こんにちは、中里です。今回は少し違った内容にしてみます。
じつは?なのか分かりませんが私は物づくりが好きです。
現状の管理部という仕事においても、備品管理表の作成も物づくりだし、就業規則の見直しも物づくりです。エンジニア職で言えば当然アプリやWebサービスが物づくりになると思います。
とあるコンサル会社での話
私は新卒から約7年間コンサル会社にいました。ここでは多くの物づくりを体験しました。
・ABAPを使ったプログラム開発
https://ja.wikipedia.org/wiki/ABAP
・プログラムの基本設計
・業務の改善提案
コンサルという仕事上、業務改善や仕組みづくり(物づくり)の経験が多めですが、私はいわゆるSEであったりプログラマーとしての開発の仕事の方がどちらかというと好きでした。
私はプロフェッショナルからすれば初心者レベルもいいところだったので、一つ一つの機能単位でのパーツを作り、それを合体させて一つのプログラムとして完成させることが多かったです。(後にそれをオブジェクト指向の考え方と知る・・)
これが良かったのか、最終的なゴールが遠くても、パーツ毎に完成の喜びが味わえたので挫折することなく、どんどん物づくりが楽しくなっていきました。さっきまでできなかったことが自分なりに調べて、試行錯誤してできた時の喜びはエンジニアの快感ポイントの一つではないでしょうか?少なくても私はそうでした。
もう一つ、私のプログラミングスキルやアルゴリズム力を向上させたのが、めんどくさがりな性格だったことがあると思っています。私は電卓とか、手計算とか大嫌いです。間違えるし、修正しにくいし、字が汚くて後から読めないし・・・で、自然とエクセルを使うようになりました。そのうち関数でも面倒になり、マクロを覚えて使い始めました。最終的にはRPAツールを使ってエクセルの枠を超えて楽をし始めました。
これは本当に楽しかった。自分でなくてパソコンが正確に、何時間でも仕事してくれる。夜にセットしておけば朝に出社した時に終わっている。私のパフォーマンスが2人前以上になり給料も自然と上がっていきました。そして作業の時間を物を考えたり、マネジメントに割り振ることができるようになりました。(この経験は今も影響されていて、私は将来的にはAIに全てのバックオフィス業務を任せたいと思っています。)
転機
私は上記のように物づくりに没頭していきました。良いものを作ればお客さんに喜んでもらえる、良いものを作りたい、そう思って自分なりに頑張っていました。他人のいいかげんなプログラム、あとの修正の事を考えていないその場しのぎの書き方に腹が立っていました。
ただこれを行っていくうちに、次第に深夜2時までの作業になっていきました。体はボロボロになり集中力が欠け、人を増やしてくれと上層部にあたるようになりました。適当な仕事しかしないのに、なぜか私よりも評価が高い同期にイラつくこともありました。「俺はこれほどまでに完璧なプログラムを作っているのに!」と心の中でそれが理解できない上司を愚痴りました。そして私は答えが出ないまま、ある日吐血をし、一時的にプロジェクトから離れることになりました(笑)
今思えばなんで先輩達は教えてくれなかったのかと思いますが、もしかすると先輩達も同じように熾烈なコンサル仲間同士の争いで手一杯だったのかもしれません。私に気づきを与えてくれたのは、数年後に同じPMOチームにいた先輩から言われた一言でした。
「コンサルタントという仕事は芸術家ではない、そして時間は有限である。お客さんのことを考えれば確かに最高品質のものを届けたいがそれが正しいとは限らない」
この言葉には非常に大事な事がたくさん含まれていると考えています。
・芸術家ではない=自己満足ではなくお客さんの欲しているものを作る、それは本当にお客さんのための作業なのか?自分の満足なのではないか?芸術作品を作ってるの?
・時間は有限である=その中で有効な一打をコンサルとして打つ、力技には限界がある
・正しいとは限らない=今日時点で最高品質でも1週間後には95%の品質になる、つまり時代は変化するということ。それであれば現時点はスピード重視で70%完成でもよいとお客さんに説明する
趣味と仕事の違い
なぜ適当に見えていた同期が評価されていたのか、仕事とはなんなのか、社会人とはなんなのか、色々な事を全て教わったような気がしました。
今回のテーマは趣味と仕事の違いなのですが、伝わったでしょうか。エンジニアだけでなく、デザイナー職なども考察しやすいような気がします。今回はあえて結論をまとめないので、もしよろしければご自身でも色々と考察してみて頂ければ幸いです。