見た目から考える件。

    ふっくらアルピーヌに学ぶ

    今年シーズンのアルピーヌF1マシンのボディカウルは、今どきのマシンデザイン傾向にしてはちょとふっくらしていまして

    同じ目標の同じ用途のモノを同じようなテストで繰り返して作り込むとき、究極的にその形は似通ってしまうのが道理なのです。空気抵抗を考えるとき、あらゆる乗り物は全面投影面積が小さくスリムなほうがいいに決まってます。

    でもアルピーヌはそうではない。下地にはきちんと独創的な発想があるからなのですが、そういう細かい話は抜きにしても、自分はシンプルに個性があっていいと思います。形もアイデアも愛おしい。

    それはそれとして、ヒトの見た目を笑うのは「Body shaming」っていうんですね。アルピーヌの記事、勉強になりました。

     

    さて私(ふっくら)はといえば

    最近通い始めたスポーツクラブで身体測定したところ、数値が悪化してる!と言われました。トレーナーの方はトレーニングメニュー変えてない(むしろ負荷あげてる)のになんでだろう?と首捻っておりました。

    たいへん言い出しにくかったんですが…なんとなくダメなんじゃないかな、と思いつつも計測前にバーガーキングで、ワッパーをジンジャーエールで胃袋に流し込んだからじゃないでしょうか。次はちゃんとメシ前に計測してもらうようにしたいと思います。告白したらトレーナーに苦笑いされました。

    成果という意味では僅かながら出ておりまして、食生活を頑として変えないのに始めてから2kgほどウェイトが落ちていますし、なによりの課題だった柔軟性とバランス感覚がだいぶ改善したように思います。下腹のボリュームよりもバランス感覚の減退にショックを受けてたので、これはたいへんありがたいです。

    これはジムにある、あのブルブルするマシーンのおかげなのでしょうか。
    ※一台200万もするんスか…。

     

    その効果にはものすごく懐疑的だったんですが、たぶん効いてるのでしょう。
    使ってる際の見た目の怪しさに惑わされてはイカンということでしょうか。逆に言えば、あの器具にはその効果以上に見た目でハックできる要素があるのかも、とも思いました。

    お金の匂いがする!いや、しないか。

    見た目をハックする

    見た目ツナガリでいえば、最近興味をもったのはこちらの記事
    カルビーのポテチを売上1.3倍にしたAIの正体–プラグの「パッケージデザインAI」の実力

    Webページをヒートマップで効果測定するツールは知ってましたが、最近はパッケージデザインにも及んでいるのですね。それも結果からの測定ではなく、AIで予測するという。スゴイ。

    興味があるのは、意匠でAIによる解析が進んだ場合は似たようなパッケージが店頭に並んでしまうこともあるわけで、そうなった先にどう消費活動に影響が及ぶのか、というところです。また、あるロジックによって導かれた競合製品のパッケージが最適化によって極めて似通ったものになってしまった場合、商業の場での権利的な意味で意匠の独自性のゆくえってどうなるのか、とても気になります。

    時代によって消費者の志向は勝手に変動していくので、結果的にあまり問題にならないのかもしれません。むしろ解はひとつではない、というところにトレンドが落ち着くのが私の希望ではあります。いろいろあったほうが楽しいじゃないかと。

    ローソンの商品パッケージ変更の話は記憶に新しいところですし、置かれる場所によって最適もまた違うのかなとも思います。

    「見た目の文脈」を読み取れたら楽しいかも

    あとはこちら。
    ブリヂストンのコンセプトタイヤがLEXUSのEVコンセプトカー「LF-Z Electrified」に装着

    少し前に家のクルマのタイヤを変えたという話を書いた気がするんですが、決めるまでにたくさんのタイヤをああでもない、こうでもないと数ヶ月長考してたら、トレッドパターンから「こういう意図でデザインしてるのね」というのがある程度見えるようになった気がします。この溝でノイズを抑えるのか、この方向に歪ませて乗り心地を確保したいのかとか、変なスキルが身についてしまったかもしれません。役に立つんでしょうかこれは。

    そのうえでリンク先の写真をみて、ウェットでのグリップと制動はどうすんだろう?というのが最初の感想でした。排水用のグルーブがありませんし。ツルツルのタイヤがEV向きなのか、否か。

    でも、よく考えたらこれはそういうもんではないんですよね。コンセプトモデルにおいては、その狙いのみを抽出して他の些細なことは雑音として削ぎ落として表現されるものなのでした。

    加速が鋭い一方で、重く運動エネルギーの大きいEVをどう気持ちよく、軽やかに走らせるのか。これから将来のタイヤはどんな機能を強調するのか、という部分に注力してるものなんだな、と思いました。

    尖ったコンセプトモデルですが、実際の不可欠な機能が上乗せされて商品に落とし込まれた時、はたしてどんなデザインになるのか、近い将来の答え合わせが楽しみです。なにより、あまり初見から先入観なくモノを見られる目を養っていきたいな、と思います。

    …ところで外出自粛を遵守しているせいか、まだ新タイヤの感触をまだ堪能してないんですよね。早く試せるといいな…。

    ここまで読んでいただいてありがとうございました。

    オチはありません。以上です。