しみのひとつにお水のおいしさがあります。日本名水100選に入っているのです。
年間365日雨が降る島といわれていますが、いたるところに湧き水があり、どこで飲んでもおいしいです。
(ちょっと汚い話ですが、島にいるとお通じがよくなります)
また屋久島は「人2万、シカ2万、サル2万」といわれてますが、シカとサルをよく見かけます。
ボンカレーを食べてその袋を外に置いて寝ていたら、朝ピチャピチャ音が聞こえて何かと思ったらサルがカレーを舐めていたり^^;
(もちろん、ゴミは持ち帰りました)
その他、花之江河という有名な湿地があり、私は疲れていて余裕はなかったですが、癒し効果があるようで地元の人にも人気のようです。
山道は整備されており、登山客も少なく1日数名と会う程度。山小屋でも数名しか会いませんでした。
山中ということもあり、標高が高いこともあり、朝晩はかなり冷えます。
3、縄文杉、ウィルソン株
屋久島は杉の原生林で有名なので、いたるところに歴史を感じさせる太い杉があります。
その中でも縄文杉は突出しており、樹齢2000年とか7000年とか言われています。
またウィルソン株という杉の切株があり、これも樹齢2000年と言われています。
とにかくスケールが違います。漫画やSFの世界のようです。
この縄文杉とウィルソン株までたどり着くのに1泊2日を要しました。
そのあたりでご年配の方が歩いているのを見てビックリしたのですが、別ルートを辿ることで往復8時間で到達できるようです。
山中ではあまり人に会いませんでしたが、縄文杉の廻りだけはさすがに観光客が何人かいました。
4、海の中に温泉!? 平内海中温泉
2泊3日の予定が3泊4日も掛けて登山をしたものですから、もう疲労でフラフラです。
降りたことろが尾之間という温泉地だったのでそのまま疲労回復のためにも入りました。
今はどうか分かりませんが、温泉といっても施設という感じではなく、海の家に近い簡易な脱衣所と広い浴槽があるだけです。箱にお金を入れて勝手に入る感じです。
尾之間温泉はめちゃくちゃ熱かったです。
九州は温泉が多いですが、屋久島だけで8つの温泉があります。
中でも平内海中温泉はかなり珍しいです。
名前の通り、海の中に温泉があります。1日2回、干潮時にしか入れません。
干潮時以外は海になります。干潮時だけ、なぜか潮だけが引き、適温の温泉だけが残ります。
干潮時だけなので入れる時間は日のよって異なりますが、深夜0時前後とお昼の12時前後あたりです。
脱衣所もないので、「ここに荷物を置いてください」みたいな看板のところで服を脱いで温泉に浸かります。
男女混浴です。仕切りなどはありません。海中に温泉が湧いており、ただ大海原があるのみです。
水着の着用も禁止されています。
海の向こうの地平線を見ながらの入浴は最高の贅沢です。
5、栗生のキャンプ場
島にひとつだけキャンプ場があり、バンガローも設置されています。
山登りの疲れが抜けずに、キャンプ場でゆっくりしながら回復を狙っていました。
しかし初日の晩に事件が。。
近所の雑貨屋でお肉を購入しキャンプ場で焼いていると、
役所の人が来て、「にーちゃん、のんきに肉なんか焼いて。。ここにいたら死ぬよ」と。
そうです。後に戦後最大の台風と言われる13号が直撃すると。
たしかに怪しい天気ですが、まだ雨も風も弱かったので、「肉食べたら避難します」といったら、「はよ来い」とのことで肉も焼けずに近くの栗生小学校の体育館まで避難しました。
体育館では地元のお年寄りや子供たちなどが既に多数集まっています。
実際1時間もしないうちに風雨も強まり、和気あいあいとしていた避難者たちも、体育館の端から中央部に移動して行きます。端っこは窓がガタガタと大きい音を立てて怖いからです。
その後深夜あたりに上陸してからは本州では経験したことのないような恐ろしい暴風雨でその音で寝れないくらいです。結局2日くらい暴風雨は続き、3日目くらいに開放されました。途中おにぎりやみそ汁の差し入れに助けられました。
外界に出ると甘いものが摂取したくなります。
早速自販機でコーラを買いますが、1台目は電源が切れていて買えず、2台目でやっと買えますがずっと停電していたため「ぬるい」コーラでした^^;
6、大川の滝
屋久島は山と川の島なので滝も多くあります。
栗生にいたので近くの大川の滝を見に行きましたが、台風後ということもあり、危険な雰囲気で風情は無かったですが、普段見てみたいものです。
7、その他
私は行ってないですが、ウミガメの産卵場所としてラムサール条約で保護されている永田浜もあります。
他にも、温泉や滝は多数あるし、登山コースもいくつかあるようなので、またじっくり行ってみたいものです。
あと食事がおいしいです。
屋久島を満喫して種子島に船で渡ろうと思い、港で野宿しようとブラブラしていると、地元の人に居酒屋をおごってもらって泊めてもらったのですが、そこで食べたサバとトビウオの刺身のおいしさは忘れられません。
サバの刺身ってあまり食べないですよね。トビウオなんで食べたことなかったけど超美味でした!
直行便もなく行きづらいですが、機会を見つけて再訪したい場所です。
皆さんも是非行ってみてください!