書籍レビュー:この一冊で全部わかるWeb技術の基本

    書籍レビューの2冊目はWeb技術全般に関する読み物です。

    内容的にはドットコムマスターなどを受験する際にも使えるのではないでしょうか。ITの枠の中に一応長年いる私にとって既知のものが多かったですが、その中でも「あ、これは知らなかった」となったものを数個ピックアップしたいと思います。

    ・マイクロフォーマット
    HTMLやXMLで記述されたWebページの中の記述1つ1つに意味を持たせて、外部のコンピュータが参照してきても自律的に意味がわかるようにしましょうという取り組みです。そういえばXMLという言葉を初めて聞いた時にそんな風になるという話を聞いたのを思い出します。ただマイクロフォーマットで検索しても古い記事ばかりが目につき、Google Trandsでも明らかに話題に上がらなくなってきています。
    ・クエリキャッシュサーバー
    データベースへの検索結果に対する応答をキャッシュするサーバー。メモリ上にそうした結果をキャッシュして応答を早くするという話は聞いたことがありますが、書籍では専用のサーバーを間に立てています。検索するとDNSキャッシュサーバーの事例ばかりが引っかかり、そうしたDB検索キャッシュ専用サーバーの存在についてはなかなか思ったものにたどり着けず。
    ・マッシュアップ
    既存のWebサービスを複数組み合わせて新たなサービスを提供すること。例えば位置情報から周辺のスーパーの特売情報をピックアップして提供したりなど。既存の楽曲から良いとこどりして新しい曲を作る音楽の世界でも使われている言葉だそうです。
    ・WAF(Web Application Firewall)
    アプリケーション通信の中身まで精査するFireWall。クライアントが投げてくるSQLコマンドの中身までチェック、とあったのですごいな!と最初は思いました。しかし、今時ほとんどの通信がSSLで暗号化されているのでどうやって中身を見るのだろう、と調べて見ると。。クライアントからのhttps通信をいったん全てWAFで受け取って内容を精査、その後WAF〜Webサーバー間で改めてhttpで通信するのだそうです。構築と運用が大変そうですね。。
    ・CAPTCHA
    Webサイトのアカウント作成時などに遭遇する、うねうねっと表示されたアルファベットを読み取って入力するあれ。入力者がボットやプログラムではなく人間であることを示すためのあれをCAPTCHAと言うのだそうです。最近だと分割された写真から道路標識/車に該当する枠をクリック選択せよ、というのによく出くわしますが標識ではなくお店の看板とかも混じっていて毎回ちょっと悩まされます。。
    まとめ
    広く浅く記載されており、IT業界に入って日が浅い方に適しているかもしれませんが、それなりに経験年数を積んだ方にも読み物として十分面白いと思います。分かっていたつもりで、間違った理解をしていたものなどが見つかるかもしれません。